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35 文化祭
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文化祭当日朝から生徒全員は食堂で今日1日の流れの説明を聞いた。
午前中は学園生徒のみだが昼からは生徒が招待した人達が見に来ることになっている。
招待客のいない生徒が先に回り、午後は逆になり、招待した方を案内することになっていた。
遠方から来ている生徒も多い為毎年半数ぐらいずつで上手くいっている。
シルヴィとアランとリオネルは誰も招待していない。ローズとマルクは招待状は出したが来るかどうかの返事はもらっていなかった。
説明も終わりそれぞれ持ち場に戻る。
「ローズはお昼から来るか分からないのよね?」
「ええ。お返事はなかったので…でも多分来ないと思うわ」
「でもローズはお昼からしか自由時間ないのよね」
「パーティー前には全て終わってるから大丈夫よ」
ローズと分かれてからアランと各クラスをみて最後生徒会の劇を見に行く。
途中リオネルと合流し、一緒に見に行くことにした。
「マルク様は裏方って言ってたよね」
「そのはずだけどね」
劇の内容は古くから伝わっている話を元に作られていた。
ある村で村人と身分を隠した神様の交流がうまれ、困ったことが起こる度力を合わせて解決したり、不思議な力で皆を導いたり、いなくてはならない存在になり村が豊かになった頃神様は黙っていなくなる。
村人はいなくなった人を神様として称え尊敬することで今も国は豊かだと言う絵本にもなった有名な話だ。
神様役はフレデリックでとてもよく似合っていた。
「なかなか面白かったわね。殿下が演技できるとは思わなかったわ」
「本当に!驚いたな!」
「…別にそれはどうでもいいけど」
一通り見て回ったところで食堂で軽く昼食を済ませることにして三人で席につく。
「リオネル!今日のダンスパーティー必ずローズを誘ってよ」
飲んでたものを吹き出しそうになるのを必死で抑え、真っ赤になりながらシルヴィを見た。
「まさか同じクラスの実行委員の方を誘うつもりはないわよね?」
「シルヴィに言われることじゃないよ…もちろんそのつもり…はしてるけど…」
最後は顔を下げながら小さな声でボソボソ喋るのではっきりと聞こえなかった。
「リオネルしっかりして!!ローズを狙ってる攻略対象者は他にもいるんだからね!押して押して押しまくって!!」
──ローズも待ってるから!これは言わない約束だから言えないけど!!
「シルヴィ…リオネルもそこは頑張ると思うよ。ねえ?」
「ああ、俺も当たって砕けるつもりで誘う…よ」
「砕けないでよ」
「マルク様は多分大丈夫!先生はさすがに立場上声はかけないかな…あの先生は裏で動きそう」
ラオスの顔を思い出し身震いしたシルヴィは、気を取り直しリオネルに向き合う。
「問題は殿下なのよ…あの方は読めないけど邪魔になりそうなら全力で私が止めるから!」
「シルヴィ!!それはダメ!!」
「アラン?」
「言ったでしょ、殿下には近づかないで…リオネルのサポートは僕がするから」
「いや俺のサポートなんていら…」
「絶対大丈夫?任せたわよアラン!!」
「任せといて!!」
いらないと言いたかったリオネルは盛り上がっている幼なじみ二人を止めることができず、苦笑いをするしかなかったが二人が自分の為に動いてくれるのは嬉しかった。
「俺のサポートもいいけど、ちゃんと二人でダンスパーティー楽しんでくれよ?」
「もちろんよ!お食事もケーキもいつもと違うって聞いているしね」
「いやそうじゃなくて…」
リオネルがちらっとアランを見るが、アランは余裕の顔でシルヴィを見ていた。
──分かっているけど…誤魔化さないと恥ずかしくて…無理無理!!
アランとリオネルは食事を終え委員の仕事に向かった。シルヴィもクラスメイトと交代しようと教室まで向かおうとした時、名前を呼ばれて立ち止まった。
午前中は学園生徒のみだが昼からは生徒が招待した人達が見に来ることになっている。
招待客のいない生徒が先に回り、午後は逆になり、招待した方を案内することになっていた。
遠方から来ている生徒も多い為毎年半数ぐらいずつで上手くいっている。
シルヴィとアランとリオネルは誰も招待していない。ローズとマルクは招待状は出したが来るかどうかの返事はもらっていなかった。
説明も終わりそれぞれ持ち場に戻る。
「ローズはお昼から来るか分からないのよね?」
「ええ。お返事はなかったので…でも多分来ないと思うわ」
「でもローズはお昼からしか自由時間ないのよね」
「パーティー前には全て終わってるから大丈夫よ」
ローズと分かれてからアランと各クラスをみて最後生徒会の劇を見に行く。
途中リオネルと合流し、一緒に見に行くことにした。
「マルク様は裏方って言ってたよね」
「そのはずだけどね」
劇の内容は古くから伝わっている話を元に作られていた。
ある村で村人と身分を隠した神様の交流がうまれ、困ったことが起こる度力を合わせて解決したり、不思議な力で皆を導いたり、いなくてはならない存在になり村が豊かになった頃神様は黙っていなくなる。
村人はいなくなった人を神様として称え尊敬することで今も国は豊かだと言う絵本にもなった有名な話だ。
神様役はフレデリックでとてもよく似合っていた。
「なかなか面白かったわね。殿下が演技できるとは思わなかったわ」
「本当に!驚いたな!」
「…別にそれはどうでもいいけど」
一通り見て回ったところで食堂で軽く昼食を済ませることにして三人で席につく。
「リオネル!今日のダンスパーティー必ずローズを誘ってよ」
飲んでたものを吹き出しそうになるのを必死で抑え、真っ赤になりながらシルヴィを見た。
「まさか同じクラスの実行委員の方を誘うつもりはないわよね?」
「シルヴィに言われることじゃないよ…もちろんそのつもり…はしてるけど…」
最後は顔を下げながら小さな声でボソボソ喋るのではっきりと聞こえなかった。
「リオネルしっかりして!!ローズを狙ってる攻略対象者は他にもいるんだからね!押して押して押しまくって!!」
──ローズも待ってるから!これは言わない約束だから言えないけど!!
「シルヴィ…リオネルもそこは頑張ると思うよ。ねえ?」
「ああ、俺も当たって砕けるつもりで誘う…よ」
「砕けないでよ」
「マルク様は多分大丈夫!先生はさすがに立場上声はかけないかな…あの先生は裏で動きそう」
ラオスの顔を思い出し身震いしたシルヴィは、気を取り直しリオネルに向き合う。
「問題は殿下なのよ…あの方は読めないけど邪魔になりそうなら全力で私が止めるから!」
「シルヴィ!!それはダメ!!」
「アラン?」
「言ったでしょ、殿下には近づかないで…リオネルのサポートは僕がするから」
「いや俺のサポートなんていら…」
「絶対大丈夫?任せたわよアラン!!」
「任せといて!!」
いらないと言いたかったリオネルは盛り上がっている幼なじみ二人を止めることができず、苦笑いをするしかなかったが二人が自分の為に動いてくれるのは嬉しかった。
「俺のサポートもいいけど、ちゃんと二人でダンスパーティー楽しんでくれよ?」
「もちろんよ!お食事もケーキもいつもと違うって聞いているしね」
「いやそうじゃなくて…」
リオネルがちらっとアランを見るが、アランは余裕の顔でシルヴィを見ていた。
──分かっているけど…誤魔化さないと恥ずかしくて…無理無理!!
アランとリオネルは食事を終え委員の仕事に向かった。シルヴィもクラスメイトと交代しようと教室まで向かおうとした時、名前を呼ばれて立ち止まった。
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