手を繋いで

サムウェルレナー

文字の大きさ
29 / 30
8.誠司4

想い

しおりを挟む

「面白くない」

悠太がムスッとした顔で呟く








「何で、こんなかわいい子と付き合えるんだよ」

口を尖らせ、駄々っ子のよう







「羨ましいだろ~」







「めちゃくちゃ羨ましい」

じろりと睨まれた








「出会いはどこだったの?」

冬馬がりさ子に問う







「誠司さんにイベントMCしてもらったときの打ち上げで。。。
あれ、そう言えば。みなさんもいましたよね?3人でイベント参加してましたよね?」


そう言えばそうだった。







「飲み会かー。俺もいけばよかった。。。」

悔しがる悠太






「お前ら普段からいかないじゃん。笑」







「だって、俺、人見知りだし」



「俺は彼女と過ごしたかったし」


そうだ、言ってた。言ってた。








普段なら俺そっち側の人間





あの日は本田さんにごり押しされて、断り切れなくて無理矢理行かされたようなもんだった。







でも、おかげでりさ子に会えたんだよな~







「見つめ合って、俺の前でいちゃいちゃしてんなよ」

悠太は酔っ払ったのか、やたらと突っかかる







「俺の場合、中身がイケメンだからさ。」


ボケのつもりでドヤ顔でカッコつける






「そう言えば春に受けた健康診断の結果、異常なしでしたもんね!」






いや、そっちの内蔵なかみじゃないから。笑






いつもの流れなら、悠太が懇親こんしんの毒舌混じりのツッコミが炸裂してるところだが、まさかのりさ子。笑






彼女の発言はわざと乗っかってきたのか、自身の天然からくるものなのか最早わからない。笑







「ブっアハハハっ!!!」

だけど
普段クールのあの悠太が腹抱えて笑ってた





よっぽどツボに入ったのか、もしくは酔ってるせいなのか、目に涙まで溜めて







「りさちゃんオモシロ!
俺、こいつと付き合ってるって聞いて、よっぽど変な子か、なんか下心あるのかどっちかだと思って疑ってたんだ。笑」





「俺もちょっと思ってた。笑」





二人からの突然の告白





「でも、大丈夫そうだな。安心した。」






「うん。二人共似てるよね。いい意味で。笑」


いつにもまして、穏やかな笑顔を浮かべる冬馬







二人が意外と俺の事を思ってくれていたことを知り少し嬉しかった。






お開きになり、二人と別れた後





りさ子の自宅への帰り道。






人気のない住宅街の道でりさ子が不意に腕を絡める






「悠太さんも冬馬さんもいい人ですね。りさに紹介してくれてありがとうございました」






「うん」

りさ子にはそれだけ言ったけど、俺の中でも紹介してよかったなと今更ながらに実感した。






月明かりに照らされてできた二つの陰は長く伸びていた


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...