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宇宙という森
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たとえば
空から宇宙船がきて
別の惑星の生き物が
夜の町に降りたとする
その生き物がどれかの家に入り
眠っている人間を見たとする
そうして
そこにいた人間が
毛布を掛けて 四つの足のソファに寝ていたら
その生き物に
どこからが人間で
どこからが毛布やソファか
分かると言えるだろうか
または
犬を抱いたまま眠った姿を見て
目を瞑った犬と人間とを
分けて考えるだろうか
もちろん
二人や三人の人間が寄り添う輪郭を
彼らが 二人や三人と理解することができるとは
限らない
でもほんとうに
僕らは 二人や三人であったり
犬と人間であったり
毛布を掛けてソファで寝ているのだと
確かに言えるだろうか
猫は人間を大きな猫だと考えているし
犬は頭だけを犬と認識して
身体は動く台座くらいにしか見ていないのだという
神経さえ繋いで
たとえば ソファや毛布から
たとえば 犬から
たとえば 他者から
情報や知覚 痛覚が送られてきて
知能を共有し 共に思考して行動するならば
他者と自己の境目は失くなると言える
人間にとっての個とは繋がっているか
そこに左右されると言える
植物ならば
樹は折った枝から根を出して
それもまた大きく育つことができる
植物はどこからが「これ」で
どこからが「あれ」なのか
分けて考えることのできない種なのだ
人間であっても
切り離された細胞が直ちに死ぬことはない
ただちにどころか 死ぬことがなかったら
切り離された細胞は
じぶんであり続けるだろうか
ヒトの母は産んだ子をじぶんの分身と感じるのだという
じぶんの細胞を分け
地に根を出して 大きく育っていこうとする我が子
それが手折った枝とどう違うのというのだろうか
じぶんとは何か
僕らは 宇宙からみたら
刹那のような小さく 短い基準でしか
捉えることができない
もし 僕らが
悠久を単位とする
大きく 長い基準を持つことができたなら
もっと大きなじぶんを知ることができるかもしれない
宇宙の始まりから 終わりまで
宇宙の初めは
宇宙は極めて小さな
ひとつのモノだったという
それが原初にばらばらに弾けて
いまは星そのものや 鉱物
植物 生物 人間の作る創造物になっている
僕たちには
初めは区別などなかったのだ
それはまるで
星そのものや 鉱物
植物に生物
人間の作る創造物でさえ
宇宙にあるものはみな
始まりという大樹から
手折った枝であるということを思わせる
宇宙とは
始まりを手折り また手折り
そうやって根ざし 大きく育った
樹々たちの森のようだ
どこからが始まりで どこまでが終わりであるか
そんなことは分かりはしない
僕もあなたも
あれもこれも
同じく樹だ
だから
二人や三人と言ったり
犬と人間であったり
毛布を掛けてソファで寝ているのだと
言ったり
そんなことを確かに判別されようが
されまいが そんなことは
どうでも良い事です
その別の惑星の生き物と僕でさえも
起源が同じの樹であって
悠久のなかで分けることなどできない
宇宙というひとつの森でしかないのですから
僕は何者だろう
ほんとうのところ
僕は 宇宙の塵のひとつに過ぎない
けれど 僕が宇宙を敬うならば
その偉大な宇宙の一部である僕は
尊厳を失うことはないのです
空から宇宙船がきて
別の惑星の生き物が
夜の町に降りたとする
その生き物がどれかの家に入り
眠っている人間を見たとする
そうして
そこにいた人間が
毛布を掛けて 四つの足のソファに寝ていたら
その生き物に
どこからが人間で
どこからが毛布やソファか
分かると言えるだろうか
または
犬を抱いたまま眠った姿を見て
目を瞑った犬と人間とを
分けて考えるだろうか
もちろん
二人や三人の人間が寄り添う輪郭を
彼らが 二人や三人と理解することができるとは
限らない
でもほんとうに
僕らは 二人や三人であったり
犬と人間であったり
毛布を掛けてソファで寝ているのだと
確かに言えるだろうか
猫は人間を大きな猫だと考えているし
犬は頭だけを犬と認識して
身体は動く台座くらいにしか見ていないのだという
神経さえ繋いで
たとえば ソファや毛布から
たとえば 犬から
たとえば 他者から
情報や知覚 痛覚が送られてきて
知能を共有し 共に思考して行動するならば
他者と自己の境目は失くなると言える
人間にとっての個とは繋がっているか
そこに左右されると言える
植物ならば
樹は折った枝から根を出して
それもまた大きく育つことができる
植物はどこからが「これ」で
どこからが「あれ」なのか
分けて考えることのできない種なのだ
人間であっても
切り離された細胞が直ちに死ぬことはない
ただちにどころか 死ぬことがなかったら
切り離された細胞は
じぶんであり続けるだろうか
ヒトの母は産んだ子をじぶんの分身と感じるのだという
じぶんの細胞を分け
地に根を出して 大きく育っていこうとする我が子
それが手折った枝とどう違うのというのだろうか
じぶんとは何か
僕らは 宇宙からみたら
刹那のような小さく 短い基準でしか
捉えることができない
もし 僕らが
悠久を単位とする
大きく 長い基準を持つことができたなら
もっと大きなじぶんを知ることができるかもしれない
宇宙の始まりから 終わりまで
宇宙の初めは
宇宙は極めて小さな
ひとつのモノだったという
それが原初にばらばらに弾けて
いまは星そのものや 鉱物
植物 生物 人間の作る創造物になっている
僕たちには
初めは区別などなかったのだ
それはまるで
星そのものや 鉱物
植物に生物
人間の作る創造物でさえ
宇宙にあるものはみな
始まりという大樹から
手折った枝であるということを思わせる
宇宙とは
始まりを手折り また手折り
そうやって根ざし 大きく育った
樹々たちの森のようだ
どこからが始まりで どこまでが終わりであるか
そんなことは分かりはしない
僕もあなたも
あれもこれも
同じく樹だ
だから
二人や三人と言ったり
犬と人間であったり
毛布を掛けてソファで寝ているのだと
言ったり
そんなことを確かに判別されようが
されまいが そんなことは
どうでも良い事です
その別の惑星の生き物と僕でさえも
起源が同じの樹であって
悠久のなかで分けることなどできない
宇宙というひとつの森でしかないのですから
僕は何者だろう
ほんとうのところ
僕は 宇宙の塵のひとつに過ぎない
けれど 僕が宇宙を敬うならば
その偉大な宇宙の一部である僕は
尊厳を失うことはないのです
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