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第6章 魔力クリスタルの深淵

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 お待ちして下さってる読者の方々、ありがとうございます!

 書き溜めがほぼ終わりましたので、2024年4月6日(土)から続きをアップしていきます!
 最初の数話は穏やかですが、そこから怒涛の展開でドキドキと感動が繰り広げられていきますので、よろしくお願いします!

 またそれに伴って、今までの分を2500文字程度で纏めました。
 まだの方にはネタバレになる部分もありますけど、それでも充分楽しめるのでご安心下さい。


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「む、無魔力のクリスタルだと?! この落ちこぼれがぁっ!!」

 超魔法国家スマート・ミレニアム。

 この国の民は、額に埋め込まれた『魔力クリスタル』の色と輝きの強さにより属性と力が決まる。
 また、魔力クリスタルは、悪魔の呪いからの感染防止作用も有する代物だ。

 そんな世界で、全く何色にも輝かない『無色の魔力クリスタル』を持つ為に、クラスメイトや親兄弟からも迫害され追放されてしまった、主人公の少年『エデン・ノーティス』

「去れ! そして懺悔し続けろ! その穢れた命が尽きるまで!!」
「ううっ……!」

 絶望の日々を過ごすノーティスだったが、そんなある日、雨の降る中、優しい美少女からハンカチを差し出された。

「キミの味方もいるんだって事、覚えておいてほしいから」

 しかしその直後、少女は襲われてしまう。
 魔力クリスタルの暴走により、凶悪なモンスターと化した人間に。

 周囲の人達が逃げ出す中、ノーティスは無力であるにも関わらず少女を守る為、命を賭けて立ち向かった。

「人の温かさを教えてくれたキミを、決して死なせはしない!」

 けれど、凶悪なモンスターに敵うハズもなく殺されかけてしまう。
 が、その時、無色のハズの魔力クリスタルが覚醒し、最強の光魔力と共に大きく光り輝いた!

「こ、この光は……!」

 さらに、そこで出会った伝説の英雄『イデア・アルカナート』の下で壮絶な修業を経て、ノーティスは最強の冒険者になってゆく。

 そこから数年後、超絶に可愛い執事『アステリア・ルミ』と共に、王宮直下のギルド検定試験に参加する事に。

「ノーティス様ーー! 私も一緒に行きます♪」

 そこで、かつてノーティスを蔑んで追放した親兄弟やクラスメイトと再会するが、圧倒的実力で華麗にざまぁを炸裂。

「フッ、今さらきても、もう遅い……!」

 さらには、王宮最強の存在である『王宮魔道士』達とも激戦を繰り広げ勝利すると、遂に最強の勇者に成り上がった。

 また、ノーティスと戦った者達は、ただ敗れるだけでなく、その戦いの中で各々が大切な事を思い出してゆく。
 なので、今やノーティスは皆からの信頼も厚いし、女の子からもメッチャモテる。

「いつも、頼りにしてるよ」
「ノーティス、だーい好き♪」
「こらっエレナ、ノーティス様に勝手に抱きつかないで!」

 だが、そうなっても奢る事なく、人を助ける事を何よりも優先するのは変わらない。

「ノーティス様、いくら困ってる人がいても、今からそこに向かったら就任式に間に合いません!」
「ルミ……俺が名より実を取る性格なのは、知ってるよな」
「はい、そーですよね……」

───あーーもうっ! 分かってますよ。だからノーティス様の事、大好きになっちゃったんですから!

 さらに、幼い頃に出会った心優しき美少女『フロラキス・メティア』とも、時を経てから運命の再会を果たす事に。

「メティア、あの日キミがくれた温かさを、俺は忘れた事が無い」
「ううっ……ノーティスーーーーーーーー!!!」

 そして、共に仲間として戦ってゆく。
 魔力クリスタルを悪だと決めつけ、ノーティス達の国スマート・ミレニアムを昔から侵略しようとしてきている敵国『トゥーラ・レヴォルト』と。

 無論、ノーティスは今や最強の勇者であり、引き連れている仲間の王宮魔道士達も途轍もなく強い為、快進撃を繰り返し敵国の脅威を退けてきている。

「邪悪には決して負けはしない! 光のクリスタルの名の下に、輝け!! 俺のクリスタルよ!!」

 だが、問題はここからだった。

 ノーティスは敵国の勇者『アルベルト・シド』と戦う中で違和感を感じてしまう。
 今まで自分が信じてきた道に。
 シドから、戦いの中で感じる想いと共に告げられたからだ。

「偽りの歴史にまみれた国の勇者には、何も見えていない!」
「偽りの歴史?! シド、俺は……!」

 その激闘の末辛くも勝利するが、ノーティスの心に疑念は残ったままだ。

───敵国は本当に悪なのか? まさか本当は……

 それから数年後、ノーティスは再び敵国トゥーラ・レヴォルトと戦う事になる。
 敵国の勇者は、シド亡き後に勇者を引き継いだ美少女剣士『メデュム・アネーシャ』だ。

「貴方達、下がっていなさい。あの男は強い……掛かっていっても、ムダに命を落とすだけだわ」

 アネーシャはシドと同じく途轍もなく強いが、それだけでなく、その戦いの中でノーティスに問いかけてきた。

「貴方は、魔力クリスタルを使う事が、本当に正しいと思ってるの?」
「なんだと……」
「まあ、どうせ信じられないわよね。何も見えていない、いえ……何も見ようともしない貴方達には!」
「どういう意味だ?! アネーシャ!」

 その激しい戦いの中で、ノーティスは遂に魂で悟ってしまう。

───ま、まさか……俺達がしてきた事は……!
 
 今まで自分の国が伝えてきた歴史は歪められていて、魔力クリスタルにはおぞましい深淵に続く闇があるという事を。

───だとしたら、だとしたら俺達は、一体今まで何の為に……!

 アネーシャとの戦いは引き分けに終わったが、その後ノーティスは、自国スマート・ミレニアムの秘密が隠されていると言われているいにしえの祠ティコ・バローズへ向かった。

───勇者として、真実をこの目で確かめる……!

 ただ、そこで遭遇してしまう。
 あのアネーシャが戦っている場面に。
 額の魔力クリスタルから邪悪な漆黒の輝きを放つ、スマート・ミレニアム軍の裏の戦士『アビス・クリザリッド』と。

「闇に染まり散るがいい!『封ずる者』メデュム・アネーシャよ!」
「くっ……! なんて強さなの!」

 そんな中、ノーティスはアネーシャに加勢しクリザリッドと戦う。

「アネーシャは俺が守る! 今こそ究極にまで煌めけ!! 俺のクリスタルよ!! 『クラウディア・フォースクラッシュ』!!」
「なにいっ?! バ、バカな!!」

 そして激闘の末に何とかクリザリッドを退かせるが、力を使い果たした瞬間に起こった地震で足を滑らせ、崖から転落してしまった。
 アネーシャの目の前で。

「ノーティスーーーーーーーーーー!!!」

 それにより額の魔力クリスタルが砕けてしまい、目を覚ますと……
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