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第二次太陽系大戦
第二次太陽系大戦・墟・第321章・新たなる希望
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西暦2099年
21世紀が終ろうとしていた
月面政府W大統領は水星の軌道を変化させ
金星に衝突させて金星を破壊する計画を実行に移した
だが金星を破壊されたら
金星だけで産出される物質βが失われる
人類が宇宙移民を始めてすでに半世紀が過ぎていた
人類はそれまで地球の重力の下と違う環境で様々な
身体的障害を起こして来た
その中でも特効薬の物質βが金星で発見されるまで
低重力の環境に晒される事で
重力障害を起こし
不治の病とされた
水星と金星の衝突を巡り
日本・火星連合艦隊と月面第3艦隊が戦っていた
西暦2099年1月太陽系では
月面政府と火星・日本連合軍との戦いが続いていた
熟練兵の大半を失い
退役した老兵と学徒動員の子供達が前線に出る様になり
もはや戦争の継続は不可能と思われ
三ヵ国は終戦を求め講和会議を開くが
月で古代文明の巫女が蘇り
マナ砲にエネルギー転送装置を与えた
これにより月面政府は太陽系のどの場所へも
マナ砲で攻撃する事が可能になり
突如として日本と火星に対して降伏を求めた
日本と火星は軍事同盟を結び月と対峙した
月面軍は液体星の水星を攻撃して
宇宙空間にまで噴出する熱水を利用して軌道を変え
金星への衝突コースを取る
日本・火星連合艦隊は月面艦隊の妨害を乗り越え
水星に向けマナ砲搭載艦の全てのエネルギーを発射した
だが既に水星の大半は月面艦隊の工作船により
氷結され分厚い氷に覆われ
熱水は噴出しない
更なる攻撃は氷結した水星を破壊するだけで
軌道を変える事が出来ず
砕かれた水星の破片は
金星を直撃し地下都市を破壊する
もはや金星を救うすべは無い
絶望に陥る金星に残された住民達の元に
水星の氷の下から通信が届く
こちら潜水艇ヴィクトル艇長コルサコフ
我々には水星を破壊しないで
軌道を変える方法が在る
我々の手元には反物質が在る
これを使えば水星の中心部の核を覆う
岩石を破壊して摂氏6000度の高温の流体金属が噴出して
一気に水星の氷を解かして
液体の星に戻す事が出来る
そうすれば日本火星連合艦隊のマナ砲で大きく抉られた金星側面の
クレーターの部分から最初に熱水が噴き出し
軌道を変えられる筈だと
だがそれでは潜水艇も無事では済まないと言う
日本火星連合軍司令官の言葉に
先程のマナ砲の砲撃で氷の塊に亀裂が入り
探査の結果亀裂は地表のすぐ側まで達している
脱出するチャンスはゼロではない
このまま何もしなければ
確実に水星は金星と衝突して
金星に残って居る住民と共にすべてが終わる
ならばたとえ1%でも可能性が在るのなら
それに賭けたい
その言葉に日本火星連合軍の司令官は
『分かった健闘を祈る』と返答した
そのやり取りを水星に展開する月面艦隊司令官は聞き入っていた
この情報は日本と火星そして
彼らの本来の雇い主の月面政府のW大統領の元へも伝えられた
W大統領は裏切り行為だと宣言
あらゆる手段を使っても阻止せよと命令した
しかし側近の中からも
潜水艇の立場に立てば
自分達が水星内部にいるのに
先に裏切ったのは月面政府の方だと思われても
仕方ないのではとの意見を言った側近を
その場でW大統領は射殺した
W大統領は月面艦隊に水星の氷の下で
水星と金星衝突阻止に動いている
潜水艇破壊を命じた
水星に展開している月面艦隊の砲撃もミサイル攻撃も
分厚い氷に阻止されて
潜水艇には届かない
その間にも反物質による水星の核の破壊準備が進んでいた
苛立つW大統領は月の巨大マナ砲の攻撃を命じたが
エネルギー転送システムの弱点である
月と水星の間に地球が入り攻撃が出来なかった
このままでは先に反物質を使った水星の核の破壊が行われ
水星の氷は解け噴き出した大量の熱水で軌道を変更され
水星を金星に衝突させる計画は失敗する
どうにも成らない事態に追い込まれたW大統領の元に
潜水艇の乗組員に関する情報が伝えられた
W大統領は反物質を扱う技師の妻についての情報に関心を持ち
《重力障害の妻に必要な物必βを得る為に
莫大な報酬を得られると言え
危険極まりない反物質を扱う男か・・・
奴の妻を拘束すれば
こちらの思うままだ》
直ちに特殊部隊に地球圏のメディカルコロニーに居る
反物質技術者サトウアキラの妻の拘束が命じられる
《悪いが利用できるものはすべて利用させてもらう
何としても物質γを手に入れねばならない
手遅れになる前に・・・》
W大統領は太陽を睨みながらつぶやく
地球圏メディカルコロニーS1の外壁に
月面第1艦隊の
ステルス性強襲揚陸艦が接舷して
特殊部隊が侵入する
目標は潜水艇乗組員サトウの妻リサが居るエリア
本来ならこのコロニー自体が病院船扱いで
敵味方とも攻撃は禁止され
武装した兵士は駐留していない
月面軍はコロニーを制圧
重力障害の治療を行っている
サトウ・リサを拘束した
同時間水星の海底深く
潜水艇は反物質の設置を完了した
カウントダウンに入るが
突如としてW大統領が潜水艇に呼びかける
W大統領の後ろのモニターには
潜水艇乗組員サトウの妻リサが映っていた
《我々は反物質を使った水星の核の破壊を中止しなければ
この女性の命の保証は出来ない
だが反物質を操作する君が放棄すれば
この計画は事実上中止となる
重力障害の君の妻の為に一生涯必要な
物質βを用意する》
その言葉に潜水艇の乗組員の視線はサトウに集まる
【リサと話をさせてくれ】
サトウの言葉にW大統領は許可を出す
(アキラ・・・)
【リサ・・・】
(私生きたい・・・
生きてまたあなたに会いたい
でもここで私と同じ重力障害で苦しむみんなは
治療薬の物質βが無ければ生きて行けないの
ごめんね私はみんなと生きて行きたいの
止めないでアキラ)
突如として拳銃が付きつけられる
「そこまでだ
水星の核の破壊を中止しろと言え」
月面軍の将校は脅す
しかしリサは
(水星を破壊したら
私達の様な重力障害者の特効薬物質βが産出される
金星が破壊されたら多くの重力障害者が亡くなる
アキラ止めたらダメ)
激高した工作員は任務を忘れ
拳銃の引き金を引く
次の瞬間銃声が響き渡り映像は消える
沈黙が支配する中
W大統領の元に月と水星の間から地球が離れ
水星に向けマナ砲の発射が可能に成ったとの報告が入る
《茶番は終わりだ第3艦隊は安全圏に退避しろ
マナ砲発射》
月の巨大マナ砲が水星に向け発射された
水星はマナ砲の眩い光に包まれた
誰もが水星の破壊を覚悟したが
水星は何の被害も受けなかった
唖然とするW大統領は原因究明を命じる
水星の周辺はマナ砲を無力化する
物質αに満ちていた
そして更にW大統領を驚かせたのは
物質αを放出したのは味方である筈の
月面第3艦隊であった
司令官を始め多くの乗組員の仲間や身内が
重力障害の治療に物質βを必要としていた
もはやW大統領の暴走に第3艦隊の司令部や他の艦の艦長達も
これ以上盲目に付いて行くのを拒否していた
月面第3艦隊は月面政府のコントロールを離れ自分達の判断で行動を始め
強襲揚陸艦を潜水艇脱出の手助けをするために派遣
氷の下にいる潜水艇めがけて進撃する
日本火星連合軍は月の命令を無視して
自分達の側に付いた月面第3艦隊の行動に戸惑うが
月面政府からの命令を拒み続ける行動に
少なくとも敵対行動はもう無いと判断して
月面第3艦隊への攻撃を中止した
水星の深海で作業を来なう潜水艇では
サトウがリサの最後の言葉を実行する為に
辛い気持ちを封印して最後の操作を行う
潜水艇は急速に海底から海面へ上昇
急速な圧力変化に潜水艇は凄まじい悲鳴にも似た金属音が響き渡る
カウントダウンゼロ
水星の核の外壁は破壊され高温の物質が地上めがけて噴出する
氷はたちまち溶け出し
あちこちから熱水が噴き出し
水星は金星の衝突コースから離れて行く
潜水艇は噴出する熱水に押し出されギリギリの所で
危険を顧みず救助に来た月面第3艦隊の強襲揚陸艦に回収された
水星は金星の衛星軌道をかすめる形で
金星から離れようとしたが
思わぬ所からの噴出で軌道が変化して
金星との衝突コースに戻ってしまう
このままでは金星との衝突は避けられない
日本火星連合軍は熱水の噴出により
物質αの濃度が落ちた水星の一点をマナ砲の集中砲撃で
穴を開け熱水を噴出させ水星にブレーキを掛け様とするが
水星の表面の氷はまだ思ったより程溶け切らず厚いそして
日本火星連合艦隊のマナ砲だけでは
出力不足で思っている様な大きな穴が開かない
あせる日本火星連合艦隊に月面第3艦隊が加勢して
再度マナ砲による砲撃が行われ
見事に巨大な穴が開き
水星から大量の熱水が噴き出し
金星との衝突は避けられた
月面第3艦隊の支援で水星の軌道修正に成功した
これにより日本火星連合艦隊は月面第3艦隊を味方と認識した
その直後日本火星連合艦隊と並ぶ月面艦隊に突如
月からのマナ砲攻撃が行われた
大損害を出す月面第3艦隊に対して
月面政府のW大統領は裏切り者を処分すると宣言
再びマナ砲の攻撃が行われるが
日本火星連合艦隊が月面艦隊を守る様に
物質αを展開してマナ砲第2弾の攻撃を防ぐ
この行為に対して月面第3艦隊は
月面政府に反旗を翻して離反した
それ以降反月面第3艦隊を宣言し
日本・火星両政府は彼らをを受け入れ
月面政府の戦略は金星の破壊失敗と同時に
第3宇宙艦隊を失うと言う最悪の結果に終わった
水星の巨大な穴は地表に達した核の物質が冷えて固まり塞がれ
その面に大量の重金属が起き上がりこぼしの様に
たえず金星のに向けられ衛星軌道で安定した状態で
地球圏の月の様に同じ面を向け金星を周り始めた
大量の熱水は金星の重力に引かれ地上に落ちて行き
金星を包む高温の大気と交わり
凄まじい水蒸気爆発を起こして
金星の大気を宇宙空間に放出した
大半の大気は宇宙空間に飛散したが
一部は水星の重力に引き寄せられ
入れ替わりの様に水星の表面を覆う大気となった
金星の表面は落下してくる大量の熱水は
地表の全てを覆い金星は水没し
オーブを始め地表に生息していた生物は
すべて死滅した
二酸化炭素の高温高圧の世界で進化して来た
浮遊生命体の一部は水星で生き延びたが
やはりオーブの様に大半が死滅してしまった
地下都市は水圧に耐えられず
熱水が地下に流入
水没の危機に陥るが
時間と共に流入する水は減り始めた
原因を調べ始めるとある事に気が付く
金星の衛星となった水星の重力で
潮の満ち引きが起きて海水面が下がった為に
一時的に海水の流入が減りやがて止まるが
水星が再び地下都市上空に現れれば
満ち潮が起きて今度こそ地下都市に大量の
海水が流入して地下都市は水没する
だがそれまでに地下都市の住民を脱出させる事は不可能
苦悩する日本火星連合軍に
反月面第3艦隊は水星を氷結させた方法を使い
地下都市の反対側に水星が到達して
一番海水面が低くなった時に
満ち潮で海水面が高くなった場所を
凍結させてに避難する時間を作る事を提案する
昨日までの敵同士が金星の住民を救う為に
協力する姿に奇妙な思いを抱きながら計画は実行された
反月面第3艦隊の工作船が冷凍弾を撃ち込み
海面は瞬時に氷結した
地下都市は一時的に水没を免れたが
それも一時凌ぎに過ぎない
金星を探査していた無人ドローンからの情報で
北極と南極で温度の低下が見られるとの
情報を基に両極を凍らせ逆に
赤道付近の海水を高温状態にして大量の雲を発生させて
両極に地球の南極と北極と同じ様にして
海水面を低下させる事を火星をテラホーミングで
行った経験のある火星軍が提案した
星の南北両極に海水を集め
凍らせて水位を下げる計画に
戸惑う日本艦隊と反月面第3艦隊に対して
火星艦隊は何もしなければ
確実に地下都市は水没する
最早失敗を恐れ躊躇している時間は無いと
地下都市の代表は
全てをこの計画に託すと火星艦隊の提案を支持
余りにも無謀と思えるこの計画はこうして開始された
日本・火星連合艦隊の工作船が大気圏に突入赤道付近で
海水温を上げると凄まじい
低気圧の雲が発生して
巨大な台風が次々と発生して
両極へと向かう
北極と南極を反月面第3艦隊が凍結させる
雷鳴が轟き
凄まじい豪雪が降り注ぎ
たちまち氷山が現れ巨大な氷の大陸が出来る
地下都市海水は引き始め
水没を免れた
日本・火星連合艦隊と反月面第3艦隊が
金星で地下都市を水没から救っている間に
日本政府と火星政府の代表は月面政府と
停戦について話し合われた
すでにマナ砲を無力化する物質αを
日本圏と火星圏そして地球圏のコロニーに配置され
月のマナ砲で攻撃する事は出来なくなっていた
日本・火星連合軍に離反した反月面第3艦隊が合流して
一路月を目指した
月面政府は月面軍第3艦隊を失ったが
月面政府にはまだ第1及び第2月面艦隊が残っており
日本火星連合艦隊に反旗を翻した月面第3艦隊
合わせた以上の戦力を有しており
月面政府は停戦の話し合いを拒否した
地球圏に向かう日本・火星連合艦隊そして反月面第三艦隊の3倍の規模を持つ
月面軍第二艦隊が立ち塞がる
艦隊数こそ3倍だが
90%は無人艦隊で艦隊司令官が乗り込む総旗艦でコントロールしていた
月面軍は日本軍や火星軍同様に長引く戦争で
熟練の兵士が不足していた
日本や火星は徴兵を未成年にまで広げ
何とか兵士を確保していたが
月は宇宙開発初期にはスペースコロニー建設の資源開発の為に
数億人の移民を受け入れていたが
スペースコロニー建設が完了後
移民達は金星や木星の衛星・小惑星帯の開発を行う為に
月を離れて行き人口は激減
戦争の被害も在り
月面政府成立時には
成人の人口が90%を占め
W大統領が地球圏から引き連れて来た
関係者の内家族特に未成年の割合は10%以下で
月面政府が成立して10年近くになり
成人となった男女全てを集めても
月を守る第1艦隊に配置するのが限界
第2艦隊や反月面軍となった第3艦隊は
大半が無人艦隊で構成されていた
特に第2艦隊は本来なら退役してもおかしくない程の
高齢の軍人で編成されていた
月面第1艦隊がクラブ活動と呼ばれ
月面第2艦隊はグループホームと呼ばれていた
反月面艦隊となった月面第3艦隊は
元宇宙海賊や敗北した元地球艦隊乗組員
戦争で孤児となった者や犯罪者などが
軍に参加する事で罪を許され軍に参加していた
その為に寄せ集めの流れ者の集団愚連隊艦隊と呼ばれていた
その第3艦隊はかつて第2艦隊の老兵達が教官として鍛え
無頼の集団を精鋭な軍へとなり
第1・第2艦隊を抑え月面艦隊の主力艦隊へと昇格した
それだけに第3艦隊乗り組み員達は
教官達が乗る第2艦隊との戦闘には躊躇していた
それは日本・火星連合艦隊の司令部も承知し
反月面第3艦隊に後方支援を行う提案をした
だが反月面第3艦隊の司令部は
反月面第3艦隊が後方に下がり
日本・火星艦隊だけで
こちらの3倍の月面第2艦隊と戦えば
大半が無人艦隊が相手でも
こちらの損害は大きく
勝ったとしても残された戦力では
月を守る月面第1艦隊と月本星と戦う事は出来ない
だがたとえ反月面第3艦隊が戦闘に参加しても
損害が大きい事に変わりが無かった
妙案が出ない会議中に
敵である月面第2艦隊司令官シュターデンから
停戦について話し合いがしたいと連絡が来た
話し合いの場は敵月面第2艦隊で行う事が決まり
メンバーの選抜が始まると
反月面第3艦隊の参謀の中で一番若い女性参謀ターシャが
「私を第2艦隊の説得の為に派遣させて下さい」
彼女は浮浪児に過ぎなかったが
食べる為に月面軍に参加したが
月面第2艦隊の司令官に参謀としての才能が在ると見いだされ
鍛えられ第3艦隊の参謀の一人として成長した
だが会議では説得に失敗した場合
彼女とそれに同行した者達は
特に反月面を宣言した
反月面第3艦隊のメンバーは
拘束され最悪裏切り者として処刑される
成功の確率が低すぎリスクが多いと反対意見が大半を占めたが
ターシャは
説得で第2艦隊司令官シュターデンが戦闘を止めるとは思って居ない
自分達を乗せた艦艇の真下に潜宙艦を潜ませ
敵旗艦に接近して
自分達が話し合いを引き延ばしている間に
敵艦隊の大半を占める
無人艦隊をコントロールする装置を破壊
或いは奪い敵艦隊を降伏させる計画だと話す
敵月面第2艦隊総司令官シュターデンは
無駄な血を流す事はしない人物だと
日本艦隊の潜宙艦隊司令官が
月面第2艦隊に潜入させる事は可能だと太鼓判を押し
更に火星艦隊が
特殊部隊DNA4部隊を潜入させる事を申し出た
潜入作戦を作戦会議は承認した
会議後同じ参謀のビクトリーがターシャに
〈シュターデン教官にこちらの作戦を見抜かれたら
君は生きては還れない
妙案が在るのか?〉
「何もない・・・」
〈失敗すれば裏切り者として処刑される
今からでも遅くない撤回するべきだ〉
涙目にながらターシャは
「でも戦闘になれば
教官達もこの艦隊のみんなも傷いて死んでしまう
それに今の私が在るのは教官達のおかげ
だからわたしは・・・」
ため息をつきながらビクトリーは
〈確かに戦えば俺達の艦隊のみんなも大勢死ぬ・・・
俺も行く教官も艦隊の仲間も助かる様にする為に
そして・・・〉
ビクトリーはターシャを抱きしめる
その二人を物陰から見つめる
日本軍潜水艦隊司令官と火星軍DNA4特殊部隊長
高速連絡艇にターシャやビクトリー始め
日本・火星連合艦隊・反月面第3艦隊の代表が
月面第2艦隊へと向かう
月面第2艦隊総旗艦ルナに到着するも
その隣にいる戦闘艦にターシャは
「監視艦隊が居るのか」とつぶやく
総旗艦ルナに接舷するターシャ達を乗せた高速連絡艇
減圧室が空気に満たされハッチが開捉えられてしまうく
もしこれが罠なら
そこには武装された兵士から
銃撃を受けるか
全員逮捕される
緊張が走る
だが扉の向こうに居たのは
案内役の3名だけだった
ルナの会議室に一行が通されるが
そこには月面第2艦隊の司令官シュルツと参謀そして
月面軍の憲兵と言うべき
監視艦隊司令官ルゴールが居た
【これはこれは裏切り者の代表が
第3艦隊の総参謀長ターシャ中佐とは
第3艦隊司令官は臆しましたかな?】
烈火の如く怒りに震えるビクトリーを制してターシャが
「罠かもしれない集まりにのこのこ来るほど
うちの司令官は思慮が浅はかでは在りません」
〔はっははは
流石は第3艦隊の懐刀のターシャだ
私の教え子の中で一番の優れものだ〕
第2艦隊総司令官はかつての教え子を褒め称えた
ターシャ達を挑発させてこの話し合いを潰し
直ぐにも戦闘を始めたかった
監視艦隊司令官ルゴールに取り
シュターデン司令官の教え子である
ターシャ中佐が現れた事は計算違いも甚だしかった
話し合いはシュターデンとターシャを中心に
他愛もない昔話が続けられ
余計にルゴールを苛立たせた
その間にも日本・火星艦隊の
潜宙艦とDNA4特殊部隊は敵月面第2艦隊深く侵入し
無人艦隊をコントロールする装置を見つけ出す為に行動していた
作戦成功の知らせが来るまで話し合いを引き延ばす
ターシャは何時までも戦闘停止の話を切り出さない
シュターデンの態度に疑問を抱き始めていた
ターシャはまさかシュターデンも自分達と同じ様に
工作員を送り込んでいるのではと思い始め
シュターデンにカマを掛けた
「私と同期で特殊部隊から参謀に抜適されこの艦隊に派遣されている
第2艦隊総参謀長のフリーダに逢えると思って居たのですが
この場には居ないんですね
他に何か用事でも出来たのですか?」
シュターデンは動じる様子を見せなかったが
監視艦隊司令官ルゴールは明らかに動揺していた
話し合いは日本火星連合艦隊と反月面第3艦隊に中継されていた
月面第2艦隊総参謀長フリーダムは元特殊部隊のエースで在り
その恐ろしさを知る反月面第3艦隊司令官は直ちに反応した
艦隊の維持に欠かせない物資エネルギーを輸送する
補給艦隊に接近中の潜宙艦を発見した
もしも補給艦隊を失えば
日本火星連合艦隊と反月面第3艦隊は
月面第2艦隊と戦う事が出来ずに撤退するしかない
潜宙艦の掃討を得意とする
日本艦隊に阻まれ
月面第2艦隊潜宙艦隊は撤退した
〔やはりお前は私の最高の教え子だ
我々の計画を察知するとは
と言う事はやはりお前達も・・・〕
「ご推察通りです教官」
二人のやり取りを聞き
監視艦隊司令官ルゴールは気が付く
【全艦隊に警報
敵の工作員が潜入している
直ちに排除せよ】
いきり立つルゴールにシュターデンが
〔敵の手の内を探る為の休戦協議が
こちらの手の内が先に露見するとは儂も老いたな
それともお前が成長したのか
ターシャ・・・〕
灯りが消え
赤色灯が灯り
議場は赤く染まり
絶望的な報告が
第2月面艦隊司令官シュターデンの元に届く
敵工作員に艦橋・CIC・機関室そして
無人艦隊コントロール装置を装備した
輸送艦ノマンが占拠されたと
〔無人艦隊を失った以上どうやら我々の負けの様だな〕
「教官・・・」
だがルゴールは諦めず
【まだだ無人艦隊のコントロール装置は
我が監視艦隊の旗艦にも在る】
「これほど愚かとは
この会議の様子は我々の艦隊も見ている事を忘れたか?
攻撃目標を教えてくれるとは・・・」
ターシャの言葉に青ざめシュターデンを見るルゴール
だが呆れ顔で首を振るシュターデン
会議室に爆発による振動が伝わり報告が入る
監視艦隊旗艦が潜宙艦の魚雷攻撃で撃沈と
倒れ込み膝を着くルゴール
その様子を横目で見ながら
シュターデンは
〈完敗だ降伏しよう
やはりお前は儂の最高の教え子だよ〉
日本・火星連合艦隊と反月面第3艦隊は無人艦隊を加え
戦力を4倍に増強した
日本火星連合軍と反月面第3艦隊は
二つの問題を抱えていた月への侵攻を一時停止していた
次の戦場は地球圏の月
そこは既に主権を失ったとは言え
人類の3分の1が地球と月との重力バランスが取れた
ラグランジュポイントに
スペースコロニーを築き
旧地球連邦政府の市民が暮らしていた
月との全面戦争が始まれば
地球圏の市民が暮らす宇宙都市にも大損害が出る
日本軍・火星軍そして反月面軍の中の多くの者達の中に
肉親や知人などが居る地球圏をこのまま戦闘に巻き込む事は出来ない
それは月も同じだったが
何よりも戦力の70%を失った月にとって
進行して来る日本火星連合軍に備える為に
戦力の回復に追われていた
そしてもう一つの問題は
戦いに次ぐ戦いで艦隊大半を構成する
少年少女達は心身共に限界に達し
兵員の休養として故郷へ一時帰国した
同時に傷付いた艦隊の補修と物資の供給が行われた
両軍はそれぞれの事情を抱え
月への侵攻は一時的に停止していた
ただ月へ反乱を起こした反月面第3艦隊は
還るべき基地も補給も無く
乗組員も故郷に帰る事が出来ませんでした
そこで日本が艦隊を修復すべきドックの提供と補給を申し出て
日本圏に反月面第3艦隊を招き
乗組員を日本のリゾート施設での休養してもらう様に
反月面第3艦隊司令官に申し出実現した
日本は最前線で使う移動式の修理ドックを
太陽系中から求めた
月面政府への反発から必要な量が
太陽系中から集まり
反月面第3艦隊の修理を進めた
リゾート施設で休養する少年少女達は
始めて見る自然の海や森林そして冬の雪山でのスキーなど
地球では失われた自然を体験し
夕日の沈む時の夕焼けに涙した少年少女達は
[地球に生まれたかった
死んで行ったみんなと一緒に
地球の自然の中で遊びたかった
でももう地球の自然は元に戻らない]
接待役のスズキは
〖地球をもう一度この景色の様に再生させる事は
今の科学力を使えば可能です
だがその為には100年程の時間と
戦争に使う軍事費と同額の資金が必要ですが
月との間の戦争を最後に出来れば
それも可能ですが・・・〗
言葉に詰まるスズキにアイリスが訪ねる
[戦争はまだ続くと言うんですか?]
驚く少年少女達に
戦争が終わった後の火星との関係です
御存じの通り日本圏のコロニーは
火星に非常に近い
これから先火星との関係が悪くなった時
再び戦争になるのではと
戦争にならなくとも
互いに軍事力の均衡を保つために
莫大な軍事費を使う事になり
地球再生は夢のまた夢です〗
皆が消沈する中アイリスが
[ではこのコロニーを移動させては?
少なくとも地球圏まで
それとも人類の居住の可能性が出て来た
金星まで移動すれば
少なくとも火星の警戒心を減らす事が出来るのでは?]
だれもが『あっ』と思った
そうか月を倒せば少なくとも
地球圏に還る事が出来るのか
軍事費を減らす事が出来れば
地球再生は夢ではないか・・・
リゾート施設では夕日が沈み星が輝いていた
すでに西暦2099年も終わろうとしていた
年末のカウントダウンの鐘の音が鳴る中
既に人類は戦争に疲れ果て平和を望んで居たが
戦いは21世紀最後の年2100年まで続こうとしていた
そんな中新たな希望が生まれた
金星は水星との衝突を止める為に
水星の内部の熱水を噴出させ
ブレーキを掛けた
だがその後思わぬ事態に発展した
水星内部の大量の熱水が金星に降り注ぎ
大気の大半を占めていた
高温の二酸化炭素の大気に触れ
熱水が分解され酸素と水素が大量に発生し
高温の大気が発火点となり大爆発を起こし
その勢いで二酸化炭素を大気圏外に消えた
さらに金星を水没させる熱水が降り注ぎ
地下都市への海水の流入を阻止する為に
海水を北極に集めた結果
海水の水位が下がり
しだいに大陸が現れ始める
そしてもう一つ
水星が月となった事で
金星の自転が1日8時間の高速から
1日25時間になる
これにより重力が0・9Gから地球と同じ1Gになる
地上に降り注ぐ紫外線なども
金星の大気と宇宙空間に漂う
氷と水星の核の物質が影響して
許容レベルに抑えられていた
大気成分は呼吸するには向いていないが
火星のテラホーミングの経験が在れば
地球と同じ環境にする事も可能と判断された
火星に続き金星も人類に取り生存可能な星に生まれ変わった
その姿を宇宙空間で見ていた者達は
思わず『地球だ』と叫んだ
そこには1世紀近く前に失われた
地球の青さが再現され火星に続く21世紀の奇跡
希望の星と呼ばれた
21世紀が終ろうとしていた
月面政府W大統領は水星の軌道を変化させ
金星に衝突させて金星を破壊する計画を実行に移した
だが金星を破壊されたら
金星だけで産出される物質βが失われる
人類が宇宙移民を始めてすでに半世紀が過ぎていた
人類はそれまで地球の重力の下と違う環境で様々な
身体的障害を起こして来た
その中でも特効薬の物質βが金星で発見されるまで
低重力の環境に晒される事で
重力障害を起こし
不治の病とされた
水星と金星の衝突を巡り
日本・火星連合艦隊と月面第3艦隊が戦っていた
西暦2099年1月太陽系では
月面政府と火星・日本連合軍との戦いが続いていた
熟練兵の大半を失い
退役した老兵と学徒動員の子供達が前線に出る様になり
もはや戦争の継続は不可能と思われ
三ヵ国は終戦を求め講和会議を開くが
月で古代文明の巫女が蘇り
マナ砲にエネルギー転送装置を与えた
これにより月面政府は太陽系のどの場所へも
マナ砲で攻撃する事が可能になり
突如として日本と火星に対して降伏を求めた
日本と火星は軍事同盟を結び月と対峙した
月面軍は液体星の水星を攻撃して
宇宙空間にまで噴出する熱水を利用して軌道を変え
金星への衝突コースを取る
日本・火星連合艦隊は月面艦隊の妨害を乗り越え
水星に向けマナ砲搭載艦の全てのエネルギーを発射した
だが既に水星の大半は月面艦隊の工作船により
氷結され分厚い氷に覆われ
熱水は噴出しない
更なる攻撃は氷結した水星を破壊するだけで
軌道を変える事が出来ず
砕かれた水星の破片は
金星を直撃し地下都市を破壊する
もはや金星を救うすべは無い
絶望に陥る金星に残された住民達の元に
水星の氷の下から通信が届く
こちら潜水艇ヴィクトル艇長コルサコフ
我々には水星を破壊しないで
軌道を変える方法が在る
我々の手元には反物質が在る
これを使えば水星の中心部の核を覆う
岩石を破壊して摂氏6000度の高温の流体金属が噴出して
一気に水星の氷を解かして
液体の星に戻す事が出来る
そうすれば日本火星連合艦隊のマナ砲で大きく抉られた金星側面の
クレーターの部分から最初に熱水が噴き出し
軌道を変えられる筈だと
だがそれでは潜水艇も無事では済まないと言う
日本火星連合軍司令官の言葉に
先程のマナ砲の砲撃で氷の塊に亀裂が入り
探査の結果亀裂は地表のすぐ側まで達している
脱出するチャンスはゼロではない
このまま何もしなければ
確実に水星は金星と衝突して
金星に残って居る住民と共にすべてが終わる
ならばたとえ1%でも可能性が在るのなら
それに賭けたい
その言葉に日本火星連合軍の司令官は
『分かった健闘を祈る』と返答した
そのやり取りを水星に展開する月面艦隊司令官は聞き入っていた
この情報は日本と火星そして
彼らの本来の雇い主の月面政府のW大統領の元へも伝えられた
W大統領は裏切り行為だと宣言
あらゆる手段を使っても阻止せよと命令した
しかし側近の中からも
潜水艇の立場に立てば
自分達が水星内部にいるのに
先に裏切ったのは月面政府の方だと思われても
仕方ないのではとの意見を言った側近を
その場でW大統領は射殺した
W大統領は月面艦隊に水星の氷の下で
水星と金星衝突阻止に動いている
潜水艇破壊を命じた
水星に展開している月面艦隊の砲撃もミサイル攻撃も
分厚い氷に阻止されて
潜水艇には届かない
その間にも反物質による水星の核の破壊準備が進んでいた
苛立つW大統領は月の巨大マナ砲の攻撃を命じたが
エネルギー転送システムの弱点である
月と水星の間に地球が入り攻撃が出来なかった
このままでは先に反物質を使った水星の核の破壊が行われ
水星の氷は解け噴き出した大量の熱水で軌道を変更され
水星を金星に衝突させる計画は失敗する
どうにも成らない事態に追い込まれたW大統領の元に
潜水艇の乗組員に関する情報が伝えられた
W大統領は反物質を扱う技師の妻についての情報に関心を持ち
《重力障害の妻に必要な物必βを得る為に
莫大な報酬を得られると言え
危険極まりない反物質を扱う男か・・・
奴の妻を拘束すれば
こちらの思うままだ》
直ちに特殊部隊に地球圏のメディカルコロニーに居る
反物質技術者サトウアキラの妻の拘束が命じられる
《悪いが利用できるものはすべて利用させてもらう
何としても物質γを手に入れねばならない
手遅れになる前に・・・》
W大統領は太陽を睨みながらつぶやく
地球圏メディカルコロニーS1の外壁に
月面第1艦隊の
ステルス性強襲揚陸艦が接舷して
特殊部隊が侵入する
目標は潜水艇乗組員サトウの妻リサが居るエリア
本来ならこのコロニー自体が病院船扱いで
敵味方とも攻撃は禁止され
武装した兵士は駐留していない
月面軍はコロニーを制圧
重力障害の治療を行っている
サトウ・リサを拘束した
同時間水星の海底深く
潜水艇は反物質の設置を完了した
カウントダウンに入るが
突如としてW大統領が潜水艇に呼びかける
W大統領の後ろのモニターには
潜水艇乗組員サトウの妻リサが映っていた
《我々は反物質を使った水星の核の破壊を中止しなければ
この女性の命の保証は出来ない
だが反物質を操作する君が放棄すれば
この計画は事実上中止となる
重力障害の君の妻の為に一生涯必要な
物質βを用意する》
その言葉に潜水艇の乗組員の視線はサトウに集まる
【リサと話をさせてくれ】
サトウの言葉にW大統領は許可を出す
(アキラ・・・)
【リサ・・・】
(私生きたい・・・
生きてまたあなたに会いたい
でもここで私と同じ重力障害で苦しむみんなは
治療薬の物質βが無ければ生きて行けないの
ごめんね私はみんなと生きて行きたいの
止めないでアキラ)
突如として拳銃が付きつけられる
「そこまでだ
水星の核の破壊を中止しろと言え」
月面軍の将校は脅す
しかしリサは
(水星を破壊したら
私達の様な重力障害者の特効薬物質βが産出される
金星が破壊されたら多くの重力障害者が亡くなる
アキラ止めたらダメ)
激高した工作員は任務を忘れ
拳銃の引き金を引く
次の瞬間銃声が響き渡り映像は消える
沈黙が支配する中
W大統領の元に月と水星の間から地球が離れ
水星に向けマナ砲の発射が可能に成ったとの報告が入る
《茶番は終わりだ第3艦隊は安全圏に退避しろ
マナ砲発射》
月の巨大マナ砲が水星に向け発射された
水星はマナ砲の眩い光に包まれた
誰もが水星の破壊を覚悟したが
水星は何の被害も受けなかった
唖然とするW大統領は原因究明を命じる
水星の周辺はマナ砲を無力化する
物質αに満ちていた
そして更にW大統領を驚かせたのは
物質αを放出したのは味方である筈の
月面第3艦隊であった
司令官を始め多くの乗組員の仲間や身内が
重力障害の治療に物質βを必要としていた
もはやW大統領の暴走に第3艦隊の司令部や他の艦の艦長達も
これ以上盲目に付いて行くのを拒否していた
月面第3艦隊は月面政府のコントロールを離れ自分達の判断で行動を始め
強襲揚陸艦を潜水艇脱出の手助けをするために派遣
氷の下にいる潜水艇めがけて進撃する
日本火星連合軍は月の命令を無視して
自分達の側に付いた月面第3艦隊の行動に戸惑うが
月面政府からの命令を拒み続ける行動に
少なくとも敵対行動はもう無いと判断して
月面第3艦隊への攻撃を中止した
水星の深海で作業を来なう潜水艇では
サトウがリサの最後の言葉を実行する為に
辛い気持ちを封印して最後の操作を行う
潜水艇は急速に海底から海面へ上昇
急速な圧力変化に潜水艇は凄まじい悲鳴にも似た金属音が響き渡る
カウントダウンゼロ
水星の核の外壁は破壊され高温の物質が地上めがけて噴出する
氷はたちまち溶け出し
あちこちから熱水が噴き出し
水星は金星の衝突コースから離れて行く
潜水艇は噴出する熱水に押し出されギリギリの所で
危険を顧みず救助に来た月面第3艦隊の強襲揚陸艦に回収された
水星は金星の衛星軌道をかすめる形で
金星から離れようとしたが
思わぬ所からの噴出で軌道が変化して
金星との衝突コースに戻ってしまう
このままでは金星との衝突は避けられない
日本火星連合軍は熱水の噴出により
物質αの濃度が落ちた水星の一点をマナ砲の集中砲撃で
穴を開け熱水を噴出させ水星にブレーキを掛け様とするが
水星の表面の氷はまだ思ったより程溶け切らず厚いそして
日本火星連合艦隊のマナ砲だけでは
出力不足で思っている様な大きな穴が開かない
あせる日本火星連合艦隊に月面第3艦隊が加勢して
再度マナ砲による砲撃が行われ
見事に巨大な穴が開き
水星から大量の熱水が噴き出し
金星との衝突は避けられた
月面第3艦隊の支援で水星の軌道修正に成功した
これにより日本火星連合艦隊は月面第3艦隊を味方と認識した
その直後日本火星連合艦隊と並ぶ月面艦隊に突如
月からのマナ砲攻撃が行われた
大損害を出す月面第3艦隊に対して
月面政府のW大統領は裏切り者を処分すると宣言
再びマナ砲の攻撃が行われるが
日本火星連合艦隊が月面艦隊を守る様に
物質αを展開してマナ砲第2弾の攻撃を防ぐ
この行為に対して月面第3艦隊は
月面政府に反旗を翻して離反した
それ以降反月面第3艦隊を宣言し
日本・火星両政府は彼らをを受け入れ
月面政府の戦略は金星の破壊失敗と同時に
第3宇宙艦隊を失うと言う最悪の結果に終わった
水星の巨大な穴は地表に達した核の物質が冷えて固まり塞がれ
その面に大量の重金属が起き上がりこぼしの様に
たえず金星のに向けられ衛星軌道で安定した状態で
地球圏の月の様に同じ面を向け金星を周り始めた
大量の熱水は金星の重力に引かれ地上に落ちて行き
金星を包む高温の大気と交わり
凄まじい水蒸気爆発を起こして
金星の大気を宇宙空間に放出した
大半の大気は宇宙空間に飛散したが
一部は水星の重力に引き寄せられ
入れ替わりの様に水星の表面を覆う大気となった
金星の表面は落下してくる大量の熱水は
地表の全てを覆い金星は水没し
オーブを始め地表に生息していた生物は
すべて死滅した
二酸化炭素の高温高圧の世界で進化して来た
浮遊生命体の一部は水星で生き延びたが
やはりオーブの様に大半が死滅してしまった
地下都市は水圧に耐えられず
熱水が地下に流入
水没の危機に陥るが
時間と共に流入する水は減り始めた
原因を調べ始めるとある事に気が付く
金星の衛星となった水星の重力で
潮の満ち引きが起きて海水面が下がった為に
一時的に海水の流入が減りやがて止まるが
水星が再び地下都市上空に現れれば
満ち潮が起きて今度こそ地下都市に大量の
海水が流入して地下都市は水没する
だがそれまでに地下都市の住民を脱出させる事は不可能
苦悩する日本火星連合軍に
反月面第3艦隊は水星を氷結させた方法を使い
地下都市の反対側に水星が到達して
一番海水面が低くなった時に
満ち潮で海水面が高くなった場所を
凍結させてに避難する時間を作る事を提案する
昨日までの敵同士が金星の住民を救う為に
協力する姿に奇妙な思いを抱きながら計画は実行された
反月面第3艦隊の工作船が冷凍弾を撃ち込み
海面は瞬時に氷結した
地下都市は一時的に水没を免れたが
それも一時凌ぎに過ぎない
金星を探査していた無人ドローンからの情報で
北極と南極で温度の低下が見られるとの
情報を基に両極を凍らせ逆に
赤道付近の海水を高温状態にして大量の雲を発生させて
両極に地球の南極と北極と同じ様にして
海水面を低下させる事を火星をテラホーミングで
行った経験のある火星軍が提案した
星の南北両極に海水を集め
凍らせて水位を下げる計画に
戸惑う日本艦隊と反月面第3艦隊に対して
火星艦隊は何もしなければ
確実に地下都市は水没する
最早失敗を恐れ躊躇している時間は無いと
地下都市の代表は
全てをこの計画に託すと火星艦隊の提案を支持
余りにも無謀と思えるこの計画はこうして開始された
日本・火星連合艦隊の工作船が大気圏に突入赤道付近で
海水温を上げると凄まじい
低気圧の雲が発生して
巨大な台風が次々と発生して
両極へと向かう
北極と南極を反月面第3艦隊が凍結させる
雷鳴が轟き
凄まじい豪雪が降り注ぎ
たちまち氷山が現れ巨大な氷の大陸が出来る
地下都市海水は引き始め
水没を免れた
日本・火星連合艦隊と反月面第3艦隊が
金星で地下都市を水没から救っている間に
日本政府と火星政府の代表は月面政府と
停戦について話し合われた
すでにマナ砲を無力化する物質αを
日本圏と火星圏そして地球圏のコロニーに配置され
月のマナ砲で攻撃する事は出来なくなっていた
日本・火星連合軍に離反した反月面第3艦隊が合流して
一路月を目指した
月面政府は月面軍第3艦隊を失ったが
月面政府にはまだ第1及び第2月面艦隊が残っており
日本火星連合艦隊に反旗を翻した月面第3艦隊
合わせた以上の戦力を有しており
月面政府は停戦の話し合いを拒否した
地球圏に向かう日本・火星連合艦隊そして反月面第三艦隊の3倍の規模を持つ
月面軍第二艦隊が立ち塞がる
艦隊数こそ3倍だが
90%は無人艦隊で艦隊司令官が乗り込む総旗艦でコントロールしていた
月面軍は日本軍や火星軍同様に長引く戦争で
熟練の兵士が不足していた
日本や火星は徴兵を未成年にまで広げ
何とか兵士を確保していたが
月は宇宙開発初期にはスペースコロニー建設の資源開発の為に
数億人の移民を受け入れていたが
スペースコロニー建設が完了後
移民達は金星や木星の衛星・小惑星帯の開発を行う為に
月を離れて行き人口は激減
戦争の被害も在り
月面政府成立時には
成人の人口が90%を占め
W大統領が地球圏から引き連れて来た
関係者の内家族特に未成年の割合は10%以下で
月面政府が成立して10年近くになり
成人となった男女全てを集めても
月を守る第1艦隊に配置するのが限界
第2艦隊や反月面軍となった第3艦隊は
大半が無人艦隊で構成されていた
特に第2艦隊は本来なら退役してもおかしくない程の
高齢の軍人で編成されていた
月面第1艦隊がクラブ活動と呼ばれ
月面第2艦隊はグループホームと呼ばれていた
反月面艦隊となった月面第3艦隊は
元宇宙海賊や敗北した元地球艦隊乗組員
戦争で孤児となった者や犯罪者などが
軍に参加する事で罪を許され軍に参加していた
その為に寄せ集めの流れ者の集団愚連隊艦隊と呼ばれていた
その第3艦隊はかつて第2艦隊の老兵達が教官として鍛え
無頼の集団を精鋭な軍へとなり
第1・第2艦隊を抑え月面艦隊の主力艦隊へと昇格した
それだけに第3艦隊乗り組み員達は
教官達が乗る第2艦隊との戦闘には躊躇していた
それは日本・火星連合艦隊の司令部も承知し
反月面第3艦隊に後方支援を行う提案をした
だが反月面第3艦隊の司令部は
反月面第3艦隊が後方に下がり
日本・火星艦隊だけで
こちらの3倍の月面第2艦隊と戦えば
大半が無人艦隊が相手でも
こちらの損害は大きく
勝ったとしても残された戦力では
月を守る月面第1艦隊と月本星と戦う事は出来ない
だがたとえ反月面第3艦隊が戦闘に参加しても
損害が大きい事に変わりが無かった
妙案が出ない会議中に
敵である月面第2艦隊司令官シュターデンから
停戦について話し合いがしたいと連絡が来た
話し合いの場は敵月面第2艦隊で行う事が決まり
メンバーの選抜が始まると
反月面第3艦隊の参謀の中で一番若い女性参謀ターシャが
「私を第2艦隊の説得の為に派遣させて下さい」
彼女は浮浪児に過ぎなかったが
食べる為に月面軍に参加したが
月面第2艦隊の司令官に参謀としての才能が在ると見いだされ
鍛えられ第3艦隊の参謀の一人として成長した
だが会議では説得に失敗した場合
彼女とそれに同行した者達は
特に反月面を宣言した
反月面第3艦隊のメンバーは
拘束され最悪裏切り者として処刑される
成功の確率が低すぎリスクが多いと反対意見が大半を占めたが
ターシャは
説得で第2艦隊司令官シュターデンが戦闘を止めるとは思って居ない
自分達を乗せた艦艇の真下に潜宙艦を潜ませ
敵旗艦に接近して
自分達が話し合いを引き延ばしている間に
敵艦隊の大半を占める
無人艦隊をコントロールする装置を破壊
或いは奪い敵艦隊を降伏させる計画だと話す
敵月面第2艦隊総司令官シュターデンは
無駄な血を流す事はしない人物だと
日本艦隊の潜宙艦隊司令官が
月面第2艦隊に潜入させる事は可能だと太鼓判を押し
更に火星艦隊が
特殊部隊DNA4部隊を潜入させる事を申し出た
潜入作戦を作戦会議は承認した
会議後同じ参謀のビクトリーがターシャに
〈シュターデン教官にこちらの作戦を見抜かれたら
君は生きては還れない
妙案が在るのか?〉
「何もない・・・」
〈失敗すれば裏切り者として処刑される
今からでも遅くない撤回するべきだ〉
涙目にながらターシャは
「でも戦闘になれば
教官達もこの艦隊のみんなも傷いて死んでしまう
それに今の私が在るのは教官達のおかげ
だからわたしは・・・」
ため息をつきながらビクトリーは
〈確かに戦えば俺達の艦隊のみんなも大勢死ぬ・・・
俺も行く教官も艦隊の仲間も助かる様にする為に
そして・・・〉
ビクトリーはターシャを抱きしめる
その二人を物陰から見つめる
日本軍潜水艦隊司令官と火星軍DNA4特殊部隊長
高速連絡艇にターシャやビクトリー始め
日本・火星連合艦隊・反月面第3艦隊の代表が
月面第2艦隊へと向かう
月面第2艦隊総旗艦ルナに到着するも
その隣にいる戦闘艦にターシャは
「監視艦隊が居るのか」とつぶやく
総旗艦ルナに接舷するターシャ達を乗せた高速連絡艇
減圧室が空気に満たされハッチが開捉えられてしまうく
もしこれが罠なら
そこには武装された兵士から
銃撃を受けるか
全員逮捕される
緊張が走る
だが扉の向こうに居たのは
案内役の3名だけだった
ルナの会議室に一行が通されるが
そこには月面第2艦隊の司令官シュルツと参謀そして
月面軍の憲兵と言うべき
監視艦隊司令官ルゴールが居た
【これはこれは裏切り者の代表が
第3艦隊の総参謀長ターシャ中佐とは
第3艦隊司令官は臆しましたかな?】
烈火の如く怒りに震えるビクトリーを制してターシャが
「罠かもしれない集まりにのこのこ来るほど
うちの司令官は思慮が浅はかでは在りません」
〔はっははは
流石は第3艦隊の懐刀のターシャだ
私の教え子の中で一番の優れものだ〕
第2艦隊総司令官はかつての教え子を褒め称えた
ターシャ達を挑発させてこの話し合いを潰し
直ぐにも戦闘を始めたかった
監視艦隊司令官ルゴールに取り
シュターデン司令官の教え子である
ターシャ中佐が現れた事は計算違いも甚だしかった
話し合いはシュターデンとターシャを中心に
他愛もない昔話が続けられ
余計にルゴールを苛立たせた
その間にも日本・火星艦隊の
潜宙艦とDNA4特殊部隊は敵月面第2艦隊深く侵入し
無人艦隊をコントロールする装置を見つけ出す為に行動していた
作戦成功の知らせが来るまで話し合いを引き延ばす
ターシャは何時までも戦闘停止の話を切り出さない
シュターデンの態度に疑問を抱き始めていた
ターシャはまさかシュターデンも自分達と同じ様に
工作員を送り込んでいるのではと思い始め
シュターデンにカマを掛けた
「私と同期で特殊部隊から参謀に抜適されこの艦隊に派遣されている
第2艦隊総参謀長のフリーダに逢えると思って居たのですが
この場には居ないんですね
他に何か用事でも出来たのですか?」
シュターデンは動じる様子を見せなかったが
監視艦隊司令官ルゴールは明らかに動揺していた
話し合いは日本火星連合艦隊と反月面第3艦隊に中継されていた
月面第2艦隊総参謀長フリーダムは元特殊部隊のエースで在り
その恐ろしさを知る反月面第3艦隊司令官は直ちに反応した
艦隊の維持に欠かせない物資エネルギーを輸送する
補給艦隊に接近中の潜宙艦を発見した
もしも補給艦隊を失えば
日本火星連合艦隊と反月面第3艦隊は
月面第2艦隊と戦う事が出来ずに撤退するしかない
潜宙艦の掃討を得意とする
日本艦隊に阻まれ
月面第2艦隊潜宙艦隊は撤退した
〔やはりお前は私の最高の教え子だ
我々の計画を察知するとは
と言う事はやはりお前達も・・・〕
「ご推察通りです教官」
二人のやり取りを聞き
監視艦隊司令官ルゴールは気が付く
【全艦隊に警報
敵の工作員が潜入している
直ちに排除せよ】
いきり立つルゴールにシュターデンが
〔敵の手の内を探る為の休戦協議が
こちらの手の内が先に露見するとは儂も老いたな
それともお前が成長したのか
ターシャ・・・〕
灯りが消え
赤色灯が灯り
議場は赤く染まり
絶望的な報告が
第2月面艦隊司令官シュターデンの元に届く
敵工作員に艦橋・CIC・機関室そして
無人艦隊コントロール装置を装備した
輸送艦ノマンが占拠されたと
〔無人艦隊を失った以上どうやら我々の負けの様だな〕
「教官・・・」
だがルゴールは諦めず
【まだだ無人艦隊のコントロール装置は
我が監視艦隊の旗艦にも在る】
「これほど愚かとは
この会議の様子は我々の艦隊も見ている事を忘れたか?
攻撃目標を教えてくれるとは・・・」
ターシャの言葉に青ざめシュターデンを見るルゴール
だが呆れ顔で首を振るシュターデン
会議室に爆発による振動が伝わり報告が入る
監視艦隊旗艦が潜宙艦の魚雷攻撃で撃沈と
倒れ込み膝を着くルゴール
その様子を横目で見ながら
シュターデンは
〈完敗だ降伏しよう
やはりお前は儂の最高の教え子だよ〉
日本・火星連合艦隊と反月面第3艦隊は無人艦隊を加え
戦力を4倍に増強した
日本火星連合軍と反月面第3艦隊は
二つの問題を抱えていた月への侵攻を一時停止していた
次の戦場は地球圏の月
そこは既に主権を失ったとは言え
人類の3分の1が地球と月との重力バランスが取れた
ラグランジュポイントに
スペースコロニーを築き
旧地球連邦政府の市民が暮らしていた
月との全面戦争が始まれば
地球圏の市民が暮らす宇宙都市にも大損害が出る
日本軍・火星軍そして反月面軍の中の多くの者達の中に
肉親や知人などが居る地球圏をこのまま戦闘に巻き込む事は出来ない
それは月も同じだったが
何よりも戦力の70%を失った月にとって
進行して来る日本火星連合軍に備える為に
戦力の回復に追われていた
そしてもう一つの問題は
戦いに次ぐ戦いで艦隊大半を構成する
少年少女達は心身共に限界に達し
兵員の休養として故郷へ一時帰国した
同時に傷付いた艦隊の補修と物資の供給が行われた
両軍はそれぞれの事情を抱え
月への侵攻は一時的に停止していた
ただ月へ反乱を起こした反月面第3艦隊は
還るべき基地も補給も無く
乗組員も故郷に帰る事が出来ませんでした
そこで日本が艦隊を修復すべきドックの提供と補給を申し出て
日本圏に反月面第3艦隊を招き
乗組員を日本のリゾート施設での休養してもらう様に
反月面第3艦隊司令官に申し出実現した
日本は最前線で使う移動式の修理ドックを
太陽系中から求めた
月面政府への反発から必要な量が
太陽系中から集まり
反月面第3艦隊の修理を進めた
リゾート施設で休養する少年少女達は
始めて見る自然の海や森林そして冬の雪山でのスキーなど
地球では失われた自然を体験し
夕日の沈む時の夕焼けに涙した少年少女達は
[地球に生まれたかった
死んで行ったみんなと一緒に
地球の自然の中で遊びたかった
でももう地球の自然は元に戻らない]
接待役のスズキは
〖地球をもう一度この景色の様に再生させる事は
今の科学力を使えば可能です
だがその為には100年程の時間と
戦争に使う軍事費と同額の資金が必要ですが
月との間の戦争を最後に出来れば
それも可能ですが・・・〗
言葉に詰まるスズキにアイリスが訪ねる
[戦争はまだ続くと言うんですか?]
驚く少年少女達に
戦争が終わった後の火星との関係です
御存じの通り日本圏のコロニーは
火星に非常に近い
これから先火星との関係が悪くなった時
再び戦争になるのではと
戦争にならなくとも
互いに軍事力の均衡を保つために
莫大な軍事費を使う事になり
地球再生は夢のまた夢です〗
皆が消沈する中アイリスが
[ではこのコロニーを移動させては?
少なくとも地球圏まで
それとも人類の居住の可能性が出て来た
金星まで移動すれば
少なくとも火星の警戒心を減らす事が出来るのでは?]
だれもが『あっ』と思った
そうか月を倒せば少なくとも
地球圏に還る事が出来るのか
軍事費を減らす事が出来れば
地球再生は夢ではないか・・・
リゾート施設では夕日が沈み星が輝いていた
すでに西暦2099年も終わろうとしていた
年末のカウントダウンの鐘の音が鳴る中
既に人類は戦争に疲れ果て平和を望んで居たが
戦いは21世紀最後の年2100年まで続こうとしていた
そんな中新たな希望が生まれた
金星は水星との衝突を止める為に
水星の内部の熱水を噴出させ
ブレーキを掛けた
だがその後思わぬ事態に発展した
水星内部の大量の熱水が金星に降り注ぎ
大気の大半を占めていた
高温の二酸化炭素の大気に触れ
熱水が分解され酸素と水素が大量に発生し
高温の大気が発火点となり大爆発を起こし
その勢いで二酸化炭素を大気圏外に消えた
さらに金星を水没させる熱水が降り注ぎ
地下都市への海水の流入を阻止する為に
海水を北極に集めた結果
海水の水位が下がり
しだいに大陸が現れ始める
そしてもう一つ
水星が月となった事で
金星の自転が1日8時間の高速から
1日25時間になる
これにより重力が0・9Gから地球と同じ1Gになる
地上に降り注ぐ紫外線なども
金星の大気と宇宙空間に漂う
氷と水星の核の物質が影響して
許容レベルに抑えられていた
大気成分は呼吸するには向いていないが
火星のテラホーミングの経験が在れば
地球と同じ環境にする事も可能と判断された
火星に続き金星も人類に取り生存可能な星に生まれ変わった
その姿を宇宙空間で見ていた者達は
思わず『地球だ』と叫んだ
そこには1世紀近く前に失われた
地球の青さが再現され火星に続く21世紀の奇跡
希望の星と呼ばれた
0
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『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
神典日月神示 真実の物語
蔵屋
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私は二人の方々の神憑りについて、今から25年前にその真実を知りました。
この方たちのお名前は
大本開祖•出口なお(でぐちなお)、
神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)です。
この日月神示(ひつきしんじ)または日尽神示(ひつくしんじ)は、神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)に「国常立尊(国之常立神)という高級神霊からの神示を自動書記によって記述したとされる書物のことです。
昭和19年から27年(昭和23・26年も無し)に一連の神示が降り、6年後の昭和33、34年に補巻とする1巻、さらに2年後に8巻の神示が降りたとされています。
その神示を纏めた書類です。
私はこの日月神示(ひつきしんじ)に出会い、研究し始めてもう25年になります。
日月神示が降ろされた場所は麻賀多神社(まかたじんじゃ)です。日月神示の最初の第一帖と第二帖は第二次世界大戦中の昭和19年6月10日に、この神社の社務所で岡本天明が神憑りに合い自動書記さされたのです。
殆どが漢数字、独特の記号、若干のかな文字が混じった文体で構成され、抽象的な絵のみで書記されている「巻」もあります。
本巻38巻と補巻1巻の計39巻が既に発表されているが、他にも、神霊より発表を禁じられている「巻」が13巻あり、天明はこの未発表のものについて昭和36年に「或る時期が来れば発表を許されるものか、許されないのか、現在の所では不明であります」と語っています。
日月神示は、その難解さから、書記した天明自身も当初は、ほとんど読むことが出来なかったが、仲間の神典研究家や霊能者達の協力などで少しずつ解読が進み、天明亡き後も妻である岡本三典(1917年〈大正6年〉11月9日 ~2009年〈平成21年〉6月23日)の努力により、現在では一部を除きかなりの部分が解読されたと言われているます。しかし、一方では神示の中に「この筆示は8通りに読めるのであるぞ」と書かれていることもあり、解読法の一つに成功したという認識が関係者の間では一般的です。
そのために、仮訳という副題を添えての発表もありました。
なお、原文を解読して漢字仮名交じり文に書き直されたものは、特に「ひふみ神示」または「一二三神示」と呼ばれています。
縄文人の祝詞に「ひふみ祝詞(のりと)」という祝詞の歌があります。
日月神示はその登場以来、関係者や一部専門家を除きほとんど知られていなかったが、1990年代の初め頃より神典研究家で翻訳家の中矢伸一の著作などにより広く一般にも知られるようになってきたと言われています。
この小説は真実の物語です。
「神典日月神示(しんてんひつきしんじ)真実の物語」
どうぞ、お楽しみ下さい。
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