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こことは違う世界
シオン・デュナス
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突然の別れも哀愁を感じながらも、彼女が創り上げたチャンスを無駄にはしないと怒涛の勢いで線路がが引かれた穴の奥へ、奥へ歯を食いしばって走り続ける。
そして進むうちに行き止まりにぶつかり、天井には穴と地面に先ほど男達が乗っていた同じ形の紋様が描かれていた。
――これに乗れば作動するのか、未知の技術で半信半疑になりながら乗ってみると、紋様が緑色の淡い光を放ち、その光に乗る形で貴哉の体が上昇していく。
「おっ、おお~~」
感じたことない妙な浮遊感、フィリシアが言っていた違う世界とは一体何だったのか今なら心で理解できるかもしれない、今乗っているアニメのような魔術的要素、フィリシアが人形だという事実、そして自分を異世界人と疎ましく思う敵部隊。
「フィリシアさんは……ここは異世界だって言いたかったのか」
沸き上がるこの先の不安と、一生経験することない体験に興奮する。
紋様が上がって目的地にたどり着くと地面のある場所まで貴哉を運び、ここは光源がしっかりと設置されて見通しのいい洞窟で、奥から新鮮な空気が流れてきている。
この先に外に出られると確信し、奥へ進もうとするが前方から近づいてくる足音と、遠いが人型のシルエットを捉える。
そして、その人物が立ち止まり右手を貴哉に向けて。
――ドンッ!!
空間を切り裂く青い光弾が貴哉の頬を横切り、その光弾は壁に激突すると貴哉の周囲にある光る石が一斉に割れ、壁に小さなクレーターを残して消失する。
「ひっ!」
それが自分に向けられた攻撃だと視界し、掠れた悲鳴を上げて尻から地面に落ちる。
「レイリスを退けルとハ、オ前達異世界人はまだこの世界を汚し足りないのカ」
下にいた男の仲間の一人、グレック。
明らかな憎悪と不愉快を交えた女性の声は殺意をそのままに倒れ怯える貴哉に、銃を構えながらジリジリと近づき、辺りに壁になる障害物はなく逃げようにも逃げれない状況にただ息を呑む。
ピストルの原型に似た青白い水晶に近い透き通った材質の銃に、細やかな装飾の入った赤黒のローブを纏い、片方が欠けた痛々しい猫耳と蛇のような凍り付く眼光が特徴的な褐色の女性だ。
貴哉の顔を見るなり、表情を変えなかったが構えた腕がビクッと振るわせ明らかに動揺する。
「オ前……いや違ウ、あいつはもう死んダ」
「えっ?」
自分に言い聞かせるように言うが、動揺を隠しきれない腕の震えが彼女の判断を鈍らせて、そのわずかな迷いが時間稼ぎになる。
彼女の耳がピクッと反応し、後方からこちらに向かって走ってくる音に反応し貴哉を背を向け、近づいてくる者が露わになると苦悶の表情に歪ませる。
「インティ族……?」
目に入ったのは、それは余りにも綺麗で勇ましい白い軍服の勇者。
髪は完全に白く、左目に眼帯を付けた童顔の貴哉と同じ年代の十代後半の少女が、白く輝く刃を握りしめ、敵意はあるがどこか温情を感じる瞳。
「異世界人から離れて降伏しろ、そうすればあなたの罪は軽くなる」
「ソれを言えばあたし達が従うと思ウ?」
「でしょうね!!」
――刹那白い閃光が、刃を構えて光の如く突撃する。
貴哉の目には、白い閃光が一瞬というとても短い時間で近づいてくるとしか見えないが、グレックはその姿を標準に捉えて弾倉が尽きるまで連射する。
音速に近い光弾を刀で弾きながら臆せず接近する姿に、これでは駄目だと銃を投げ捨て腰から短刀を取り出し、待ち構える。
「ハァ!」
差し穿つ小さな刃は確実に彼女の心臓を捉えたが、刀の方が力量が勝り、小さい刃を引き裂いて折れた刃は天井に突き刺さり、刃先を敵の首筋に向けた所で勝負は決した。
「勝負はついた、マントも外して僕に従ってください」
「……ワかっタ」
諦めた様子でマントを外すと、ガシャと重量感ある音をならしマントの中には銃やナイフ数本、多種の形の色とりどりの宝石が数十個と準備万全な装備で、彼女の姿が露わになると下着姿の褐色。
そしておびただしい数の傷跡が痛々しく残っており、二人は顔を歪ませる。
「子供には刺激が強すぎるカ?」
あざ笑うかのような呟きが、とても哀れで同情することをするされない。
「いいや、別に……」
強がっているように見せて彼女に手錠らしき光の輪で手を拘束し、先の出口まで同行を願うが。
「アたし一人で行ク、お前さんの仲間も来ているみたいだし、その子を連れて行きナ」
出口の方へ向けると確かにここに向かって来る足跡が聞こえて彼女の言う通りと、拘束された重い足取りで出口へ向かう。
「立てる?」
グレックの背中を見届けると、倒れている貴哉に手を伸ばし優しい言葉で迎える。
その甘いマスクと安心感に笑みがこぼれ手を掴み立ち上がる。
「大丈夫ーーとも言い難いな、まだどこか撃たれた後はある?」
「いや、顔に逸れただけで後は何とも」
左頬が少し赤くなっているだけで特に目立った外傷がないため、彼女はほっと一息を付いてフレンドリーに接してきた。
「よかったぁー、僕達も探知出来たんだけどこの鉱山迷路になってて遅くなっちゃったけど、無事でホントに良かった」
「いや、俺だけじゃとてもここまで来れなかったです」
そう言って自分が来た道に視線を向けてフィリシアの事を話した。
「あの人がいなかったら、死んでたかもしれません」
「守護人形が助けた……? また珍しい物を」
貴哉の哀愁の表情を見て、分かったと元気よく肩を叩いて鼓舞する。
「僕の仲間たちが捜索していくから、その時人形があったら回収してくるよ。治せるかはどうか分からないけど」
「……ありがとう」
「うんうん! あ、そうだ自己紹介、僕はシオン・デュナスって言うんだ。ちなみにこんな顔してるけど十六歳!」
「それじゃあ俺と同い年なのか……俺は東城貴哉、えっと、異世界から来たって言った方がいいのかな?」
自分でも変な事を言っていると自覚しているが、シオンは笑いながら語る。
「はははっ、僕たちは味方だからそんな難しい顔しなくていいよ。まぁここに来て訳わかんないとは思うけど付いて来て、外を見れば異世界に来たって自覚できるかもよ?」
そんなものなのかなぁと疑問には思いながらシオンの後をついて外へ出る、景色はすっかり夜だが妙に明るく満月が淡い光を出して辺りを照らす。
貴哉達が出現した場所はもう使われてない古い鉱山の上層で、下層はいくつもの入口が作られて案内がないと迷子になりやすい構造になっていた。
見下ろすと同じ服装をしたシオンの仲間らしき人達が坑道に突入して、バイクの原型に近いタイヤ部分が青い結晶で浮いている未知の乗り物が数台止められている。
「わぁ、なんだありゃ」
「あれは浮遊石を利用して作られたガルパルスmkⅡっていう乗物だよ」
自慢げに言いながら、ついて来てと坂道を地表まで下っていき、仲間たちがいる所まで近づくろ一風変わった黒い服装をした女の子が、シオンの姿を見ると少し怒り気味に呼ぶ。
「シオン!」
「ソフィーさん! 無事に連れてきましたよ!」
と横にいる貴哉を赤く光る瞳で一瞥すると、微笑を浮かべて手を差し出す。
「えっ」
差し出した手を見て思わず驚きを口に漏らす、彼女の手は至って人間と変わらないが爪がまるで槍の様に鋭くとがり、犬歯が吸血鬼の様に尖っていて人間じゃないなと一瞬で分かってしまった。
「ちょ、ソフィーさん。爪、爪」
「あ、ごめんなさい。久しぶりの満月だから興奮しちゃって……はい、私達の初対面の挨拶よ」
そう言って爪をどうやったか分からないが短くして、改めて手を差し出し、貴哉も戸惑いながらもごうには郷に従えと握手を交わす。
「私はソフィー・アルカード。アルモニア所属のパトロール隊です」
「あぁえっと、東城貴哉と言います。」
「大丈夫よ、ここに居る人達はあなたに敵対しないわ、今後は私達があなたの安全と生活をサポートするわ。それよりシオン!」
手を放して顔をシオンに向けると、怒り心頭になって怒鳴り始める。
「は、はぃ」
弱弱しい返答して、貴哉の後ろに隠れる。
「あんたねぇ、犯人がここまで来たからいいけど、拘束して連れて行くまでが仕事でしょ!」
「だっ、だって一人で行くっていうからぁ」
と、シオンの腕を掴んでここで待っててと貴哉にそう言い残して、シオンをすぐそばにある浮遊する小さめの乗り物に乗せて、帰ったら反省文とだけ言うと、その乗り物はシオンが操作しているわけでもないのに勝手に浮いて、オート操縦でこの場を去って行く。
そして残された貴哉はソフィーと共に空飛ぶ乗り物に乗って、低空を維持しながら地面に沿って街の灯りが見えた所でソフィーに質問する。
「あのソフィーさん、俺は今からどこに連れて行かれるんですか?」
「ひとまず私達の拠点で、健康状態やここまでの経緯を話してもらう事になるわ。その後は、元の世界に返す手立てを見つけるまで、ここで私達がサポートしながら暮らしてもらう事になるの」
この世界では、異世界人を元の世界に返すための手段や技術が確立されていないため長期間滞在することになると言い渡され、そうですかと呟いて落ち込んでしまう。
「皆さんは俺を異世界人と受け入れてくれましたが、あの人達みたいに俺を嫌う人たちは多いんですか?」
その言葉にソフィーは重い口調に切り替えて。
「異世界人が世界の破滅に導くと言った集団がいたの……でも、十年前に王がその組織を壊滅させて異世界人を受け入れ、さまざまな法を説案したから、この世界は王含め君の味方だから安心していいよ」
そう優しく語り、やがて街までたどり着きこの世界独特の建築と施設と多種族の住人達に、異世界人だと驚きと歓喜の言葉が、世界が貴哉を温かく向かい入れられた。
そして進むうちに行き止まりにぶつかり、天井には穴と地面に先ほど男達が乗っていた同じ形の紋様が描かれていた。
――これに乗れば作動するのか、未知の技術で半信半疑になりながら乗ってみると、紋様が緑色の淡い光を放ち、その光に乗る形で貴哉の体が上昇していく。
「おっ、おお~~」
感じたことない妙な浮遊感、フィリシアが言っていた違う世界とは一体何だったのか今なら心で理解できるかもしれない、今乗っているアニメのような魔術的要素、フィリシアが人形だという事実、そして自分を異世界人と疎ましく思う敵部隊。
「フィリシアさんは……ここは異世界だって言いたかったのか」
沸き上がるこの先の不安と、一生経験することない体験に興奮する。
紋様が上がって目的地にたどり着くと地面のある場所まで貴哉を運び、ここは光源がしっかりと設置されて見通しのいい洞窟で、奥から新鮮な空気が流れてきている。
この先に外に出られると確信し、奥へ進もうとするが前方から近づいてくる足音と、遠いが人型のシルエットを捉える。
そして、その人物が立ち止まり右手を貴哉に向けて。
――ドンッ!!
空間を切り裂く青い光弾が貴哉の頬を横切り、その光弾は壁に激突すると貴哉の周囲にある光る石が一斉に割れ、壁に小さなクレーターを残して消失する。
「ひっ!」
それが自分に向けられた攻撃だと視界し、掠れた悲鳴を上げて尻から地面に落ちる。
「レイリスを退けルとハ、オ前達異世界人はまだこの世界を汚し足りないのカ」
下にいた男の仲間の一人、グレック。
明らかな憎悪と不愉快を交えた女性の声は殺意をそのままに倒れ怯える貴哉に、銃を構えながらジリジリと近づき、辺りに壁になる障害物はなく逃げようにも逃げれない状況にただ息を呑む。
ピストルの原型に似た青白い水晶に近い透き通った材質の銃に、細やかな装飾の入った赤黒のローブを纏い、片方が欠けた痛々しい猫耳と蛇のような凍り付く眼光が特徴的な褐色の女性だ。
貴哉の顔を見るなり、表情を変えなかったが構えた腕がビクッと振るわせ明らかに動揺する。
「オ前……いや違ウ、あいつはもう死んダ」
「えっ?」
自分に言い聞かせるように言うが、動揺を隠しきれない腕の震えが彼女の判断を鈍らせて、そのわずかな迷いが時間稼ぎになる。
彼女の耳がピクッと反応し、後方からこちらに向かって走ってくる音に反応し貴哉を背を向け、近づいてくる者が露わになると苦悶の表情に歪ませる。
「インティ族……?」
目に入ったのは、それは余りにも綺麗で勇ましい白い軍服の勇者。
髪は完全に白く、左目に眼帯を付けた童顔の貴哉と同じ年代の十代後半の少女が、白く輝く刃を握りしめ、敵意はあるがどこか温情を感じる瞳。
「異世界人から離れて降伏しろ、そうすればあなたの罪は軽くなる」
「ソれを言えばあたし達が従うと思ウ?」
「でしょうね!!」
――刹那白い閃光が、刃を構えて光の如く突撃する。
貴哉の目には、白い閃光が一瞬というとても短い時間で近づいてくるとしか見えないが、グレックはその姿を標準に捉えて弾倉が尽きるまで連射する。
音速に近い光弾を刀で弾きながら臆せず接近する姿に、これでは駄目だと銃を投げ捨て腰から短刀を取り出し、待ち構える。
「ハァ!」
差し穿つ小さな刃は確実に彼女の心臓を捉えたが、刀の方が力量が勝り、小さい刃を引き裂いて折れた刃は天井に突き刺さり、刃先を敵の首筋に向けた所で勝負は決した。
「勝負はついた、マントも外して僕に従ってください」
「……ワかっタ」
諦めた様子でマントを外すと、ガシャと重量感ある音をならしマントの中には銃やナイフ数本、多種の形の色とりどりの宝石が数十個と準備万全な装備で、彼女の姿が露わになると下着姿の褐色。
そしておびただしい数の傷跡が痛々しく残っており、二人は顔を歪ませる。
「子供には刺激が強すぎるカ?」
あざ笑うかのような呟きが、とても哀れで同情することをするされない。
「いいや、別に……」
強がっているように見せて彼女に手錠らしき光の輪で手を拘束し、先の出口まで同行を願うが。
「アたし一人で行ク、お前さんの仲間も来ているみたいだし、その子を連れて行きナ」
出口の方へ向けると確かにここに向かって来る足跡が聞こえて彼女の言う通りと、拘束された重い足取りで出口へ向かう。
「立てる?」
グレックの背中を見届けると、倒れている貴哉に手を伸ばし優しい言葉で迎える。
その甘いマスクと安心感に笑みがこぼれ手を掴み立ち上がる。
「大丈夫ーーとも言い難いな、まだどこか撃たれた後はある?」
「いや、顔に逸れただけで後は何とも」
左頬が少し赤くなっているだけで特に目立った外傷がないため、彼女はほっと一息を付いてフレンドリーに接してきた。
「よかったぁー、僕達も探知出来たんだけどこの鉱山迷路になってて遅くなっちゃったけど、無事でホントに良かった」
「いや、俺だけじゃとてもここまで来れなかったです」
そう言って自分が来た道に視線を向けてフィリシアの事を話した。
「あの人がいなかったら、死んでたかもしれません」
「守護人形が助けた……? また珍しい物を」
貴哉の哀愁の表情を見て、分かったと元気よく肩を叩いて鼓舞する。
「僕の仲間たちが捜索していくから、その時人形があったら回収してくるよ。治せるかはどうか分からないけど」
「……ありがとう」
「うんうん! あ、そうだ自己紹介、僕はシオン・デュナスって言うんだ。ちなみにこんな顔してるけど十六歳!」
「それじゃあ俺と同い年なのか……俺は東城貴哉、えっと、異世界から来たって言った方がいいのかな?」
自分でも変な事を言っていると自覚しているが、シオンは笑いながら語る。
「はははっ、僕たちは味方だからそんな難しい顔しなくていいよ。まぁここに来て訳わかんないとは思うけど付いて来て、外を見れば異世界に来たって自覚できるかもよ?」
そんなものなのかなぁと疑問には思いながらシオンの後をついて外へ出る、景色はすっかり夜だが妙に明るく満月が淡い光を出して辺りを照らす。
貴哉達が出現した場所はもう使われてない古い鉱山の上層で、下層はいくつもの入口が作られて案内がないと迷子になりやすい構造になっていた。
見下ろすと同じ服装をしたシオンの仲間らしき人達が坑道に突入して、バイクの原型に近いタイヤ部分が青い結晶で浮いている未知の乗り物が数台止められている。
「わぁ、なんだありゃ」
「あれは浮遊石を利用して作られたガルパルスmkⅡっていう乗物だよ」
自慢げに言いながら、ついて来てと坂道を地表まで下っていき、仲間たちがいる所まで近づくろ一風変わった黒い服装をした女の子が、シオンの姿を見ると少し怒り気味に呼ぶ。
「シオン!」
「ソフィーさん! 無事に連れてきましたよ!」
と横にいる貴哉を赤く光る瞳で一瞥すると、微笑を浮かべて手を差し出す。
「えっ」
差し出した手を見て思わず驚きを口に漏らす、彼女の手は至って人間と変わらないが爪がまるで槍の様に鋭くとがり、犬歯が吸血鬼の様に尖っていて人間じゃないなと一瞬で分かってしまった。
「ちょ、ソフィーさん。爪、爪」
「あ、ごめんなさい。久しぶりの満月だから興奮しちゃって……はい、私達の初対面の挨拶よ」
そう言って爪をどうやったか分からないが短くして、改めて手を差し出し、貴哉も戸惑いながらもごうには郷に従えと握手を交わす。
「私はソフィー・アルカード。アルモニア所属のパトロール隊です」
「あぁえっと、東城貴哉と言います。」
「大丈夫よ、ここに居る人達はあなたに敵対しないわ、今後は私達があなたの安全と生活をサポートするわ。それよりシオン!」
手を放して顔をシオンに向けると、怒り心頭になって怒鳴り始める。
「は、はぃ」
弱弱しい返答して、貴哉の後ろに隠れる。
「あんたねぇ、犯人がここまで来たからいいけど、拘束して連れて行くまでが仕事でしょ!」
「だっ、だって一人で行くっていうからぁ」
と、シオンの腕を掴んでここで待っててと貴哉にそう言い残して、シオンをすぐそばにある浮遊する小さめの乗り物に乗せて、帰ったら反省文とだけ言うと、その乗り物はシオンが操作しているわけでもないのに勝手に浮いて、オート操縦でこの場を去って行く。
そして残された貴哉はソフィーと共に空飛ぶ乗り物に乗って、低空を維持しながら地面に沿って街の灯りが見えた所でソフィーに質問する。
「あのソフィーさん、俺は今からどこに連れて行かれるんですか?」
「ひとまず私達の拠点で、健康状態やここまでの経緯を話してもらう事になるわ。その後は、元の世界に返す手立てを見つけるまで、ここで私達がサポートしながら暮らしてもらう事になるの」
この世界では、異世界人を元の世界に返すための手段や技術が確立されていないため長期間滞在することになると言い渡され、そうですかと呟いて落ち込んでしまう。
「皆さんは俺を異世界人と受け入れてくれましたが、あの人達みたいに俺を嫌う人たちは多いんですか?」
その言葉にソフィーは重い口調に切り替えて。
「異世界人が世界の破滅に導くと言った集団がいたの……でも、十年前に王がその組織を壊滅させて異世界人を受け入れ、さまざまな法を説案したから、この世界は王含め君の味方だから安心していいよ」
そう優しく語り、やがて街までたどり着きこの世界独特の建築と施設と多種族の住人達に、異世界人だと驚きと歓喜の言葉が、世界が貴哉を温かく向かい入れられた。
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