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優未

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”第一王子カルミエは国王陛下の血を引いていない”

「何を言っているか分かっているのか。貴様無駄足になる調査の任務を与えられて私を恨んでいるんだろ。魔法騎士だからってお高くとまりやがって」

「婚約者と楽しい時を過ごせば給金が出る。そのような任務ならばいつでも受けますよ」

「何を世迷言を」

「あなたこそ、私がリナリア嬢に近付いただけで自分の味方になったと勘違いされて声をかけたのでは。……目くらましも必要だとお伝えしたでしょう」

「シオン、話が脱線しているよ。ここはデュランテに話してもらおう」

エンレ殿下に促され、先生が頷く。

「お2人が魔法を学び始めた頃になります。陛下に頼まれたのですよ。お2人の魔力を見てほしいと」

「魔力を見る?」

「魔力は人それぞれで持つ性質が異なります。しかし魔力の質を認識できる人間はあまり多くない。私にはそれを見る能力があります。魔力は個々人で違うと言っても親族はやはり似通ったものがあるものですが、お2人の魔力は明らかに異なるものでした」

「それは母親が違うからだろ」

「いいえ。全く異なっていたのです」

「お前が嘘をついている可能性もある。何故式典の際に使用する魔道具で調べなかった」

「魔道具を使用すると記録が残ります。陛下はそれを避けたかったのでしょう」

「ちなみに私は1年前に魔道具による検査を受けたよ。証明書もここにある」

「偽造しているに決まっている」

「これは魔法でも書き換えられないものなのだけどね。そう言うならもう一度調べようか」

その言葉を合図にしたように、国王陛下が姿を現す。状況が把握できずあわてふためくその場を片手をあげて制する。

「妻たちには穏やかに過ごしてもらいたい。魔力の検査は私のものだけでかまわないか」

出生記録は厳格に管理されている。2人の母親は明らかかつ今回重要なのはどちらが陛下の子なのか。

「もちろんです父上」

カルミエと陛下が魔道具に手をかざすと結果が映し出される。

”両者の魔力に血縁関係を認めない”

「嘘だ。それでは一体誰が俺の父親だと言うんだ」

「私です」

全員の視線がその男―――クレオ・メグバに集中した。

「私が貴国に留学していた時、当時公爵令嬢だった王后陛下と恋人関係にありました。陛下との結婚は急に決まったこと。決して不義を働いたわけではありません」

軍部大臣の言葉に陛下も頷く。

「父の体調が芳しくなく至急王位を継ぐことになった。2人には申し訳ないことをした。生まれてきた子が私との間にできたものでなくてもかまわないと思っていた」

「それでは何故私にのみ厳しく接してきたのですか」

「我が国は魔力を重視するものが多い。魔力が弱く魔法も使えないお前が王になろうとした時、多くの困難が待ち受けるのは想像に難くない。それを乗り越えていけるだけの力をつけてほしかった。……どちらが継ぐことになってもいい。本当にそう思っていた。しかしお前は式典で魔力の偽装をし、エンレを陥れようと無実の人間に罪を着せようとした。流石にもう看過できない」

カルミエは膝から崩れ落ちた。 
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