imitation

優未

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ありのままの2人で

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「うまくいったようで何よりですわ」

「メラルダ様は全てご存じだったのですよね?」

「一緒に話していた令嬢は誰なのかと随分しつこく聞かれたものよ。ねぇ?」

「その節は大変失礼したね。でも、全然教えてくれなかったじゃないか」

「私の大切なお友達の情報を簡単に明け渡したりはしません」

 今日は珍しく3人でいつものカフェでお茶をしている。お互いの事情を知っているこの方には、きちんと報告するべきだろうと2人で決めた。どうやら私の正体についてはメラルダ様の交友関係から調べて自力でたどり着いたらしい。

「王子様なら自分でお姫様を見つけ出さないとね」

「…!」

「まぁミクリィを見つけた後も、何も協力してくれなかったのはどうかと思うよ」

「ちゃんとお教えしたでしょう。王子様が好きだと」

「そこで生まれた勘違いもあるんだよ?」

「……」

 あれ、何だろう。2人の方が親しそうだわ。それはそうだ。私よりも先にアスター様とメラルダ様には交流があったのだから。でも私は…

「今日は2人の様子を見られて安心したわ。式には呼んでくださいね」

「もちろんです」

 メラルダ様と次の観劇の約束をして別れた。アスター様とのことをお話してすっきりしたはずなのに、何だかモヤモヤする。

「何か考え事?」

「…お2人が思っていたよりも親しそうで驚きました」

「それってもしかして」

「何でもありませんっ」

「やきもち焼いてくれたの?嬉しいなぁ」

 アスター様の方を見ると、満面の笑みを浮かべている。違う。そうじゃない。

「王子様はもっと硬派なんです」

「こんな王子様を好きになっちゃったのはミクリィなんだから。諦めて?」



 私は絵本に出てくるようなお姫様にはなれない。だけど、この世界はおとぎ話ではないのだから。この王子様の前でならお姫様になれる。長い年月をかけて綴っていくのだ、私達だけの恋物語を―――
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