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動き出す二つの魂
第三十六話 強さの秘密
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逃げ惑う魔物を追いかけては切り捨てる。
後に残ったのは、枯れかけた枝と魔石だけだった。
それを一個づつ拾い集めると袋に詰めていく。
『何をしている?』
「うん?これかい?これは神崎くんの魔力の根源
になるから集めているんだよ」
『魔石を食べて魔力に変換するのか……本当に不
思議な人間じゃな…』
「でも。君はそんな人間についていくって決めた
んでしょ?」
『………』
「まぁ、どっちでもいいけど。神崎くんの害にな
らなければそれでいいよ」
この弘前という男は全くつかみどころがなかった。
魔物相手でも堂々としていて、唯一動揺させられ
るとしたら、神崎の発言や行動だけだろう。
ユニコーンから見ても、不思議で仕方がなかった。
自分の選んだ人間は、本当に人間なのだろうか?
見ていて飽きないし、悪い人間には見えない。
それなのに胸騒ぎがする。
まるで何千、何万もの人の命を奪ったようなそん
な気配がするのだ。
神崎の中に、無数の命の灯火を感じる。
こんな事はあり得ない。
そう考えたいのだが、本人はいたって普通にして
いる。
唯一何か知っているとしたら、この食ないもう一
人の人間だろう。
弘前康介という憎めない男だ。
『なぜ、主人は命をいくつも持っているのだ?』
「命を?どう言う事?」
『いや、知らぬならそれでいい』
「う~ん。傷が勝手に治る事かな?」
『人間は普通回復魔法やポーションに頼るのでは
ないのか?』
「うん、そうなんだけど……ほら、さっきの擦り
傷、もう治ってるでしょ?」
目の前で治るところを見ると不思議でならない。
原理はわかっていないが、普通ではない事がわか
ったのだった。
ただ、この二人は異常に強い。
ユニコーンの力を借りずとも、どんどん魔物を倒
していく。
力を貸すつもりで同行を申し出たはずだったが、
出る幕がないのだった。
「これでこっちは終わったよ」
「ご苦労様、はい。集めておいた魔石」
「うん、これはまだ食べれるからいいけど、他の
魔石はなぁ~。後の口直しで取っておいてもい
いよね?」
「いいけど、今はせめて半分くらいは食べておい
てくれる?魔力を使った分は補充しておかない
とだからね」
弘前に言われるがまま、魔石を口に運んだのだっ
た。
なんの疑いもせず……。
この二人の関係がどうにも知りたくなった。
次の階層に降りるとやっと大きな扉にたどり着い
た。
『ここが最下層じゃが……本当に行くのか?』
「まぁ、これを目的に来てるし?」
「そうだね。神崎くんも結構レベル上がったし、
丁度いい腕試しになるんじゃないかな?」
弘前が言うと、気軽に手で押すとドアを開け放
ったのだった。
後に残ったのは、枯れかけた枝と魔石だけだった。
それを一個づつ拾い集めると袋に詰めていく。
『何をしている?』
「うん?これかい?これは神崎くんの魔力の根源
になるから集めているんだよ」
『魔石を食べて魔力に変換するのか……本当に不
思議な人間じゃな…』
「でも。君はそんな人間についていくって決めた
んでしょ?」
『………』
「まぁ、どっちでもいいけど。神崎くんの害にな
らなければそれでいいよ」
この弘前という男は全くつかみどころがなかった。
魔物相手でも堂々としていて、唯一動揺させられ
るとしたら、神崎の発言や行動だけだろう。
ユニコーンから見ても、不思議で仕方がなかった。
自分の選んだ人間は、本当に人間なのだろうか?
見ていて飽きないし、悪い人間には見えない。
それなのに胸騒ぎがする。
まるで何千、何万もの人の命を奪ったようなそん
な気配がするのだ。
神崎の中に、無数の命の灯火を感じる。
こんな事はあり得ない。
そう考えたいのだが、本人はいたって普通にして
いる。
唯一何か知っているとしたら、この食ないもう一
人の人間だろう。
弘前康介という憎めない男だ。
『なぜ、主人は命をいくつも持っているのだ?』
「命を?どう言う事?」
『いや、知らぬならそれでいい』
「う~ん。傷が勝手に治る事かな?」
『人間は普通回復魔法やポーションに頼るのでは
ないのか?』
「うん、そうなんだけど……ほら、さっきの擦り
傷、もう治ってるでしょ?」
目の前で治るところを見ると不思議でならない。
原理はわかっていないが、普通ではない事がわか
ったのだった。
ただ、この二人は異常に強い。
ユニコーンの力を借りずとも、どんどん魔物を倒
していく。
力を貸すつもりで同行を申し出たはずだったが、
出る幕がないのだった。
「これでこっちは終わったよ」
「ご苦労様、はい。集めておいた魔石」
「うん、これはまだ食べれるからいいけど、他の
魔石はなぁ~。後の口直しで取っておいてもい
いよね?」
「いいけど、今はせめて半分くらいは食べておい
てくれる?魔力を使った分は補充しておかない
とだからね」
弘前に言われるがまま、魔石を口に運んだのだっ
た。
なんの疑いもせず……。
この二人の関係がどうにも知りたくなった。
次の階層に降りるとやっと大きな扉にたどり着い
た。
『ここが最下層じゃが……本当に行くのか?』
「まぁ、これを目的に来てるし?」
「そうだね。神崎くんも結構レベル上がったし、
丁度いい腕試しになるんじゃないかな?」
弘前が言うと、気軽に手で押すとドアを開け放
ったのだった。
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