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これまでの真相
第八話 弱点
頭上から羽音が煩くなってくると、天井を覆い尽
くすくらいの虫が向かって来ていた。
「うわぁぁ~」
「なっ……」
二人が絶句した瞬間、ユニが魔力を放った。
頭上に放たれた魔力は向かって来ていた虫をこと
ごとく霧散させた。
「ちょっ……虫の死骸っ!」
「……ふっふっふ、全て焼き払ってやるぅー!!」
雨の様に虫の死骸が降ってくると気が狂いそうだ
った。
なぜなら二人とも、虫が大嫌いだったからだ。
神崎自身はそこまでではなかったはずだが、弘前
の記憶から作ったせいか、弘前に似てしまってい
るのだ。
神崎の手には火球が膨れ上がり全てを消し炭にす
る勢いだった。
止めるはずの弘前は、今は冷静な判断力を持って
はいなかった。
狭い場所で火を放てばどうなるか?
そんな事を考える余裕すら無くしていたのだった。
近くに飛んで来るのはもちろんの事、死骸を浴び
るなんて、絶対に嫌だった。
灰だって残さない。
確実に炭と化して消し去ってやると思うと力の
制御が多少甘くなる。
最大火力とまではいかないまでも、出来る限り
目の前から早く消し去りたかったのだ。
何度も放つ火球は天井を何度も攻撃していた。
天井の壁にあたっては砕けた岩が下に落下する。
が、次の火球に飲み込まれると再び砕けて消え
去る。
その繰り返しだった。
『主、もう終わったぞ?』
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…終わった?」
『やり過ぎではないか?』
「そんな事は……」
周りを見て、少しやり過ぎたことを知った。
「ついでに換気しようか」
弘前が風を起こして空気を入れ替える。
そこまで得意ではないが、使えない事はない
魔法だった。
さっきまでの勢いはどこかへ行ってしまった
かのような静かさが続いていた。
勢いで魔法を連発したが、跡形もなく消し炭
にしたはずの虫達にもちゃんと小さいながら
に魔石が入っていたのだった。
弘前が集めると袋に詰める。
それをただ眺める様に神崎はじっとしていた。
「康介……そんなもの……食べろなんて言わな
いよな?」
恐る恐る聞く言葉には、さっきまでの元気はな
かった。
弘前とて、さっきまでは冷静さを失っていた事
は認めて、あえて魔石を渡す事はしなかった。
「これはギルドに売ろう……さっさと先へ行こ
うか……」
「うん………」
これ以上、虫など見たくはなかった。
黒光りした小さな虫は、どう見ても現代人なら
知らぬ人はいないほど有名なアレに見えたのだ。
「この先も……出てこない…よな?」
「……それを願うよ……」
二人してげっそりしたのだった。
すると、ユニコーンが姿を大きくさせると、前
にあゆみ出た。
『主よ、我に命令すればいい。今すぐに殲滅せ
よ!とな』
「でも……いいの?」
『あぁ、その為に契約したのじゃろう?任され
よ』
実に頼もしい存在だった。
「お願い……やっつけて来て」
『心得た!しばしゆるりと来るがいいのじゃ。
全て我が倒してこよう』
全身を輝かせると自分に強化をかけると走って
行ったのだった。
残された神崎と弘前は、早く片付けてくれるの
を切に願うばかりだった。
くすくらいの虫が向かって来ていた。
「うわぁぁ~」
「なっ……」
二人が絶句した瞬間、ユニが魔力を放った。
頭上に放たれた魔力は向かって来ていた虫をこと
ごとく霧散させた。
「ちょっ……虫の死骸っ!」
「……ふっふっふ、全て焼き払ってやるぅー!!」
雨の様に虫の死骸が降ってくると気が狂いそうだ
った。
なぜなら二人とも、虫が大嫌いだったからだ。
神崎自身はそこまでではなかったはずだが、弘前
の記憶から作ったせいか、弘前に似てしまってい
るのだ。
神崎の手には火球が膨れ上がり全てを消し炭にす
る勢いだった。
止めるはずの弘前は、今は冷静な判断力を持って
はいなかった。
狭い場所で火を放てばどうなるか?
そんな事を考える余裕すら無くしていたのだった。
近くに飛んで来るのはもちろんの事、死骸を浴び
るなんて、絶対に嫌だった。
灰だって残さない。
確実に炭と化して消し去ってやると思うと力の
制御が多少甘くなる。
最大火力とまではいかないまでも、出来る限り
目の前から早く消し去りたかったのだ。
何度も放つ火球は天井を何度も攻撃していた。
天井の壁にあたっては砕けた岩が下に落下する。
が、次の火球に飲み込まれると再び砕けて消え
去る。
その繰り返しだった。
『主、もう終わったぞ?』
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…終わった?」
『やり過ぎではないか?』
「そんな事は……」
周りを見て、少しやり過ぎたことを知った。
「ついでに換気しようか」
弘前が風を起こして空気を入れ替える。
そこまで得意ではないが、使えない事はない
魔法だった。
さっきまでの勢いはどこかへ行ってしまった
かのような静かさが続いていた。
勢いで魔法を連発したが、跡形もなく消し炭
にしたはずの虫達にもちゃんと小さいながら
に魔石が入っていたのだった。
弘前が集めると袋に詰める。
それをただ眺める様に神崎はじっとしていた。
「康介……そんなもの……食べろなんて言わな
いよな?」
恐る恐る聞く言葉には、さっきまでの元気はな
かった。
弘前とて、さっきまでは冷静さを失っていた事
は認めて、あえて魔石を渡す事はしなかった。
「これはギルドに売ろう……さっさと先へ行こ
うか……」
「うん………」
これ以上、虫など見たくはなかった。
黒光りした小さな虫は、どう見ても現代人なら
知らぬ人はいないほど有名なアレに見えたのだ。
「この先も……出てこない…よな?」
「……それを願うよ……」
二人してげっそりしたのだった。
すると、ユニコーンが姿を大きくさせると、前
にあゆみ出た。
『主よ、我に命令すればいい。今すぐに殲滅せ
よ!とな』
「でも……いいの?」
『あぁ、その為に契約したのじゃろう?任され
よ』
実に頼もしい存在だった。
「お願い……やっつけて来て」
『心得た!しばしゆるりと来るがいいのじゃ。
全て我が倒してこよう』
全身を輝かせると自分に強化をかけると走って
行ったのだった。
残された神崎と弘前は、早く片付けてくれるの
を切に願うばかりだった。
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◇
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