210 / 276
動き出す二つの魂
第二十九話 とある事情のパーティー
しおりを挟む
神崎と弘前の二人と別れたパーティーは奥にある
魔物を倒すべく向かっていた。
「それにしても二人で行くってダンジョンを舐め
てるわね~」
「そうでもないと思うぞ?あの何も知らなそうな
坊や、魔力が凄かったわ。魔剣士ってところか
しらね~。」
「ふんっ、それでも…俺らが誘ってやったのによ」
「そんな事言ってねーで、戦闘準備はいいか?」
「あぁ」
「もちろんよ」
「えぇ」
「……」
各々武器を持つと魔物が近い事を察する。
ゆっくりと警戒しながら近づく。
が、そこには何もいなかった。
いなかったというより、大きな木が立っているだ
けだった。
何かがいるわけでもない。
足跡もない。
「おいおい、どういう事だ?これは……」
「いや、確かにここに大きな魔力反応が……」
魔法師の女性は疑問に思いながらも魔力探知を再
びかける。
地面に手を当てると、もっと魔力を込めたのだっ
た。
「おいおい、探知の腕が鈍ったか?」
「そんな事はないわ。確かにここに……」
そう言った瞬間。
ヒュンッと枝がしなる音がして、地面に何かが転
がったのだった。
「おい、まだか?……おい、こいつは……」
「戦闘準備!」
地面に転がったのはさっきの魔法師の女性の首だ
った。
血が吹き出すより、倒れる方が早かった。
それを見たメンバーはすぐさま武器を取った。
目の前の大きな木がうねうねと動き出すと、枝が
次々としなりながら攻撃して来た。
剣で切り捨てようにも太過ぎて切断できない。
盾で防いでも、何本も連続で攻撃されれば盾が持
たない。
「おい、一旦退去するぞ」
リーダーの声に、全員が賛同した。
そして一気に来た道を戻ったのだった。
戻ると言っても、それは簡単ではなかった。
なぜなら、さっきまで普通の森だった道には無数
のトレント達が待ち構えていたからだった。
「おい……前からも……」
「ちょっと嘘でしょ?こんなの前はなかったじゃ
ない!」
一度来た事があるような口ぶりに意外性を感じる。
この森にトレントがいる事自体を知らなかったと
思わせる会話だった。
「ここはサトリの縄張りのはずだ……なのになん
でこんな………」
ここの森一体を縄張りにしている魔物。
サトリ。
馬の見た目をしていて、真っ黒な艶のある毛並み
は夜でも光り輝くという。
ただ、見た目と反して攻撃は突進攻撃や、噛みつ
き攻撃。そして全体攻撃と実に俊敏で厄介な魔物
だった。
重力を操る厄介な魔物だった。
前に遠征隊を派遣して引き分けたほどの実力だ。
ただ、その遠征隊が帰ってきてから数日と経って
いない。
まだ瀕死なのなら、倒せると踏んでの今回のパー
ティー編成だった。
魔物を倒すべく向かっていた。
「それにしても二人で行くってダンジョンを舐め
てるわね~」
「そうでもないと思うぞ?あの何も知らなそうな
坊や、魔力が凄かったわ。魔剣士ってところか
しらね~。」
「ふんっ、それでも…俺らが誘ってやったのによ」
「そんな事言ってねーで、戦闘準備はいいか?」
「あぁ」
「もちろんよ」
「えぇ」
「……」
各々武器を持つと魔物が近い事を察する。
ゆっくりと警戒しながら近づく。
が、そこには何もいなかった。
いなかったというより、大きな木が立っているだ
けだった。
何かがいるわけでもない。
足跡もない。
「おいおい、どういう事だ?これは……」
「いや、確かにここに大きな魔力反応が……」
魔法師の女性は疑問に思いながらも魔力探知を再
びかける。
地面に手を当てると、もっと魔力を込めたのだっ
た。
「おいおい、探知の腕が鈍ったか?」
「そんな事はないわ。確かにここに……」
そう言った瞬間。
ヒュンッと枝がしなる音がして、地面に何かが転
がったのだった。
「おい、まだか?……おい、こいつは……」
「戦闘準備!」
地面に転がったのはさっきの魔法師の女性の首だ
った。
血が吹き出すより、倒れる方が早かった。
それを見たメンバーはすぐさま武器を取った。
目の前の大きな木がうねうねと動き出すと、枝が
次々としなりながら攻撃して来た。
剣で切り捨てようにも太過ぎて切断できない。
盾で防いでも、何本も連続で攻撃されれば盾が持
たない。
「おい、一旦退去するぞ」
リーダーの声に、全員が賛同した。
そして一気に来た道を戻ったのだった。
戻ると言っても、それは簡単ではなかった。
なぜなら、さっきまで普通の森だった道には無数
のトレント達が待ち構えていたからだった。
「おい……前からも……」
「ちょっと嘘でしょ?こんなの前はなかったじゃ
ない!」
一度来た事があるような口ぶりに意外性を感じる。
この森にトレントがいる事自体を知らなかったと
思わせる会話だった。
「ここはサトリの縄張りのはずだ……なのになん
でこんな………」
ここの森一体を縄張りにしている魔物。
サトリ。
馬の見た目をしていて、真っ黒な艶のある毛並み
は夜でも光り輝くという。
ただ、見た目と反して攻撃は突進攻撃や、噛みつ
き攻撃。そして全体攻撃と実に俊敏で厄介な魔物
だった。
重力を操る厄介な魔物だった。
前に遠征隊を派遣して引き分けたほどの実力だ。
ただ、その遠征隊が帰ってきてから数日と経って
いない。
まだ瀕死なのなら、倒せると踏んでの今回のパー
ティー編成だった。
0
あなたにおすすめの小説
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
魔法使いの国で無能だった少年は、魔物使いとして世界を救う旅に出る
ムーン
ファンタジー
完結しました!
魔法使いの国に生まれた少年には、魔法を扱う才能がなかった。
無能と蔑まれ、両親にも愛されず、優秀な兄を頼りに何年も引きこもっていた。
そんなある日、国が魔物の襲撃を受け、少年の魔物を操る能力も目覚める。
能力に呼応し現れた狼は少年だけを助けた。狼は少年を息子のように愛し、少年も狼を母のように慕った。
滅びた故郷を去り、一人と一匹は様々な国を渡り歩く。
悪魔の家畜として扱われる人間、退廃的な生活を送る天使、人との共存を望む悪魔、地の底に封印された堕天使──残酷な呪いを知り、凄惨な日常を知り、少年は自らの能力を平和のために使うと決意する。
悪魔との契約や邪神との接触により少年は人間から離れていく。対価のように精神がすり減り、壊れかけた少年に狼は寄り添い続けた。次第に一人と一匹の絆は親子のようなものから夫婦のようなものに変化する。
狂いかけた少年の精神は狼によって繋ぎ止められる。
やがて少年は数多の天使を取り込んで上位存在へと変転し、出生も狼との出会いもこれまでの旅路も……全てを仕組んだ邪神と対決する。
転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。
転生はデフォです。
でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。
リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。
しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。
この話は第一部ということでそこまでは完結しています。
第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
追放、転生、完璧王子は反逆者!!!
ぱふもふ
ファンタジー
「王令である。第四王子エラクレス・ネリーキアは国王陛下より与えられし任地に早急に趣くべし。一週間後には王都を発つように!」
ある異世界のある時代のある日、中堅国家ネリーキア王国で第四王子エラクレスはそのような王令を受けて王都を去った。一見彼は封土を与えられた様に見えなくもないが、実際には兄弟や義母達の政治工作によって追放されたのだ。そして一応封土に着いたわけだが……
「全く……ひでえ所だ…。逆にこの土地を見つけた事を褒めてやりたいくらいだぜ。」
封土はネリーキア王国でも1、2位を争う程に酷い土地だった。
「まあ、完璧である俺には関係ないが。」
しかしエラクレスは全く絶望することなく領地経営という名の無双を始める。それもそのはず。なぜなら彼は女神の導きで地球から転生し、その時に常軌を逸する魔力と魔法を与えられたのだから!!!エラクレスはその圧倒的な力で一体何をどうするのだろうか?!
この作品は主人公がとにかくチートで御都合主義です。作者は未熟者であるためわかりにくい部分もあるかもしれませんが、それでもよろしければ読んでください!!!
最も嫌われている最凶の悪役に転生ー物語の主人公に殺されるエンドを回避するため善行を積みます!ー
灰色の鼠
ファンタジー
大人気ソシャゲの物語の主要人物に転生したフリーターの瀬戸有馬。しかし、転生した人物が冷酷非道の悪役”傲慢の魔術師ロベリア・クロウリー”だった。
全キャラの好感度が最低値の世界で、有馬はゲーム主人公であり勇者ラインハルに殺されるバッドエンドを回避するために奮闘する———
その軌跡が、大勢の人を幸せにするとは知らずに。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる