俺がモテない理由

秋元智也

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第二十三話 情報収集

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最初に向かったのは、冒険者ギルドだった。
勇者である誠治が行くと誰もが振り向き拝むよう
に手を合わせる。

いや。なんか別のもんになってねーか?

「あの、何か異変が起こっているとか聞いていま
 せんか?誰かがいなくなって困っているとか、
 不可思議な現象が起きているとか……」
「そのような報告は上がっていませんが…あ、そ
 ういえば、南の街で神隠しと言われている現象
 が起きているとか……確かギルドでもA級冒険者
 に依頼を出したとか…」
「ありがとう。行ってみるよ。なんて街かな?」
「確か……エクサレルです」
「助かるよ」

誠治は薬草依頼を受けると、手元にある薬草を
取り出した。

毎朝の日課で、ジョギングをしながら薬草採取
もしているようだった。
これには、俺が原因だろう。

前に体力作りと言って一緒に朝のジョギングに
出ていた時があった。
その時に、薬草を見つけては鞄に入れる俺を見
て誠治も真似するようになったのだ。

走って体力もついて、荷物を持つ事で筋力アッ
プと、薬草採取でお金も稼げると言ったからだ。

それからは毎日の日課になっているらしい。

俺のは別にギルドに売るつもりで取っている訳
ではないが、誠治は売っているようだった。

俺は趣味で薬草や毒草を取ってきては調合に使
っていたのだ。

これは緊急時のポーションになるのだから欠か
せないのだった。

「さぁ、聞く事は聞けたし行こうか」
「あぁ、そうだな。普通は眷属を作る為にまた
 人がいなくなればすぐにバレると思うけどな」
「そうだね。でも、奴の能力を考えると自分だけ
 で戦えるとは思えないね~。」

確かにそうだった。
本人だけだと、逃げ回る事にはたけているが、戦
いとなると、眷属を作って戦わせて、自分は安全
な場所で高みの見物を決め込むくらいだった。

眷属がやられれば、撤退するしかない。

バンパイアの能力は主に魅了と眷属作成だ。
眷属は本人以上の能力を出せる生きる屍だ。
太陽の光を浴びれば灰になるし、自由に動けるの
は夜の間だけだ。

代わりに、痛みもなく無限に動ける。
手足を切り落としても動く事ができるのが特徴だ。
この前の村人を見て、厄介だと思ったからだ。

ただ、魅了は魔力が強い者には効かないし、勇者
にも当然効果はない。

だから奴の攻撃方法はたった一つに絞られる。
眷属召喚だ。

それはあらかじめ作っておく必要があるので、
行方不明が多く起きているところが奴の潜伏先と
言えるのだった。

南の街、エクサレル。
そこは馬車を乗り継ぎ、大きな川を渡った先にあ
る。

暖かい気候の街で、主に海鮮が有名なのだという。

「うわぁ~、新鮮な魚介類じゃん!」
「そうだね~、取りたてなのが新鮮でいいね」
「だろ?誠治~まずは飯にしようぜ」
「それもいいね。でも、まずは宿屋を取って、
 ご飯を食べてから、情報収集もしないとね」
「おけおけ、なら先に宿だな」

こう言う事は警備をしている人が一番詳しい。
話を聞くと、すぐに宿屋を紹介してくれた。

ちょっと古びれているが、まぁ気にしない。

多少ボロくても、この世界には地震はないのだ。
だから倒壊する心配も少ない。

「そう言えば、また人が消えたって言うけど、
 今度は誰がいなくなったの?」
「それが、パン屋の旦那さんらしいわ。」
「それって、この前息子さんが消えたばかりで 
 しょうに……」

奥様方の話は、多少尾鰭がつくが、事実に近い。

「あの~、その話を詳しく聞かせてもらっても
 いいですか?」

いきなり声をかけてきたイケメンに面食らった
のか、奥様達の口はとどまる事を知らなかった。

誠治が聞けば、聞いてない事もペラペラ話だし
たのだった。

「そうなのよ~、最初に消えたのは…。確か角
 の店の子供だったわね~」
「そうそう、その次が、街の警備隊の一人で、
 その次が貴族の使用人だったわ」
「その次がパン屋の息子さんで、次が旦那さん
 よね~」

話に出てくる人には共通点は見当たらない。
年齢もまちまちだった。




     ♦︎




「若い子供の血を飲む為でしょう。バンパイア
 といっても純血なら尚更大人の血など飲まな
 いわ。大人は眷属を作る為でしょうね。警備隊
 の人も、貴族の使用人もしっかりしたがたいの
 人だったらしいわ」

宿屋でその話をすると、レイネが説明を付け足し
たのだった。





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