アリスちゃんねる 〜もっと淫れさせて〜

秋元智也

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43話

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スネーク side

盗聴器をキーホルダーに仕掛けたのは、彼が心配だったから。
いつまでも何かに怯えるような彼に、なんでも話して欲しかった。
が、彼は何も話そうとはしなかった。

辛いことも、苦しいことも、全部自分の中で抱え込む性格らしい。
ただ、少し気になっただけだったがそれが今では毎日でも彼を見た
いと思うほどに気に入ってしまっていた。

「はぁ~、重症だな」

ただ、可哀想だったはずが、それ以上の感情が芽生えている事に
自分でも驚いていた。

そして無茶をする彼を眺めては、ため息が漏れた。

今日の配信は早かったのか、もうすでに配信中になっていた。
画面をつけると全く動かなず、ただ転がったバイブが音を立てて
床に転がっている。

彼は気絶しているのだろうか?
ぴくりとも動かない。
配信にも気づいていない様子だ。

コメントも、さっきまではあったが、すぐにつまらなくなったのか
みんな抜けて行った。

「一体君は何をしたんだ…」

画面は見れないが、過去のコメントは追える。
そこで、今日の行われていた事を知った。

お金がいる理由、それは家賃の問題だろう。

早く会いにいかなければ。
過ちを犯す前に、自分が救い出さねば。

覚悟をして役所に行って書類を準備してから彼の部屋へと訪れたの
だった。

大家さんに聞くと、数日前に出て行ったと言う。

それから彼を探した。
発信機は何かの妨害で全く反応していなかった。
時々聞こえてくる声が、いつも助けを呼ぶものだった。

『たすけて………誰か…たすけてよ………』

途切れ途切れに聞こえる声に彼が切羽詰まっている状況なのだと分かる。
なんとかしてやりたい。
その想いだけが募って行った。

それから警察の包囲網にとあるパーティーが開かれる事を突き止めた。
怪しい店を経営している店主達がこぞって商品を売り込む闇の取引き。

それは山奥の屋敷で行われるらしい。
客を装って潜入する事に成功した。

あの渋谷にも何店舗か店を構える倉沢俊彦も来ると言う。
それ以外にも何度も自分の執事を自殺させている安堂秀樹も来るという。

一網打尽に捕まえるチャンスだった。

鬼畜調教で知られており、何人死なせても事故死で全部が片付いていた。

「今日こそは化けの皮を剥いでやるぞ、いいな?」
「はい、突入の合図で一斉に裏門も全部抑えます、誰一人逃しません」
「では、中で合図をするまで持ち場から離れるなよ」
「はい!長谷部部長もお気をつけて」
「わかっている」

部下に指示を出すと、客用の入り口から入っていく。
今、長谷部は客であった新見竜也になりきっている。
彼もこの主催の催しにはよく来る常連だったが顔を怪我してからは少し
遠ざかっている。
この前秘密裏に謙虚した時に、このパーティーの招待状があったのだ。

最近では男女問わず若い子の性的被害が多発している。
その際たるものがここのように人間を監禁して調教するような奴らだ
った。

「招待状を…」
「これだ…最近怪我で出てこれなくてな…」
「新見竜也様ですね。こちらへどうぞ」

奥の部屋に通されるよ仮面で顔を隠していたがすんなり入れた。
案内されるがままに行くとガラス張りの部屋に出た。
中には一部屋が入りそうな広さの部屋がもう一個ある。
そこにぞろぞろと身体にロープを巻かれた、まだ若い青年達が入って
来た。
不安そうに周りを見回すが、何も見えていない様子だった。

そこに見知った顔があった。

少しまた痩せただろうか?
配信で見ていたあの顔だった。

「アリス……」
「何かございましたか?」
「いや、可愛い子がいてね…つい…」
「それでしたら先に検分いたしますか?まだ、始まっていませんが、今
 でしたら本番以外であれば玩具を使ったりして確かめる事は構わない
 と主人に言いつかっております」
「そうか…なら、あそこにいる青年頼む。」
「分かりました、では、こちらのお部屋でどうぞ」

係員は指示をすると、目の前で係員に強引に連れて行かれるアリスの姿
が視界に入ったのだった。
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