禁断の扉を開けたのは!?

秋元智也

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革命

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あれから鎮静剤で眠っている遼を気遣って吉野が付きっきりになっていた。
微かに瞼が揺れゆっくりと目を覚ました。
「気分はどうですか?どこか痛いところは?」
「・・・腰、あと頬かな。」
「それは・・・そうでしょうね、でも中も多少の炎症で済んでよかったです。」
腫れた頬を触れようと手を伸ばすとビクッと体を強張らせた。
「大丈夫ですよ、何もしませんから。」
そう言って触れると少し震えているのがわかる。
「怖がってなんかいねーよ、ただ・・・止まんねーんだよ。あれっ・・・おかしいなー」
触れられると恐怖からか震えだしてしまっていた。
止めようとしても全然止まってくれない。それどころか涙が溢れだす。
吉野はそっと背中を擦るとゆっくりと抱き締めた。
自分の鼓動を聞かせるようにゆっくりと軽く触れるだけの抱擁である。
少しでも落ち着いてくれるようにと。
「何やってんだよ、別に俺は・・・」
「いいんです。怖くて当たり前なんですよ。泣いたっていいです。折角なら大泣きしてくれても構いません。」
遼は腕の中で身動きすると吉野の胸に顔を押し付け泣き出していた。
子供でありながら声を殺して泣き出す彼に同情を禁じ得なかった。
頭をそっと撫でてやり落ち着くまでそのままでいることにした。

「悪かったな。」
泣き止み、暫くするとポツリと言葉を漏らした。
照れ臭いのか、人前で泣いたことがないのか少し動揺していた。
「可愛いところも有るんですね。いつも悪態ばかりでしたので意外でしたよ。」
「何だよそれっ・・・中だししたくせにっ・・・」
咄嗟に入れられた時の話になると吉野の方が顔を真っ赤にして動揺した。
「そ、それはっ・・・その、不可抗力というか・・・抗えない抵抗というか。」
「俺の中で気持ちよくて出したんだろう?・・・変態!変態医者。」
「そんな言い方はないでしょう!好きでヤったわけでは・・・いや、そういうことじゃなくて・・・何を言わせるんですか?」
動揺する吉野を見て盛大に笑うとゆっくりと顔を近づけてきた。
「今度はきちんとイカせてやろうか?あんなんじゃ物足りないだろう?」
一瞬、目が鋭くなって引き込まれるような色気を感じた。
さっきまでの少年と同一人物とは思えないくらいの違いがあった。
「いい加減にしなさい。大人をからかうんじゃない!」
冗談なのか本気なのか分からない遼の変化に戸惑いながらベットに横にさせると布団をかけてやった。
「ゆっくりと体を休めて下さいね。すぐ近くにいるので何かあったら呼んでください。」
そう言ってベットの周りのカーテンを閉めていった。
「やりたかった癖に・・・」
小声で言うと布団に潜り込んだ。
吉野の心を覗いたときに自分を本気で心配しているのが分かった、その反面遼と七海のセックスが浮かんでは消えその後に昨日のレイプシーンが再現された。
あのあと、猛ったモノを鎮めにトイレに駆け込んだものも流れ込んできていた。
それも、昨日だけじゃなく毎日診察後には必ずといっていいほどだったのだ。
最初は最低だと思ったが、妄想はしても決して手は出してこなかった。
だからなのか、遼自信も相手してもいいかなっと思い言ってみたのだが難なく流されてしまった。
昨日の事があるため診察は触診だけになった。
午後からは綾音が珍しくスーツ姿で現れたのだった。

「どぉ?似合うかしら?」
「言葉遣いはそのままかよ?男前なのに?」
今綾音は胸をさらしで締め付けて男物のスーツを着込んでいるのだ。
ボブのショートヘアもさっぱりと刈り上げ、どこからどうみても男に見えた。
いつものヒラヒラしたスカートも履かずに体にフィットしたズボンで引き締まった体を包んでいる。
「どういう風のふきまわしだよ?」
遼の意外そうな声とは反対に吉野はその変容ぶりに感心していた。
「こう見ると男性に見えますね?」
「そりゃ、そうだろ。男だし・・・」
「へぇ~男ね、・・・男!」
「先生、気づくの遅すぎー」
吉野の驚きと遼の笑い声が辺りにこだました。
そんな二人のやり取りを見ながら綾音は遼に近づくとそっと抱き締めてきた。
「何だよ、一体・・・!?」
「分かった?しっかりと読みっとてよね?」
何も話さず抱き締めていると遼の顔色が変わっていった。 
「嫌だ、嫌だかんな。俺は・・・。」
それ以上は言わせないと、遼の唇に重ねると長いキスを交わした。
吉野はそれを目の当たりにすると顔を赤くし、後ろを向いていた。
チュッとリップオンを響かせて唇が離れると綾音は吉野を呼んだ。
「貴方には本当に頼み事ばかりで悪いんだけれど、私が1年以内に八雲会を束ねられないようならここから遼を連れて逃げてほしいの。」
「どういうことですか?逃げるとは尋常じゃないですよね?」
意味がわからず聞き返す吉野に綾音は取引内容をかいつまんで話した。
「ってことは院長は彼を男娼として働かせるつもりだと言うんですか?」
「働かせるんじゃなくて囲うのよ。全然意味が違うわ。閉じ込めて毎日男の相手をさせられる事になるわ。伯父様の趣味でもあるもの。そんな事、させるわけにはいかないの。だから協力してほしいの。」
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