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第百十三話 最終話
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一旦、学校を休むと考える時間が欲しいと言って春樹は自分の家に帰って行った。
椎名はそれ以上何も言えなかった。
さっきも死んだなど、信じられる訳もない。
ましてや、さっき来て帰ったはずの服は引き裂かれて血で染まっている事実はかな
りショックだったはずだ。
学校を春樹が休んでいる間に警察が学校に来ていた。
「君も矢田くんと仲が良かったよね?今日休みみたいなんだけど、理由は聞いてる
かな?」
「知りません。何かあったんですか?」
「いやね、ちょっと通り魔事件の被害者に似てるから話を聞きたかったんだけど、
休んでいると聞いてね~」
きっと防犯カメラで調べてきたのだろう。
「昨日は一緒にいましたけど、元気でしたけどね~」
「ここの近くのコンビニに行ったかい?」
「いえ、家にずっといましたよ?」
「そうなのかい?えーっと、君に似た人が写ってるんだけど…」
「人違いじゃないですか?」
「そうだといいんだが…、矢田春樹くんは生きて元気なんだね?」
「えぇ、何があったか知りませんが、人違いでしょ?」
警察も疑問に思っているのだろうが、そのまま帰っていった。
もしかしたら春樹の家に行っているかもしれない。
いてもたってもいられなくなると早退して春樹の家に向かった。
まだ警察はいない。
インターホンを鳴らすと、すぐに春樹の声がした。
「大丈夫か?」
「あぁ、ちょっと朝から体調が悪くて…椎名上がってくか?」
「うん。ちょっと心配になって…」
「うん、分かってる…昨日の事はちゃんと理解したつもりだよ。マジで信じられない
けどな?」
まだ頭が追いついていない様子だったが、それでも椎名の事を受け入れてくれたよう
だった。
「俺は…春に言われたからじゃないからな…本気で」
「分かってる…俺も好きだよ。ただ…こんな事言ったら軽蔑されるって思ってたから…」
「俺は春の口からちゃんと聞きたい。俺と付き合ってくれる?」
「あぁ、もちろん!って、めっちゃ恥ずいんだけど…」
「いいじゃん!俺は嬉しいよ?」
恥ずかしそうに抱きしめられると春樹の心臓が高鳴る。
「いいよ…俺もそうだから…」
言っている事を理解すると椎名は誘われている事を悟った。
このまま時間が止まればいいのに…。
そんな事を考えて押し倒すと唇を重ねる。
するとインターホンが鳴り響く。
窓から覗くと朝学校に来ていた警察の人が来ていた。
「なんだ?」
「あぁ、学校にも来てた奴だ。警察だって~」
「なんで、警察?あーーー、コンビニでの?」
「そうらしい…でも、春は怪我してるって思われてるかも?」
ちゅっと腹にキスを落とすと吸い上げる。
紅い鬱血が出来ると嬉しそうに椎名が見てくる。
傷口を見せようにも、キスマークをつけられたままじゃ、出る事もできない。
「わざとやっただろ?」
「うん…あんなやつに春を見せたくないから…こっちも?」
「んっ…やめっ…」
首筋や鎖骨にも痕をつけていく。
本当にTシャツじゃ出られなくしたいようだった。
何度も鳴らされるが流石にもう、でる気も起きなかった。
下では、2階の窓に人影があった気がしたが、一向に出てこないので諦めて
帰る事にしたようだった。
静かになると、やっと二人の世界と言わんばかりに服を脱がせお互い求めて
止まなかった。
楓は事件の次の日に出会った春樹と椎名は何も変わりなく普通のどこにでも
いる学生をしていた。
椎名の方は楓を見ると警戒する様に睨みつけてきたが、春樹の方はいたって
平然としていた。
「やっぱり春樹さんは覚えていないんだ…。椎名くんの独占欲によく耐えれる
な~わたしには無理かな~」
独り言を言うとそのまま自分の生活へと戻っていった。
もうどこかですれ違う事もない。
もし、すれ違っても、気にしないでおこう。
向こうもそれを望んでいるのだから。
異世界での事は胸の奥にしまって今、ここでの生活をしよう。
そして修学旅行先で見知った顔を見つけた。
それはもう一人の勇者だった天野大成だった。
楓を見つけると駆け寄ってきた。
「楓ちゃんだよな?久しぶり~」
「覚えてるんですね?」
「あぁ、もちろんだよ。椎名くんと春樹とは会えないけどね!」
「会わない方がいいですよ?あの二人には…」
「なに?あの二人付き合ってるの?そっか~こっちの世界でもちゃんと付き合
えたのか~、良かった~」
「会ったらわかりますけど、春樹さんは記憶もないみたいなんで、椎名くんが
思い出さないように牽制してきますよ?」
「はははっ…椎名くんらしいね!元気そうならいいよ。楓ちゃんとも会えてよ
かったよ。樹くんはどうなった?」
「いますよ。ちゃんと生きてます。まぁ~記憶はないみたいですけど…」
「それはよかったと言うべきなのかな?」
「ない方がいいかもしれないですね…」
向こうから一人の男子が走ってくると楓を呼んでいた。
「おい、楓お前迷子になるなって!いくぞ?」
「君って樹くん?」
「そうだけど…お兄さんは楓の知り合い?」
「うん、そう!樹くん、楓ちゃんと仲良くね!」
「は、はい!/////」
何故か真っ赤になって天野に挨拶すると楓からゲンコツが落ちてきた。
「樹!いくわよ!」
「わーーってるよ!」
「またね!楓ちゃん、樹くん!」
天野が手を振ると楓も樹も会釈をして帰って行ったのだった。
元気そうでよかった。
そして、ちゃんと生きてたんだなと思うと、楓の笑顔が頷ける気がした。
椎名も、春樹も元気そうだった。
向こうの記憶は椎名しかないのかもしれないと思うと声をかけづらかった。
向こうの知らないであろう春樹の事は、椎名がきっと見せたくないと思うかも
しれない。
あれほど、独占欲を見せる椎名の事だ。
きっと、そっとしておくのが正解だろう。
いつか笑って話せる日がくるといいなと思いながら前を向いて歩く事にした。
またどこかで勇者が召喚されたとしても、自分達には関係のない事だ。
もう一つの世界を平和に導いた勇者達の物語であった。
今度は自分の物語の主人公になる番だ。
この平和で退屈な世界で、死ぬまで生きる物語を演じ続けるのだろう。
ちょっとスリリングな体験を胸に今も生きていく。
椎名はそれ以上何も言えなかった。
さっきも死んだなど、信じられる訳もない。
ましてや、さっき来て帰ったはずの服は引き裂かれて血で染まっている事実はかな
りショックだったはずだ。
学校を春樹が休んでいる間に警察が学校に来ていた。
「君も矢田くんと仲が良かったよね?今日休みみたいなんだけど、理由は聞いてる
かな?」
「知りません。何かあったんですか?」
「いやね、ちょっと通り魔事件の被害者に似てるから話を聞きたかったんだけど、
休んでいると聞いてね~」
きっと防犯カメラで調べてきたのだろう。
「昨日は一緒にいましたけど、元気でしたけどね~」
「ここの近くのコンビニに行ったかい?」
「いえ、家にずっといましたよ?」
「そうなのかい?えーっと、君に似た人が写ってるんだけど…」
「人違いじゃないですか?」
「そうだといいんだが…、矢田春樹くんは生きて元気なんだね?」
「えぇ、何があったか知りませんが、人違いでしょ?」
警察も疑問に思っているのだろうが、そのまま帰っていった。
もしかしたら春樹の家に行っているかもしれない。
いてもたってもいられなくなると早退して春樹の家に向かった。
まだ警察はいない。
インターホンを鳴らすと、すぐに春樹の声がした。
「大丈夫か?」
「あぁ、ちょっと朝から体調が悪くて…椎名上がってくか?」
「うん。ちょっと心配になって…」
「うん、分かってる…昨日の事はちゃんと理解したつもりだよ。マジで信じられない
けどな?」
まだ頭が追いついていない様子だったが、それでも椎名の事を受け入れてくれたよう
だった。
「俺は…春に言われたからじゃないからな…本気で」
「分かってる…俺も好きだよ。ただ…こんな事言ったら軽蔑されるって思ってたから…」
「俺は春の口からちゃんと聞きたい。俺と付き合ってくれる?」
「あぁ、もちろん!って、めっちゃ恥ずいんだけど…」
「いいじゃん!俺は嬉しいよ?」
恥ずかしそうに抱きしめられると春樹の心臓が高鳴る。
「いいよ…俺もそうだから…」
言っている事を理解すると椎名は誘われている事を悟った。
このまま時間が止まればいいのに…。
そんな事を考えて押し倒すと唇を重ねる。
するとインターホンが鳴り響く。
窓から覗くと朝学校に来ていた警察の人が来ていた。
「なんだ?」
「あぁ、学校にも来てた奴だ。警察だって~」
「なんで、警察?あーーー、コンビニでの?」
「そうらしい…でも、春は怪我してるって思われてるかも?」
ちゅっと腹にキスを落とすと吸い上げる。
紅い鬱血が出来ると嬉しそうに椎名が見てくる。
傷口を見せようにも、キスマークをつけられたままじゃ、出る事もできない。
「わざとやっただろ?」
「うん…あんなやつに春を見せたくないから…こっちも?」
「んっ…やめっ…」
首筋や鎖骨にも痕をつけていく。
本当にTシャツじゃ出られなくしたいようだった。
何度も鳴らされるが流石にもう、でる気も起きなかった。
下では、2階の窓に人影があった気がしたが、一向に出てこないので諦めて
帰る事にしたようだった。
静かになると、やっと二人の世界と言わんばかりに服を脱がせお互い求めて
止まなかった。
楓は事件の次の日に出会った春樹と椎名は何も変わりなく普通のどこにでも
いる学生をしていた。
椎名の方は楓を見ると警戒する様に睨みつけてきたが、春樹の方はいたって
平然としていた。
「やっぱり春樹さんは覚えていないんだ…。椎名くんの独占欲によく耐えれる
な~わたしには無理かな~」
独り言を言うとそのまま自分の生活へと戻っていった。
もうどこかですれ違う事もない。
もし、すれ違っても、気にしないでおこう。
向こうもそれを望んでいるのだから。
異世界での事は胸の奥にしまって今、ここでの生活をしよう。
そして修学旅行先で見知った顔を見つけた。
それはもう一人の勇者だった天野大成だった。
楓を見つけると駆け寄ってきた。
「楓ちゃんだよな?久しぶり~」
「覚えてるんですね?」
「あぁ、もちろんだよ。椎名くんと春樹とは会えないけどね!」
「会わない方がいいですよ?あの二人には…」
「なに?あの二人付き合ってるの?そっか~こっちの世界でもちゃんと付き合
えたのか~、良かった~」
「会ったらわかりますけど、春樹さんは記憶もないみたいなんで、椎名くんが
思い出さないように牽制してきますよ?」
「はははっ…椎名くんらしいね!元気そうならいいよ。楓ちゃんとも会えてよ
かったよ。樹くんはどうなった?」
「いますよ。ちゃんと生きてます。まぁ~記憶はないみたいですけど…」
「それはよかったと言うべきなのかな?」
「ない方がいいかもしれないですね…」
向こうから一人の男子が走ってくると楓を呼んでいた。
「おい、楓お前迷子になるなって!いくぞ?」
「君って樹くん?」
「そうだけど…お兄さんは楓の知り合い?」
「うん、そう!樹くん、楓ちゃんと仲良くね!」
「は、はい!/////」
何故か真っ赤になって天野に挨拶すると楓からゲンコツが落ちてきた。
「樹!いくわよ!」
「わーーってるよ!」
「またね!楓ちゃん、樹くん!」
天野が手を振ると楓も樹も会釈をして帰って行ったのだった。
元気そうでよかった。
そして、ちゃんと生きてたんだなと思うと、楓の笑顔が頷ける気がした。
椎名も、春樹も元気そうだった。
向こうの記憶は椎名しかないのかもしれないと思うと声をかけづらかった。
向こうの知らないであろう春樹の事は、椎名がきっと見せたくないと思うかも
しれない。
あれほど、独占欲を見せる椎名の事だ。
きっと、そっとしておくのが正解だろう。
いつか笑って話せる日がくるといいなと思いながら前を向いて歩く事にした。
またどこかで勇者が召喚されたとしても、自分達には関係のない事だ。
もう一つの世界を平和に導いた勇者達の物語であった。
今度は自分の物語の主人公になる番だ。
この平和で退屈な世界で、死ぬまで生きる物語を演じ続けるのだろう。
ちょっとスリリングな体験を胸に今も生きていく。
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