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第六話 お暇様抱っこ
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いきなり電話が鳴り響き、美桜が出ると興奮した春花の声が
響いてきた。
春花 「美桜~!マジ大変!」
美桜 『なに?何かあったの?もしかして裕之くんの恋人?』
春花 「そう!そうなのよ!マジ萌えだよ!リアルガチ!」
美桜 『で?相手は?イケメン?』
春花 「驚かないでよ?マジイケメン!なんと~」
美桜 『隆盛のやつ、出遅れたのか…』
春花 「隆盛くんだったの!」
美桜 『はぁ?じゃーあいつが連れてくるって言ってたのって
裕之くんだったのか!なら反対なんてしないのに~』
春花 「ん?何かあったの?」
美桜 『会って話そう、今からそっち行くわ』
春花 「うん。裏のドア開けとくから、こっそり入って二階の
部屋に来て」
美桜 『おっけ!』
こっそりと忍び込むように春花の部屋へと来ると、中で春花は壁に
耳をつけてこっそりと隣の部屋を聞いていた。
二人に進展はなく、楽しそうに会話が続いていた。
夕方になると美桜の隠れている部屋に来て挨拶だけして帰っていった。
春花 「うーん、あいつら健全すぎてつまらないわ」
美桜 「全くだわ。外でデートってわけにもいかないわよね?」
春花 「そうよね~。」
美桜 「いっそ、裕之くん女装させちゃえば?」
春花 「いやいや、あいつ結構ガサツな歩き方するからすぐにバレる
わよ、きっと。」
美桜 「遊園地でも行かせるとか?」
春花 「それ、いいわね。後をつけてくのも面白そう」
二人で作戦を練るように弟達のデートプランを考案していた。
いまだ手を繋いで歩く事もできない二人への進展プランは果たして
成功するのか?
次の日学校では実力試験があって、下校が早く高校三年の春花と美桜
は家へと向かうと、作戦を練り始めた。
美桜 「もうすぐイベントだけど、原稿できてる?」
春花 「あ、ヤバッ!どうしても描けないシーンがあるんだよね~。」
美桜 「どこよ?」
春花 「ここ、手の角度と見え方ってどうなるんだろ?って…、実際
お姫様抱っこなんて見たことないのよね~、手の位置ってど
こが一番しっくりくるんだろうとか悩んじゃって~」
美桜 「いい人材いるじゃん。隆盛使えば?」
春花 「あーーーー!なるほど。今日も遊びに来るって言ってたっけ」
二人の会話の最中に玄関が開いて裕之と隆盛の声が聞こえてきた。
美桜がニヤリと笑うと玄関に向かった。
美桜 「隆盛遅いじゃない?待ってたのよ?」
隆盛 「な…なんで姉貴がここにいるんだよ!」
美桜 「そんな事いいじゃない。さっさとこっち来なさいよ。」
隆盛 「嫌だよ。な?ひろ…」
美桜 「もちろん裕之くんもよ。早くしてよね!」
裕之 「?」
隆盛 「なんだよ?」
リビングのソファーには裕之の姉の春花もいて、挨拶すると美桜から
の強制命令が降った。
美桜 「あんた達、ちょっとお姫様抱っこしてくれない?」
隆盛 「はぁ?なんでそんな事するんだよ!おかしいだろ?」
美桜 「いいじゃない。付き合ってるんでしょ?」
隆盛 「!!」
裕之 「!!」
春花 「ごめん。話しちゃった。でも反対してる訳じゃないの。私の
原稿が煮詰まっててね。お願いできる?」
裕之 「いいけど…持てるかな?」
美桜 「大丈夫よ、隆盛あんたが抱き上げなさい!」
隆盛と裕之の目線が合うと真っ赤になりながらやってくれた。
その状態をスマホでカシャカシャと写真に収めた。
春花 「せっかくなら壁ドンやって!」
美桜 「いいわね。そこの壁に手をついてよ。」
春花 「いい!いいわ。もっと近づいて!」
美桜 「ねーこのままそこのソファーに押し倒してよ!」
段々と要求が増えていく。
やってる本人達はそれ以上に恥ずかしくてたまらなかった。
いつもはしないポーズに、今にも触れそうな距離。
ソファーに寝転がる裕之の上に覆い被さるように隆盛がまたがり顎を掴む
シーン。そこまでやるとお互い照れ臭いし、恥ずかしすぎてそれ以上目を
合わせる事ができなかった。
裕之 「もう!ねーちゃん。いい加減にして!」
隆盛 「もういいだろ?」
春花 「あ!ごめん、ごめん。だって私達じゃ持ち上がらないんだもん」
美桜 「そうよ、それに私達のどっちかと今みたいなシーンなんてやりたく
ないでしょ?真っ赤になっちゃって!可愛い。もう、いいわよ。」
それだけ言うと二人は部屋へと上がっていった。
裕之 「ごめんね。ねーちゃんが暴走して…」
隆盛 「いや、姉貴もグルだったしな…。すまん。」
裕之 「…」
隆盛 「…」
裕之 「ちょっと、恥ずかしかったけど、楽しかったかも…」
隆盛 「お姫様抱っこって初めてかも…ひろ結構軽かったし」
裕之 「もう!酷い!僕だって持てるもん」
隆盛 「試してみるか?」
裕之 「いいの?」
隆盛 「落とすなよ!」
裕之 「へへへ、大丈夫だって。僕もちゃんと力あるからっ!」
そう言ってベッドに座っている隆盛を持ち上げるとなんとか持ち上がった。
裕之 「ほらっ!いけるでしょ?…おっと…あっ!」
隆盛 「おい、ふらふらじゃ…うわっ!」
持ち上がったが、そのままベッドへともつれるように倒れ込んでいった。
隆盛の胸板に裕之が乗り掛かっている状態になる。
今までにないほどに真っ赤になると、すぐに立ち上がった。
裕之 「ごめん。」
隆盛 「大丈夫だって。やっぱり俺のが安定してるだろ?」
裕之 「う…うん。」
隆盛 「なんかさ…すげー恥ずかしいな…。俺は、嬉しかったけど…」
裕之 「もう~。今のは忘れて!僕も忘れるから!」
二人にそんなイチャラブを見逃した姉達は自室に篭って原稿に取り掛かっ
ていた。
(いい絵が撮れたわ!新刊の表紙はこれで決まりよ!)
響いてきた。
春花 「美桜~!マジ大変!」
美桜 『なに?何かあったの?もしかして裕之くんの恋人?』
春花 「そう!そうなのよ!マジ萌えだよ!リアルガチ!」
美桜 『で?相手は?イケメン?』
春花 「驚かないでよ?マジイケメン!なんと~」
美桜 『隆盛のやつ、出遅れたのか…』
春花 「隆盛くんだったの!」
美桜 『はぁ?じゃーあいつが連れてくるって言ってたのって
裕之くんだったのか!なら反対なんてしないのに~』
春花 「ん?何かあったの?」
美桜 『会って話そう、今からそっち行くわ』
春花 「うん。裏のドア開けとくから、こっそり入って二階の
部屋に来て」
美桜 『おっけ!』
こっそりと忍び込むように春花の部屋へと来ると、中で春花は壁に
耳をつけてこっそりと隣の部屋を聞いていた。
二人に進展はなく、楽しそうに会話が続いていた。
夕方になると美桜の隠れている部屋に来て挨拶だけして帰っていった。
春花 「うーん、あいつら健全すぎてつまらないわ」
美桜 「全くだわ。外でデートってわけにもいかないわよね?」
春花 「そうよね~。」
美桜 「いっそ、裕之くん女装させちゃえば?」
春花 「いやいや、あいつ結構ガサツな歩き方するからすぐにバレる
わよ、きっと。」
美桜 「遊園地でも行かせるとか?」
春花 「それ、いいわね。後をつけてくのも面白そう」
二人で作戦を練るように弟達のデートプランを考案していた。
いまだ手を繋いで歩く事もできない二人への進展プランは果たして
成功するのか?
次の日学校では実力試験があって、下校が早く高校三年の春花と美桜
は家へと向かうと、作戦を練り始めた。
美桜 「もうすぐイベントだけど、原稿できてる?」
春花 「あ、ヤバッ!どうしても描けないシーンがあるんだよね~。」
美桜 「どこよ?」
春花 「ここ、手の角度と見え方ってどうなるんだろ?って…、実際
お姫様抱っこなんて見たことないのよね~、手の位置ってど
こが一番しっくりくるんだろうとか悩んじゃって~」
美桜 「いい人材いるじゃん。隆盛使えば?」
春花 「あーーーー!なるほど。今日も遊びに来るって言ってたっけ」
二人の会話の最中に玄関が開いて裕之と隆盛の声が聞こえてきた。
美桜がニヤリと笑うと玄関に向かった。
美桜 「隆盛遅いじゃない?待ってたのよ?」
隆盛 「な…なんで姉貴がここにいるんだよ!」
美桜 「そんな事いいじゃない。さっさとこっち来なさいよ。」
隆盛 「嫌だよ。な?ひろ…」
美桜 「もちろん裕之くんもよ。早くしてよね!」
裕之 「?」
隆盛 「なんだよ?」
リビングのソファーには裕之の姉の春花もいて、挨拶すると美桜から
の強制命令が降った。
美桜 「あんた達、ちょっとお姫様抱っこしてくれない?」
隆盛 「はぁ?なんでそんな事するんだよ!おかしいだろ?」
美桜 「いいじゃない。付き合ってるんでしょ?」
隆盛 「!!」
裕之 「!!」
春花 「ごめん。話しちゃった。でも反対してる訳じゃないの。私の
原稿が煮詰まっててね。お願いできる?」
裕之 「いいけど…持てるかな?」
美桜 「大丈夫よ、隆盛あんたが抱き上げなさい!」
隆盛と裕之の目線が合うと真っ赤になりながらやってくれた。
その状態をスマホでカシャカシャと写真に収めた。
春花 「せっかくなら壁ドンやって!」
美桜 「いいわね。そこの壁に手をついてよ。」
春花 「いい!いいわ。もっと近づいて!」
美桜 「ねーこのままそこのソファーに押し倒してよ!」
段々と要求が増えていく。
やってる本人達はそれ以上に恥ずかしくてたまらなかった。
いつもはしないポーズに、今にも触れそうな距離。
ソファーに寝転がる裕之の上に覆い被さるように隆盛がまたがり顎を掴む
シーン。そこまでやるとお互い照れ臭いし、恥ずかしすぎてそれ以上目を
合わせる事ができなかった。
裕之 「もう!ねーちゃん。いい加減にして!」
隆盛 「もういいだろ?」
春花 「あ!ごめん、ごめん。だって私達じゃ持ち上がらないんだもん」
美桜 「そうよ、それに私達のどっちかと今みたいなシーンなんてやりたく
ないでしょ?真っ赤になっちゃって!可愛い。もう、いいわよ。」
それだけ言うと二人は部屋へと上がっていった。
裕之 「ごめんね。ねーちゃんが暴走して…」
隆盛 「いや、姉貴もグルだったしな…。すまん。」
裕之 「…」
隆盛 「…」
裕之 「ちょっと、恥ずかしかったけど、楽しかったかも…」
隆盛 「お姫様抱っこって初めてかも…ひろ結構軽かったし」
裕之 「もう!酷い!僕だって持てるもん」
隆盛 「試してみるか?」
裕之 「いいの?」
隆盛 「落とすなよ!」
裕之 「へへへ、大丈夫だって。僕もちゃんと力あるからっ!」
そう言ってベッドに座っている隆盛を持ち上げるとなんとか持ち上がった。
裕之 「ほらっ!いけるでしょ?…おっと…あっ!」
隆盛 「おい、ふらふらじゃ…うわっ!」
持ち上がったが、そのままベッドへともつれるように倒れ込んでいった。
隆盛の胸板に裕之が乗り掛かっている状態になる。
今までにないほどに真っ赤になると、すぐに立ち上がった。
裕之 「ごめん。」
隆盛 「大丈夫だって。やっぱり俺のが安定してるだろ?」
裕之 「う…うん。」
隆盛 「なんかさ…すげー恥ずかしいな…。俺は、嬉しかったけど…」
裕之 「もう~。今のは忘れて!僕も忘れるから!」
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ていた。
(いい絵が撮れたわ!新刊の表紙はこれで決まりよ!)
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