偽りの王女に奪われた世界

秋元智也

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連携プレイ

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「おっちゃーん武器治してー」
「なんのようだ?打ち直しか?それとも売却か?」
「私は打ち直しかな?」
「わしは杖の強化をたのむ」
「俺には弓を売ってくれ。大弓用20本、ロングボウ50本」
「剣はいいの?」
「あぁ。今から取りに行く」
「地下の洞窟を抜けた先の雷の騎士剣ですかな?それとも炎のロングソードですかな?」
「どっちもだ。敵によって使い分けなきゃな。それにこれから行く先は炎が効くしな」
「あったしも欲しい」
「わしは、新しい杖が欲しいですな」
話していると後ろでカキーン、カキーンと鳴っていた音が止んでいた。
「お前さんがた出来上がったぞい。無理するんじゃないぞ。いつでもこい。鍛え治してやる」
「ありがとう。またくるね~」
「・・・」
「NPCだぞ?」
「いいじゃん。話しが出来る存在になったわけだしー」
そのあとは地下に降りると別のエリアに繋がっていた。
岩がゴツゴツしていて盗賊風の人達がうろうろしている。
これは見つからないように射殺す方が得策だった。
「勝手に動くなよ」
「はーい。ちゃっちゃと殺っちゃって」
全くなんつー勝手な!くっそーこういう地道な作業はいつも俺ばっかりだった。
「手伝いますぞ」
「弓は使えるようになったのか?」
「ヘッドショットは無理でも胴を狙えばよっぽど、、、」
「了解。頼むわ」
俺は全ての敵をヘッドショットで決めた。矢も節約出来るし矢がドロップする可能性が高くなるのだ。
胴を狙ってもいいのだがそうすると2発は打ち込まないといけないため仲間を呼ばれるリスクが有るのだ。まぁ、倒れて起き上がるまでに次の矢を打てばいいのだからそれほど難しくは無いけどね。
ヘッドショットっとなると自分で矢をつがえるところからマニュアル操作でやるのだが、胴を狙うならオートアシストに任せれば自分は弓を適当に引いても敵が止まっているのであれば確実に当たるのだ。
「よし。終了だ。周辺を散策するぞ」
川を上流まで遡れば宝箱がある、何が出るのかが楽しみだ。
「緑花の指輪か。なかなか使えるな」
「へへ緑花の指輪のレベル2だもんね」
「雷方石の指輪ですな」
「えーいいなー交換して」
緑花の指輪とは体力を自動回復してくれるもので疲れにくくなるのである。いつまでも戦い続けられるという面ではミナにぴったりの指輪である。
雷方石の指輪は字の通り雷耐性を飛躍的に高めてくれるのだ。
って、ミナのヤツ交換とかいってちゃっかりどっちも着けてやがる。
ゼムも甘すぎだ。全く羨ましいぜ。
ここいらを一掃したあとセーブポイントを発見して宝石に触れる。
その頃には皆レベルが上がってきていた。
シリ レベル26 HP500 MP10
ミナ レベル25 HP610 MP 6 
ゼム レベル18 HP380 MP48
「もうちょっとでレベルアップかな~」
「気を引き締めろよ。」
次は目の前の梯子を上った先である。まずは梯子を登って少し頭を出すと上の状況を把握する。
盗賊風のが3人、上に射撃要員が2人。そして寝ている騎士が一人。あとは寝転がってるが近づくと起き上がってくるだろう盗賊が1人って所かな。
「ゼム地上の三人に牽制攻撃。ミナは地上の三人のとどめと寝転がってる盗賊の排除。絶体に騎士には手を出すなよ。俺は上の射撃要員を二人殺る。いいな、行けっー」
一気に登ると一斉に駆け出した。
ゼムは唱えておいた呪文を発動。一斉に魔法の矢が辺りに飛んでいく。
慌てているところにミナが距離を詰めて仕留めにかかる。
この様子を見ていた見張りが気付いて下を狙っているうちに俺が一瞬のうちに仕留める。なかなか華麗に片付いてホッと胸を撫で下ろす。ここからが本番だ。
寝ている騎士は近づくか攻撃をするかで目覚める。一回目覚めると何処までも追いかけてくるのだ。
「騎士に攻撃する。まずはミナ。叩き込んで損座に離脱。ゼムは離脱後にぶちかませ!それから大弓でヘッドショットするから怯んだ隙にミナが行け」
指示通りに各自が動き出す。ここまでは予想通り。
ウインドウを開き、敵のステータスを確認。
残りHPもあと3割だ、動きが変わるなら今からだな。
すると騎士はいきなり大声で叫ぶと剣に雷を纏わせた。
ありゃ、一発でも食らうと硬直しそうだな。
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