11 / 43
次の行先
しおりを挟む
ゲームであればそこまでランダムではなかったところも全てがランダムになっているため油断は出来ない。
一旦セーブポイントまで戻って来た俺達は次の目的地を決めかねていた。
「よく戻って来たねぇ、さぁ、何を買ってくれるんだい?」
「えーと石を一個。あとは胸当てと籠手かな」
「ありがたいねーまた買いにきておくれ」
「うん。またくるね」
「「・・・」」
会話を聞きながら妙な気分になる。
NPCは決まった台詞しか言わない。なのに会話が成立している。ちゃんと会話をしているのだ。
「アイツの特技だな」
「確かに器用ですな」
「そこっ、聞こえてるよ。」
「聞こえるように言ってやってんだよ、気付けよ」
「あーひどーい。肉没収だーだせ。だせ。」
「これからだが、一旦村に戻って青聖堂の方に向かわないか?」
「意義なしですな。この先は繋がってませんし、これ以上リスクを負うよりクリアを最優先にするならその選択が一番いいでしょう」
「だよな、ミナもそれでいいか?」
「いやだ。この先の巨人は?ボスだよ。目の前にボス部屋が有るんだよ」
「倒しても手にはいるのは王の間のカギと巨人の記憶だったはずだ、それはゲームを楽しむためだけのオマケルートだ。今は必要ない」
「本当にそう思う?今までやって来て結構ゲームの常識が通じるところと予想外の行動も有ったんだよ。じゃー巨人を倒して手に入るものも違うかも知れないって思わない?」
「言われてみれば、確かに違うところがちらほらと有りますし、今回だけ巨人を倒しに行ってもいいかもしれませんぞ」
「う~~~ん。確かに最初のボスは苦労せずに倒せるとは思うが、、、。今回だけだからな」
「よーし、倒すぞー。ワクワクしてきた」
「お前な、ただ単に戦いたいだけだろ?」
「そんなことないよ。9割ぐらいしか思ってないもん」
「って、ほとんどじゃねーか」
確かにボスは初めてなのでゲームの時との戦闘の違いを検証するには絶好の機会でもあった。
ここのボスはとにかくでかいのだ。なので足元に取りついてアキレス腱辺りでうろうろしながら切りつければなんとかなる。
気を付けなければならないのが踏みつけの攻撃のみであった為、踏みつけそうになっら避けるのと、振動が起きるときにジャンプをできればふらつくことも回避できる。
しかし、ミナの戦闘好きには困ったもんである。あれから犠牲の指輪も拾えたがそんなに数に余裕が有るわけではない。
後半になればなるほど強くなり全員が死んだときも何回かあった。
しかし、今回はそうはいかない。死んだらどうなるのかが全く分からないからだ。
慎重に行かなくては、、、誰も死なせられない。
誰か一人でも欠ければ確実に難易度がはねあがるのも理由の一つだ。
「今日はここまでだ。明日ボス部屋に入る。各自休めよ」
「了解だよ」
「わかりました」
その日はゆっくりと過ごすことにした。
そしてゲーム時に見てきたボス戦の行動パターンを思い出していた。
一旦セーブポイントまで戻って来た俺達は次の目的地を決めかねていた。
「よく戻って来たねぇ、さぁ、何を買ってくれるんだい?」
「えーと石を一個。あとは胸当てと籠手かな」
「ありがたいねーまた買いにきておくれ」
「うん。またくるね」
「「・・・」」
会話を聞きながら妙な気分になる。
NPCは決まった台詞しか言わない。なのに会話が成立している。ちゃんと会話をしているのだ。
「アイツの特技だな」
「確かに器用ですな」
「そこっ、聞こえてるよ。」
「聞こえるように言ってやってんだよ、気付けよ」
「あーひどーい。肉没収だーだせ。だせ。」
「これからだが、一旦村に戻って青聖堂の方に向かわないか?」
「意義なしですな。この先は繋がってませんし、これ以上リスクを負うよりクリアを最優先にするならその選択が一番いいでしょう」
「だよな、ミナもそれでいいか?」
「いやだ。この先の巨人は?ボスだよ。目の前にボス部屋が有るんだよ」
「倒しても手にはいるのは王の間のカギと巨人の記憶だったはずだ、それはゲームを楽しむためだけのオマケルートだ。今は必要ない」
「本当にそう思う?今までやって来て結構ゲームの常識が通じるところと予想外の行動も有ったんだよ。じゃー巨人を倒して手に入るものも違うかも知れないって思わない?」
「言われてみれば、確かに違うところがちらほらと有りますし、今回だけ巨人を倒しに行ってもいいかもしれませんぞ」
「う~~~ん。確かに最初のボスは苦労せずに倒せるとは思うが、、、。今回だけだからな」
「よーし、倒すぞー。ワクワクしてきた」
「お前な、ただ単に戦いたいだけだろ?」
「そんなことないよ。9割ぐらいしか思ってないもん」
「って、ほとんどじゃねーか」
確かにボスは初めてなのでゲームの時との戦闘の違いを検証するには絶好の機会でもあった。
ここのボスはとにかくでかいのだ。なので足元に取りついてアキレス腱辺りでうろうろしながら切りつければなんとかなる。
気を付けなければならないのが踏みつけの攻撃のみであった為、踏みつけそうになっら避けるのと、振動が起きるときにジャンプをできればふらつくことも回避できる。
しかし、ミナの戦闘好きには困ったもんである。あれから犠牲の指輪も拾えたがそんなに数に余裕が有るわけではない。
後半になればなるほど強くなり全員が死んだときも何回かあった。
しかし、今回はそうはいかない。死んだらどうなるのかが全く分からないからだ。
慎重に行かなくては、、、誰も死なせられない。
誰か一人でも欠ければ確実に難易度がはねあがるのも理由の一つだ。
「今日はここまでだ。明日ボス部屋に入る。各自休めよ」
「了解だよ」
「わかりました」
その日はゆっくりと過ごすことにした。
そしてゲーム時に見てきたボス戦の行動パターンを思い出していた。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
草食系ヴァンパイアはどうしていいのか分からない!!
アキナヌカ
ファンタジー
ある時、ある場所、ある瞬間に、何故だか文字通りの草食系ヴァンパイアが誕生した。
思いつくのは草刈りとか、森林を枯らして開拓とか、それが実は俺の天職なのか!?
生まれてしまったものは仕方がない、俺が何をすればいいのかは分からない!
なってしまった草食系とはいえヴァンパイア人生、楽しくいろいろやってみようか!!
◇以前に別名で連載していた『草食系ヴァンパイアは何をしていいのかわからない!!』の再連載となります。この度、完結いたしました!!ありがとうございます!!評価・感想などまだまだおまちしています。ピクシブ、カクヨム、小説家になろうにも投稿しています◇
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる