好きになっていいですか?

秋元智也

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1 好奇心

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どこにでもいる少年、田嶋利久斗。
幼馴染の少しやんちゃな菅原竜也と、真面目を絵に書いたような
メガネ少年森脇樹とよく遊んでいた。
いつものように小学校を終えて、河川敷でサッカーをしていると
紙袋が、捨ててあった。
 
 リクト「誰だよ~こんなところに捨ててくやつは~」
 イツキ「全く、大人になってもこんなところにゴミを捨てる
     なんて、ダメ人間の象徴ですよ。」
 タツヤ「何が入ってんだよ?開けてみようぜ!」
 イツキ「やめなさい。そんな汚い物、触るのも嫌だし…って
     おい!」

樹の制止も聞かず、達也は中身をどっとひっくり返した。
 
 リクト「何?これ?…本かな?」
 タツヤ「エロ本じゃねーの?ほーら、な!!」

そういうと、中を開く。
確かに表紙もカラー印刷されていて、可愛い女の子が写って
いた。そう、その可愛い女の子の股間には見慣れたモノが付
いている挿絵が、あわらになった。3人とも一気に沈黙するが、
目が離せなかった。誰からともなく、次のページを開けと催促
がいく。それはいわゆる男同士のベットシーンが描かれた物
だったのだ。好奇心旺盛の子供心に、強烈に焼き付いた体験
だった。結局その日は遊ぶどころではなく、まずはこの本たち
を安全な場所へと移し変える事だった。
3人は秘密のアジトに運び込むとゆっくりと読みはじめた。
3人揃って、同じ本を読んでいるせいか押し合いしながら食い
いる様に読み耽った。
 
 リクト「な~これって気持ちいいのかな?」
 タツヤ「さ~な。やった事無いからわかんねーや。樹は?」
 イツキ「非常識ですね。気持ち悪いに決まってるじゃない
     ですか!そもそもフィクションですからね。現実
     にはあり得ないでしょ?」
 タツヤ「へ~その割には食い入る様に見てたじゃねーか?
     もう、他のは見ないのかよ?そうだよな~現実に
     はありえねーもんな~?」
 イツキ「いや、それとこれとは別ですよ。人生経験として、
     本は全て読んでおかないと失礼ってもんですよ」

二人がいがみ合う中、利久斗だけが真剣に眺めていた。
いろいろな体勢でのスキンシップに真っ赤になりながら二人
の会話をよそに興味を持ち出していた。
本の他に黒い包み紙がある事に気づくと、利久斗は中身を開
いてみた。すると、そこには本で使われていた器具が入って
いた。お尻の中に入れられて気持ちよさそうに喘いでいるそ
のモノである。二人を尻目にガサゴソと、探すと他にも注射
器の大きい物まで出てきた。
 
 リクト「ね~これって何に使うんだろう?」
 タツヤ「ん~なんだ?注射器じゃねーよな?太いし?使い
     方も書いてあるんじゃねーか?ここにさ!」

そう言って、他の本を指差した。そして探す事小一時間。
 
 タツヤ「これじゃねー?」
 リクト「どれどれ?」
 イツキ「君たちは何を探して…」

一同が一瞬止まった。
お互いに、息を呑み納得した。

 タツヤ「そうだよな。うんこ出すところに入れてんだもんな」
 リクト「これで、処理するって事なんだ~」
 イツキ「結構綺麗にするのも大変そうなんだな~」

3人が納得したようにその器具を交互に眺めた。

 タツヤ「一回やってみるか?」
 リクト「え!!」
 イツキ「は??」
 タツヤ「冗談だよ~。なんだよ、ノリわりーな」

その反応に落胆する利久斗と、納得する樹がいた。

 タツヤ「そろそろ帰るか!暗くなって来たし」
 イツキ「ま、逃げはしないし帰るか!」
 リクト「う、うん。そうだね」

アジトに拾った物を全部隠すと3人は帰路についた。

 タツヤ「でも、スゲ~もん拾ったよな~、一体
     どんな奴が捨てたんだろうな~」

何気ないように竜也が話すとその話題で盛り上が
った。興味はあるがなかなか自分からは言い出せ
ないのが思春期の男子である。竜也はそんな事お
構いなしに思った事を口に出していた。

 イツキ「本当に君は素直でいいな」
 タツヤ「はぁー何がいいてーんだ?」
 イツキ「単純だって話だよ。あんなに大量の本と
     その他の器具を捨てなきゃいけない状況
     といえば、すぐにわかるだろう?親にで
     もバレて、だからといってゴミには捨て
     られず、あそこに放置したというところ
     だろう?」
 リクト「そっか~親にバレたら怒られそうだもんね」
 タツヤ「そうか?ホモですってカミングアウトして
     終わりだろ?」
 イツキ「君はバカか?世の中そんなに甘くないんだよ。
     そもそも世間からはどんな目で見られる事か
     そんな事も考えつかないのか?」
 タツヤ「あぁー、やらしい目で眺めてたやつに言われ
     たかねーよ。な!リク。」
 リクト「え!あっ、どうなんだろう」
 タツヤ「はっきりいってやれよ、ムッツリスケベってな!」
 イツキ「なっ!君には言われたくないね!」

そんなやりとりを繰り返しながら互いの家に着いたのだった。
3人とも近所に住んでいる為、昔からよくつるんでいた。

 タツヤ「またな~」
 リクト「うん、また明日~」
 イツキ「リクまたな!タツヤはさっさと帰れ!」
 タツヤ「なんだそれ?性格わりーな」

お互いの家へと帰ってきた。

 リクト「ただいま~」
 母  「あら、遅かったわね。ご飯できてるわよ」
 リクト「うん。わかった。」

部屋に鞄を置くとキッチンへと降りてきた。
オムライスに添えてあるウインナーを見るとさっきの本の
映像が浮かんできて赤面してしまった。

(僕ちょっとおかしいのかな?)

さっさと食べ終わると宿題をやると言い訳をつけて部屋へと
引き篭もった。もちろん赤面してるのを母に見られたくない
為でもあるが、どうしても気になる事があるのだった。ドキ
ドキしながら机の中をあさくり太鼓のバチを引っ張り出して
来た。やる事は一つ。さっきの再現である。鼓動が早まるの
を感じながらベットに横になるとズボンを下げた。

(なんか悪い事してるみたい…)

バチの先端と指にハンドクリームをたっぷりとつけるとパンツ
を半分下げてそこに指を突っ込んでみた。ぷつっと中に入ると
動かしてみる。少し痛みはするが何度も動かすと次第に慣れて
きた。二本目を入れてみたが異物感はあるけどそれ以上に何も
感じなかった。

(何が違うんだろう?長さかな?)

今度は指をテッシュで拭くとバチを秘部へと押し込んだ。さっ
きとは違い、硬いせいか異物感が鮮明に感じられた。ゆっくり
と中へと押し込んでいく。
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