好きになっていいですか?

秋元智也

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43 撮影

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展示会の結果はすぐに発表された。
しかもそれは新聞に堂々と乗るくらいの話題であったらしい。
三宅仁美の名が世間に知れるのである。
周りから変人と疎まれていた彼女が世間を見返して代表となるのだ。
今は彼女達と打ち上げに来ていた。
もちろん優馬も呼ばれている。

 リクト「おめでとう。よかったね」
 ユウマ「よかったな。利久斗をモデルにしたんだ、選ばれないはずは
     ないよな~」
キョウコ「何をいうのだ。被写体ではなく、腕だろうが!」
 ユウマ「なんだと!?」
 リクト「まぁまぁ」
 ヒトミ「ありがとう。でも、ここからが本題ね。」

浮かれていたのかと思うと真剣な眼差しで利久斗達をみた。

 ヒトミ「これで個展を開く為の援助金や支援が受けられるの。そこで
     成功すれば、ちゃんとしたスポンサーもつくし、仕事の依頼
     も会社経由で受ける権利がもらえるのよ。そこで、田嶋くん
     にモデルを正式に頼みたいの!」
 リクト「いや、悪いけど…僕よりちゃんとした人を雇った方がいいよ」
 ユウマ「なるほどな…いいんじゃねーか。もちろんバイト代くらいは出
     すんだろ?」
 ヒトミ「もちろんよ。それに、優馬君にもいて欲しいの。この前のが忘
     れられなくて…」

そういうと顔を紅らめた。

キョウコ「どういう事だ!何があったんだ?」

恭子は気になるようだが、話す気は毛頭ない。
恥の上塗りは絶対にしたくない。もうあんなことがないように家には入れ
ないつもりでいる。

 ヒトミ「恭子ちゃんも手伝ってくれる?」
キョウコ「もちろんだ。私は仁美の為なら、なんでもするぞ」
 ヒトミ「ありがとう。それじゃ、田嶋君…いや優馬君にお願いね。変な
     痕はつけないでね」
 リクト「な…」
 ユウマ「善処する」
 ヒトミ「よろしい。では来週の週末に会場押さえとくから、ここに来てね」

そう言って食事会は解散し、各々家に帰宅した。



 ユウマ「なぁ~風呂一緒に入ろうぜ」
 リクト「明日バイトあるからほどほどだかんな」
 ユウマ「分かってるって~」

一緒に脱衣所に向かうと後ろから抱きすくめられる。

 リクト「まだ脱いでないって…」
 ユウマ「ん…このままでさ…入ろ」

上着を脱ぎシャツ一枚とズボンを履いたまま中に入るとシャワーをかぶった。
肌にシャツが張り付き気持ちが悪いがすぐさま口を塞がれ熱烈なキスが降って
くる。
優馬に抱きつくと舌を絡めて応える。
次第に火照る体をお互い擦り合わせるように衣服を脱がしはじめる。

 ユウマ「ちょっと鏡の方向いてて」
 リクト「ん…?」

鏡の前に手をつくとお尻の割れ目から優馬の指の侵入を受け入れた。
中で刺激をあたえられてふと前を見ると、気持ちよさそうな蕩けた表情
の利久斗がいた。
後ろでにやけている優馬の顔も見えたが、それ以上に自分の表情に驚いた。

(ちがう、ちがう、こんなの自分じゃない!)

顔を左右に振っても、変わりはしなかった。
鏡ごしの自分の姿に赤面するとギュッと目を瞑った。
それに気づいた優馬は中に入れた指を抜くとローションを追加し自身にも
塗り付ける。
リクトの前もゆっくりと扱くと首筋にキスを落とす。

 リクト「んっ…」
 ユウマ「何?自分の顔見て興奮しちゃった?」
 リクト「こんなの…違うっ…」
 ユウマ「違わないよ。俺の好きな人だもん。もっとよく見せて」

そういうと片足を持ち上げゆっくりと中に入ってきた。くちゅくちゅと音を
たてながらゆっくりと刺激する。
決っして急がず、ゆっくりと、焦らすように。
耐えきれなくなって利久斗自身が腰を動かそうとすると腰をホールドし、動き
を止めさせる。

 リクト「優馬ぁっ…もっと激しくっ…これじゃイケないっ…」
 ユウマ「うん、なら目を開けて前を見て」

ゆっくり利久斗は目を開くとそこにはうっとりとした自分と優馬の姿があった。
持ち上げられた足の付け根もしっかりと見えていて接合部がいやらしく出し入れ
されていた。
凝視できなくなって顔をそ向けると顎を掴まれ鏡の方へ向けられた。

 ユウマ「もっと、見てよ。どんだけ人を誘惑してるか、しっかり見ててよ」
 リクト「恥ずかしいから…お願い…」
 ユウマ「だーめ。よーく見てて。これからどうなっていくかをさ」

鏡に良く見えるように向きを変え挿入を繰り返した。恥ずかしくても見えてしま
う痴態にいつも以上に興奮して、あっという間にイってしまった。
それからはお互いボディーソープをつけると泡立てると互いの体を洗った。

 ユウマ「ほら、流すから立ってて」

言われるままに立つと勢いよく下半身にお湯がかかる。
水圧で勃ちかけたのを隠す様に向きを変えようとすると、すかさず止められた。

 ユウマ「利久斗~、どうしたの?もしかしてまたシたくなっちゃった?」
 リクト「ちがっ…これは…」
 ユウマ「これは…?なんで恥じてるの?男ってそういうもんだろ?刺激に
     弱いんだよ」

わざとお湯の勢いを強くして刺激を与えておきながら利久斗に快楽を与えよう
とする。

 リクト「いじわる~」
 ユウマ「利久斗には、どうしても我慢できないんだよ。もっかいやろ」

そういうと今度は前からゆっくりと挿入する。さっき受け入れたばかりなので
すんなりと優馬を受け入れた。

 リクト「あぁ…いい…もっと…して…あぁ…」

優馬の首に腕を回すと自分から腰を振って乳首を擦りつける様にすがりついた。
一度興奮を覚えれば、なかなか止まれない。
のぼせるまで、しばらくそこでお互いを求めあった。
7、8回目には大人しく湯船に入りベットに潜り込んだ。互いの部屋ではなくて
利久斗の部屋にである。
抱きしめるように眠りについた。優馬はやり足りないようだが、利久斗の明日
の事を考え、大人しく寝る事にした。



朝からバイトで、夕方には三宅仁美達と約束があった。
優馬は利久斗がバイトが終わる時間に迎えに行くと、そのまま指定されたスタジオ
に向かった。
三宅に案内されたのはこの前とは違うスタジオだった。

 リクト「いろんなところがあるんだな~」
 ユウマ「おぉーー。すげーな。まるでアニメとかドラマのセットみたいだなっ」
 リクト「そうだね。」
 ヒトミ「今日はここね。衣装は学ラン!と体操服なんてどう?」
 リクト「え…えーーーー!」
 ユウマ「俺はどうしたらいい?」
 ヒトミ「優馬さんはスーツかな…」

大学生にもなって中学の時に着ていた学ランを着る羽目になるとは…恥ずかしそうに
していると仁美に呼ばれた。

 ヒトミ「顔は絶対に映さないし、もし映っても編集でカットするから安心して」

そういうと教室っぽいセットの一番後ろに席に座った。次はそこに太い鎖で拘束した
状態で何枚か、次は上着を脱いで、ズボンも脱ぎシャツ一枚の状態で何枚か撮った。
机の角度で見えそうで見えない角度を模索しながら撮ると、今度は下着も完全に脱ぎ
去り、椅子に逆に座るとなんとも言えない色気を感じた。
見えているのは、はだけたシャツの間から覗く肌と、滑らかな白い肌、そして丸見え
になったお尻だった。
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