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41話 親友
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静かな沈黙を破ったのは歩夢の方だった。
「知ってたんだ……」
「あぁ、まぁ~な。気づいたのは最近だけどな」
「そっか……父さんも美咲も知らない。母さんだ
けが知ってたんだ。だけど……」
「それで?不安なら読んでくれてもいい、俺は…」
『俺は本気で歩夢の事が好きなんだ!これまでは
こんな気持ちになった事ないから初めてだけど、
絶対に』
「聞こえてる…聞こえてるけど…わからないんだ」
「触れてもいいか?」
『好きだから触りたいし、抱きしめたいんだ』
手を伸ばすと、歩夢の手を掴む。
ただ手を繋ぐだけでも嬉しいのか郁也はにっこり
と笑うと手の甲にキスを落とす。
「俺と付き合って欲しい」
「無理……」
「なんで?俺の顔が嫌いだからか?」
「別にそういうわけじゃないけど……さっきみた
いに悪意ある視線や、嫉妬に塗れた視線にさら
されるのが……」
人よりも敏感に察知してしまうばっかりに、生き
づらいのだった。
「それでも、俺に頼って欲しいんだ、他の誰かじ
ゃなくて、俺に……。兄弟になったけど、俺は
諦めてないからな!今日はこれで帰るよ。無事
でよかった…」
『連絡もないし、心配してたんだ…だから本当に
無事でよかった』
ハッと顔を上げるが、それ以上何も言えなかった。
歩夢の髪に触れると優しくに頭を撫でた。
「少しは兄らしくさせてくれよ。今はただの兄でも
いい、いつかは歩夢の恋人になれるように頑張る
からさっ……それまでは絶対に手を出さない。だ
から……」
コンコンッ。
ノックの音がして振り返ると、そこにはさっき出
て行ったはずの綾野が立っていた。
「そろそろいいか?」
「あぁ、ありがとう。今日はこれで帰るよ。歩夢、
明日は帰っておいで、待ってるから。勉強も今
が大事な時期だろう?」
それだけ言って、本当に帰ってしまった。
残された歩夢と綾野は少し気まずかったが、普通
に部屋へと戻ると布団の中に入ったのだった。
「水城……あいつの事どうなんだ?大丈夫なのか?
心配なら、しばらくいてもいいぞ?」
「大丈夫だよ…ちょっと驚いただけだから……」
まぁ、男から好きだのなんだの言われれば戸惑う
だろう。
それが兄からなら尚更だろう。
家で必ず顔を合わさなければならない相手なのだ。
それに、親には絶対に知られてはいけない事だろ
う。
綾野は偏見もなく、何も言わなかったし、気持ち
悪いとも思っていなかった。
ただ、歩夢の事を案じていただけだったのが、救
いだった。
「知ってたんだ……」
「あぁ、まぁ~な。気づいたのは最近だけどな」
「そっか……父さんも美咲も知らない。母さんだ
けが知ってたんだ。だけど……」
「それで?不安なら読んでくれてもいい、俺は…」
『俺は本気で歩夢の事が好きなんだ!これまでは
こんな気持ちになった事ないから初めてだけど、
絶対に』
「聞こえてる…聞こえてるけど…わからないんだ」
「触れてもいいか?」
『好きだから触りたいし、抱きしめたいんだ』
手を伸ばすと、歩夢の手を掴む。
ただ手を繋ぐだけでも嬉しいのか郁也はにっこり
と笑うと手の甲にキスを落とす。
「俺と付き合って欲しい」
「無理……」
「なんで?俺の顔が嫌いだからか?」
「別にそういうわけじゃないけど……さっきみた
いに悪意ある視線や、嫉妬に塗れた視線にさら
されるのが……」
人よりも敏感に察知してしまうばっかりに、生き
づらいのだった。
「それでも、俺に頼って欲しいんだ、他の誰かじ
ゃなくて、俺に……。兄弟になったけど、俺は
諦めてないからな!今日はこれで帰るよ。無事
でよかった…」
『連絡もないし、心配してたんだ…だから本当に
無事でよかった』
ハッと顔を上げるが、それ以上何も言えなかった。
歩夢の髪に触れると優しくに頭を撫でた。
「少しは兄らしくさせてくれよ。今はただの兄でも
いい、いつかは歩夢の恋人になれるように頑張る
からさっ……それまでは絶対に手を出さない。だ
から……」
コンコンッ。
ノックの音がして振り返ると、そこにはさっき出
て行ったはずの綾野が立っていた。
「そろそろいいか?」
「あぁ、ありがとう。今日はこれで帰るよ。歩夢、
明日は帰っておいで、待ってるから。勉強も今
が大事な時期だろう?」
それだけ言って、本当に帰ってしまった。
残された歩夢と綾野は少し気まずかったが、普通
に部屋へと戻ると布団の中に入ったのだった。
「水城……あいつの事どうなんだ?大丈夫なのか?
心配なら、しばらくいてもいいぞ?」
「大丈夫だよ…ちょっと驚いただけだから……」
まぁ、男から好きだのなんだの言われれば戸惑う
だろう。
それが兄からなら尚更だろう。
家で必ず顔を合わさなければならない相手なのだ。
それに、親には絶対に知られてはいけない事だろ
う。
綾野は偏見もなく、何も言わなかったし、気持ち
悪いとも思っていなかった。
ただ、歩夢の事を案じていただけだったのが、救
いだった。
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