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49話 シンデレラ
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試験も終わり文化祭が近づいてきた。
衣装も出来上がったと、配役を持っている人だけ
集められ、お披露目会が行われた。
女性のドレスは背中のファスナーの為一人では着
れなかった。
「手伝ってやるよ」
「綾野、ありがとう」
「いいって、だから代わりに俺のも手伝ってくれ」
「わかった」
本番さながらの衣装ありでの通し稽古。
やっぱりいつもよりも、余計に緊張する。
背中をバンバン叩いてくる綾野のおかげか少しは
まともに演じられたと思う。
「やっぱり衣装着るだけで結構変わるもんだな~」
「どうして?」
「だってさぁ~、俺もなかなかに見えるだろ?」
「それは……ちょっと。いっそ老婆もやらせて貰
ったら?」
「いいね!楽しそう!」
完全に悪ノリした感じだった。
劇の中では思いっきり楽しく……
そう思ったのか歩夢は綾野のモチベの高さに少し
つられたのもあるかもしれない。
前よりは楽しく感じるようになった。
文化祭当日、歩夢はいち早く誰よりも先に家を出
た。
家族は美咲の学校へと行くと言っていた。
これで一安心だった。
舞台は午前中では最後の演目だった。
昼のチャイム前。
前の漫才のついでに劇も見ていくかという人達で
体育館は人で埋め尽くされていた。
これには予想外だった。
「ねぇ。すっごい人居ない?」
「平気、平気。だって舞台上にいる顔なんて見え
ないだろ?」
綾野が言うのもあながち間違っていない。
座席から結構距離があるのだ。
知り合いでもない限りは、そこまでしっかり見よ
うとする人も居ないだろう。
劇が始まると、もう客席なんて見ていられなかっ
た。
役がある分、セリフや動き、そしてセットの捌け
口に邪魔にならないように位置取っていく。
フィナーレを飾る城をバックに王子様に手を取ら
れ階段を上がっていく。
客席を振り向くが、そこで深呼吸。
背筋を伸ばすと堂々とした視線で微笑む。
幕が閉まると、一斉に叫び声が上がった。
「おわったっぁぁっぁあーーーー!!」
「お疲れ様~~」
台本や、衣装を担当してくれた女子には感謝して
いる。
メイクは入念にと、結構時間がかかった。
鏡を見て、少し感心したのだった。
まるで他人のような錯覚を覚えるくらいだった。
化粧とはこんなに別人のように見えるとは思わず
息が漏れた。
「女子ってすげーな……」
「そうだよな~、自分を見て感動か?いっそ、
そのままちょっと回ってみるか?」
「いいよ~、すぐに落としてくるっ!」
綾野と違い、歩夢はすぐにメイクを落としたかっ
た。
舞台上は結構照明が当たるせいで熱かった。
汗をかいたせいで気持ち悪いのだ。
早くさっぱりさせたい。
そう思うと、言われた通りクレンジングを借りて
トイレの手洗いで顔を洗う為に来たのだった。
衣装も出来上がったと、配役を持っている人だけ
集められ、お披露目会が行われた。
女性のドレスは背中のファスナーの為一人では着
れなかった。
「手伝ってやるよ」
「綾野、ありがとう」
「いいって、だから代わりに俺のも手伝ってくれ」
「わかった」
本番さながらの衣装ありでの通し稽古。
やっぱりいつもよりも、余計に緊張する。
背中をバンバン叩いてくる綾野のおかげか少しは
まともに演じられたと思う。
「やっぱり衣装着るだけで結構変わるもんだな~」
「どうして?」
「だってさぁ~、俺もなかなかに見えるだろ?」
「それは……ちょっと。いっそ老婆もやらせて貰
ったら?」
「いいね!楽しそう!」
完全に悪ノリした感じだった。
劇の中では思いっきり楽しく……
そう思ったのか歩夢は綾野のモチベの高さに少し
つられたのもあるかもしれない。
前よりは楽しく感じるようになった。
文化祭当日、歩夢はいち早く誰よりも先に家を出
た。
家族は美咲の学校へと行くと言っていた。
これで一安心だった。
舞台は午前中では最後の演目だった。
昼のチャイム前。
前の漫才のついでに劇も見ていくかという人達で
体育館は人で埋め尽くされていた。
これには予想外だった。
「ねぇ。すっごい人居ない?」
「平気、平気。だって舞台上にいる顔なんて見え
ないだろ?」
綾野が言うのもあながち間違っていない。
座席から結構距離があるのだ。
知り合いでもない限りは、そこまでしっかり見よ
うとする人も居ないだろう。
劇が始まると、もう客席なんて見ていられなかっ
た。
役がある分、セリフや動き、そしてセットの捌け
口に邪魔にならないように位置取っていく。
フィナーレを飾る城をバックに王子様に手を取ら
れ階段を上がっていく。
客席を振り向くが、そこで深呼吸。
背筋を伸ばすと堂々とした視線で微笑む。
幕が閉まると、一斉に叫び声が上がった。
「おわったっぁぁっぁあーーーー!!」
「お疲れ様~~」
台本や、衣装を担当してくれた女子には感謝して
いる。
メイクは入念にと、結構時間がかかった。
鏡を見て、少し感心したのだった。
まるで他人のような錯覚を覚えるくらいだった。
化粧とはこんなに別人のように見えるとは思わず
息が漏れた。
「女子ってすげーな……」
「そうだよな~、自分を見て感動か?いっそ、
そのままちょっと回ってみるか?」
「いいよ~、すぐに落としてくるっ!」
綾野と違い、歩夢はすぐにメイクを落としたかっ
た。
舞台上は結構照明が当たるせいで熱かった。
汗をかいたせいで気持ち悪いのだ。
早くさっぱりさせたい。
そう思うと、言われた通りクレンジングを借りて
トイレの手洗いで顔を洗う為に来たのだった。
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