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大人気悪魔王子
休み時間になると、麻那人のまわりには話したいクラスメイトがいっぱいになった。
いつも転校生は、人気者になる。
麻那人の場合は、隣のクラスの子まで見に来ているようだ。
麻那人の隣の席で、悪魔王子を見ている光。
「麻那人君! 光と一緒に暮らしてるって本当なの~?」
「うん、そうだよー」
「まさか、まさか婚約者とかじゃないよね?」
「う~ん。どうだろ?」
アハハと笑う麻那人。
婚約者!?
光はびっくりぎょうてん!
目玉が飛び出る!!
「ちょっと! やめて!! ごかいされるような事を言わないでよー! ただ家に住むことになっただけ!」
「そうだ! 変な事言うのはやめろよ!」
光と一緒に、なぜか空太まで麻那人を責める。
「なんで、空太まで?」
隣で文句を言う空太を、光が見た。
「え、いや……だってごかいされたら困るだろ?」
「うん……まぁね。そう! 婚約者なわけないでしょ! だって」
『こいつは悪魔王子!』と言い出しそうになる自分の口を、あわててふさいだ。
みんなに言ったらどうなることか!!
「ふふ。そんなにあわてなくても、じょうだんだってみんなわかるよ」
楽しそうに麻那人は笑う。
みんなも笑って、しかめっ面は光と空太だけ。
「海外ってどこに住んでいたの?」
色んな子がワイワイと次々に麻那人に質問をする。
「う~ん、アメリカのような……ヨーロッパのような……インドのような……中国のような……北極のような……感じかな」
「へぇ!」
「すっごい!」
「さすが~」
絶対おかしい答えなのに、何故かみんな納得している様子だ。
「なんでだよ……あの解答、答えになってねーだろ……」
何故か空太は、麻那人のさいみん術にあんまりかかっていない。
「(さいみん術もかかりやすい人と、かかりにくい人がいるってテレビでやってたから空太はかかりにくいのかも! でも麻那人が悪魔王子だなんて、絶対に信じないよね……言わないでおこう)」
一人で納得する光と、少し困惑した顔の空太。
二人を前に、まだまだ質問コーナーは盛り上がる。
「ねぇ! 麻那人君は、どのクラブに入るつもりなの?」
「(あ、ラー)」
魔術クラブをやめた三人のうちの一人。
ラーは、光と同じ保育園だった女の子。
蘭子だからあだ名が、ラー。
すごくオシャレでモデルもしているツリ目で強気な子だ。
今日もみんなから可愛い~! と言われていた。
大きめサイズのトップスに、派手カワなスカートを履いている。
そんな、ラーが目をキラッキラさせて麻那人に声をかけている……。
「(ラーはイケメンが大好きだからな~……)」
ラーが好きになる男の子は、絶対にイケメンだ。
「(でも、そいつ悪魔王子だからね……)」
「あぁ、僕は魔術クラブかな?」
また、にっこり微笑む麻那人。
「「「えっ」」」
ラーと、当然のように隣にいたリィとルルもおどろく。
「僕は魔術クラブに入ろうと思うよ」
「ちょっと、ちょっとぉおおおおお!!!」
またまた大声を出した光だった。
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