大海サバイバル! チートな船で俺TUEEE な旅を満喫します

彩世幻夜

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第十一章

作戦会議 その2

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 「はぁ? 大国に張り合いたいだけで異世界召喚だぁ!?」

 潜入捜査から戻ったアルトから聞かされた報告に、私は呆れを隠せなかった。

 国民の誰も望まない、召喚。

 陛下の側近はただ面倒だという理由らしいけど。
 そんな必要もないのに、見栄で召喚?

 無理矢理元の生活を奪われた私としては「ふざけんな!」としか言えない。

 「……他はまともなんならさ、この王様と王様のお気に入りだけ排除すれば良さそうじゃない?」

 助けを求めてる人なんて、せいぜい王の横暴に抗う貴族くらいなら、その王さえいなければもう困った事なんか無い訳で。

 それが短絡的な考えだと分かってはいても、ついついそんな案が浮かんできてしまう。

 「まぁ、最悪はそれで良いだろう、至って簡単なお仕事だな。だからこそ女帝はコレを初仕事に選んだんだろう。相変わらずソツのない方だ」

 「……つまり?」

 「お前に色々教え込めって言う、練習問題のつもりなんだろうな」

 ああ、まずは研修から……って事ですか。
 大変堅実なお考えです。

 「そういう訳でな。改めて現地入り、その後情報収集方法の研修に、潜入の心得など覚えてもらい、改めて自分の目と耳で情報を確かめて貰う。その上で、改めてこやつらの処遇について話し合おう」

 ――と。ここでアルトはここまで黙りを決め込んでいた二人に目をやった。

 「それで。お前らはどうする?」

 「えっ、えっ?」
 問が理解できないとばかりに焦る女。

 彼女は未だ私に対しまともに自己紹介すらしていない事をすっかり忘れているらしい。
 私、未だに彼女の名前を知らんのよ。

 しかし勇者の方は流石に察したらしい。

 「その講座、俺も受けられるのか?」

 「いや? お前達が心の底から彼女の仲間となる事を誓えるなら考えても良いが、いつ斬る事になるか分からん奴らに余計なスキルを与える訳がないだろう」

 「なら、その“どう”に含まれる俺達の選択肢は?」

 「船に残るか、降りて街で過ごすか。……船に残っても人のいない間に好きに歩き回られるのも不愉快だから、売店の食料を部屋に持ち込みしばらく部屋から出ずに居て貰うが」

 「……降りるわ。どこか宿屋を探すから」

 女が言う。

 「俺は……何か手伝えることはないか? 頭脳労働はあまり得意じゃないが、コイツ等のやり様は俺もムカつくし……」

 そして勇者も。

 しかしアルトはそれを嘲笑で返した。

 「この国の民や大半の貴族は素晴らしい。それは間違いない。
 そして王とその周辺がクズなのもな。
 だが、この程度のクズな貴族や王は珍しくない。むしろお前の所の王のほうがよっぽど酷い。
 ただこの国は、大変珍しい事に大半の貴族がマトモだ。だから王のクズさが際立って見えるだけだぞ」
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