唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。

彩世幻夜

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人材育成

移住希望者

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    ――とはいえ、だ。
    子供達が大人になるのにはまだ時間がかかるし、一人前になるのなんて尚更先の事になる。
    出来ればもう少し大人の人手が欲しいところ。
    ……レイフレッドが正式に拝領したら即大規模開拓に乗り出せるよう、最近は地質調査や測量に手をかけていると余計にそう思う。
    冒険者として魔物を倒すなら、大規模魔術をドカンとかましてやれば片付くから、むしろ余計に人が居る方が邪魔になるんだけど、こういう地味に手間がかかる事は書類仕事同様魔法で一気に……とはいかない。一つ一つ積み上げなきゃいけない作業にはやっぱり人手が要るものだ。
    さて、どうするべきか。そう頭を悩ませていたある日。
    シリカさんからある要請を受けた。
    「私とスコット、それと私の側近衆とその家族を受け入れてはくれないか?」
    ……私とレイフレッドが正式にパートナーとなるきっかけとなったあの事件。
    結局大元までは辿り着けなかったらしいけど、確実な証拠が無いだけで、彼女の兄が黒幕だろうと思われている様で、そもそも昔からシリカさんをよく思っていないと言う。
    そしてここのところ彼の動きがどんどん不穏なものになり、父王も頭を抱えているらしい。
    「将来的にレイフレッドが爵位を貰うとして、いきなりそんな立場に立たされて突然領地経営やら政治をしろと言うのも無茶だろう?    だから、魔王陛下から内々に打診を受けたのもあるし、何よりお前達が学校へ通う間の留守居役は必要だろ?」
    そう言われてはこちらも断る理由はない。
    こっそり農地にする予定の場所で土作りに励んだり、地下のインフラ整備の工事を進めたりしつつ、社内の人事整理も行った。
    あ、別にリストラしたわけじゃ無いよ、むしろ人手不足なくらいだし!
    ただ、業種ごと、縦横のラインの風通しを良くしてみたり、班分けチーム分けで部署を整理したりと組織として改めて整理し直しただけのこと。
    これまで新しい業種に手を出す度に無理やり増築してたものを、一回壊して新しく綺麗に建て直した、みたいな?
    実際社屋を新しくしたからね、ついでにね。
    勿論一度の整理じゃ色々齟齬や不具合も出るから、三年かけてコツコツと弄り、きっちり疾風の牙商会としての屋台骨を組み立て補強した。
    ヒューリアの皇帝陛下が望む通り、リューリア帝国傘下の各国にカフェや回転寿司の支店を開業し、この大陸に疾風の牙の名を知らない者は居ないまでに育て上げ。
    通常業務であれば私が居なくても問題なく回るまでに仕上げた頃には、三年の猶予は残り僅かとなっていた。
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