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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~
初任務
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……顔合わせでは少々不穏な空気が漂いかけたけど、何とか気を取り直し、肝心の議題へと話を進ませることで仕切り直しをし。
「で、試験が終わった今、一番直近のイベントが研修旅行――つまり夏合宿だ」
と、まずは王太子殿下が口を開く。
「年間行事としての存在は知っていても、実際どんなものか、親兄弟がここの卒業生だという者は知っているだろうが、それでも生徒会目線の話を知る者は少なかろうから、一応説明するぞ」
夏合宿は、夏期休暇中に約一週間の日程で、クラス別に行われる行事なのだという。
「クラス別、って六クラス×三学年×2!? 」
「いや、全六学年のSクラス、全六学年のAクラス……という分け方になるから六週あれば足りるよ。夏期休暇は二ヶ月、八週あるからね」
「基本スケジュールはどのクラスも山の宿泊施設に泊まっての課外活動なんだけど、クラスによって課題に違いがある」
「Sクラスは途中コテージに宿泊、自炊訓練と魔物相手の討伐訓練が行われるが、Aクラスは魔物相手でなく猛獣相手の討伐訓練になる。Bクラスはそもそも討伐訓練そのものが無くなる、といった具合にな」
「そして我々生徒会はその全てに同行し、運営補佐を行います」
「ああ、無論自分達のクラスの番の時には研修が優先だ。……生徒会の大半はSクラスやAクラスだからそこはちとキツいが、その分他はむしろ楽に感じるぞ」
先輩方が次々に口を開き説明を加えていく。
「研修中の引率と指導は教師が専任で行うから、生徒会はその辺はノータッチだが、逆に移動中や宿泊施設内での生徒の統率は我々生徒会に委ねられている」
「この研修旅行の間、クラスを纏める責任者として実行委員が一人選出される。彼らは生徒会の臨時役員扱いとなるから、彼らを通して動くのが基本だ」
つまり。往復の経路や宿泊施設の選定、諸々の手続きなんかは学校側の大人がやってくれるけど、馬車の手配やその際の班分け、当日の点呼のタイミングとか、宿泊施設内での振る舞いについてとかの責任は私達生徒会が追う、と。
「……今回、会計にアンリ殿が居るお陰で手間が物凄く省ける上に色々その手腕を勉強させて貰えそうで嬉しいよ」
「ああ。道中の護衛の手配も毎年頭を悩ませるんだが……。今年はその点楽すぎて先達に要らぬお小言をいただくハメになるかもしれないな」
「……確かに私達は商人で、その様な手配は私たちの領分でございます。また、私達は黄金級の冒険者であり、実際の有事にはできうる限り対応致しましょう。……ですが、同時に私達も学生です。馬車の手数料くらいならまだしも、黄金級の冒険者を護衛に雇うのにいくら必要かご存じてすか?」
生徒会役員の一人としての権限内で働くなら、馬車の手配までは職務のうちだろう。けど、護衛はその限りではない。それでも、と言うならきちんと依頼料を払って護衛任務の指名依頼を受けなければ道理が合わないが、トップクラスの冒険者を雇うほどの予算を、例え貴族学校とはいえ生徒会が与えられている訳がない。
「……この様な任務にちょうど良い人材をお求めなら、普通に冒険者ギルドに依頼する方が確かですわ」
……私達はプロとして、ほいほいとタダで仕事を受ける訳にはいかないのだ。
「う、す、済まん。つい調子にのり過ぎたようだ、謝罪する。だが、助言位は期待してもいいだろうか?」
「ええ。勿論ですわ」
……幸いなことにこの生徒会、流石ブレインの集いだけあってちゃんと理由まで述べれば理解は早く、分らず屋のお馬鹿さんは居ない。
警戒を完全に解く気は無いけど、これなら常に警戒心剥き出しの子猫みたくしてなくても良さそうだね。
「で、試験が終わった今、一番直近のイベントが研修旅行――つまり夏合宿だ」
と、まずは王太子殿下が口を開く。
「年間行事としての存在は知っていても、実際どんなものか、親兄弟がここの卒業生だという者は知っているだろうが、それでも生徒会目線の話を知る者は少なかろうから、一応説明するぞ」
夏合宿は、夏期休暇中に約一週間の日程で、クラス別に行われる行事なのだという。
「クラス別、って六クラス×三学年×2!? 」
「いや、全六学年のSクラス、全六学年のAクラス……という分け方になるから六週あれば足りるよ。夏期休暇は二ヶ月、八週あるからね」
「基本スケジュールはどのクラスも山の宿泊施設に泊まっての課外活動なんだけど、クラスによって課題に違いがある」
「Sクラスは途中コテージに宿泊、自炊訓練と魔物相手の討伐訓練が行われるが、Aクラスは魔物相手でなく猛獣相手の討伐訓練になる。Bクラスはそもそも討伐訓練そのものが無くなる、といった具合にな」
「そして我々生徒会はその全てに同行し、運営補佐を行います」
「ああ、無論自分達のクラスの番の時には研修が優先だ。……生徒会の大半はSクラスやAクラスだからそこはちとキツいが、その分他はむしろ楽に感じるぞ」
先輩方が次々に口を開き説明を加えていく。
「研修中の引率と指導は教師が専任で行うから、生徒会はその辺はノータッチだが、逆に移動中や宿泊施設内での生徒の統率は我々生徒会に委ねられている」
「この研修旅行の間、クラスを纏める責任者として実行委員が一人選出される。彼らは生徒会の臨時役員扱いとなるから、彼らを通して動くのが基本だ」
つまり。往復の経路や宿泊施設の選定、諸々の手続きなんかは学校側の大人がやってくれるけど、馬車の手配やその際の班分け、当日の点呼のタイミングとか、宿泊施設内での振る舞いについてとかの責任は私達生徒会が追う、と。
「……今回、会計にアンリ殿が居るお陰で手間が物凄く省ける上に色々その手腕を勉強させて貰えそうで嬉しいよ」
「ああ。道中の護衛の手配も毎年頭を悩ませるんだが……。今年はその点楽すぎて先達に要らぬお小言をいただくハメになるかもしれないな」
「……確かに私達は商人で、その様な手配は私たちの領分でございます。また、私達は黄金級の冒険者であり、実際の有事にはできうる限り対応致しましょう。……ですが、同時に私達も学生です。馬車の手数料くらいならまだしも、黄金級の冒険者を護衛に雇うのにいくら必要かご存じてすか?」
生徒会役員の一人としての権限内で働くなら、馬車の手配までは職務のうちだろう。けど、護衛はその限りではない。それでも、と言うならきちんと依頼料を払って護衛任務の指名依頼を受けなければ道理が合わないが、トップクラスの冒険者を雇うほどの予算を、例え貴族学校とはいえ生徒会が与えられている訳がない。
「……この様な任務にちょうど良い人材をお求めなら、普通に冒険者ギルドに依頼する方が確かですわ」
……私達はプロとして、ほいほいとタダで仕事を受ける訳にはいかないのだ。
「う、す、済まん。つい調子にのり過ぎたようだ、謝罪する。だが、助言位は期待してもいいだろうか?」
「ええ。勿論ですわ」
……幸いなことにこの生徒会、流石ブレインの集いだけあってちゃんと理由まで述べれば理解は早く、分らず屋のお馬鹿さんは居ない。
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