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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~
美術館巡り
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流石皇都と言うだけあって、美術館と言っても一つや二つでなく、幾つかの選択肢の中から数件選んで回る。
私たちが巡るのは刺繍などの手芸が主力の美術館と、絵画や彫刻といった正統派美術館、そして木工専門の美術館を巡る事になっていた。
一班に一台馬車が割り当てられ、寄り道は許されていない。……一昨年まではもう少し緩かったそうだけど、研修時のトラブル以来より厳しくなったそうで。
最初に訪れたのは正統派美術館。
絵画は美しく目の保養になったけれど、彫刻の幾つかはちょっと良く分からないものが混ざっていた。
……お貴族様というのはこの様な芸術品にも造形を深め、上手く誉めねばならないらしい。私も普通の絵画ならそれなりに誉められるんだけど……ね。この現代アート的な彫刻は……何と言ったら良いのか。
「……これはなかなか斬新な作品だね」
にっこり微笑んだ王子様はそう言って誤魔化していたけれど。
「こちらは光と闇の交わりと混沌を表しているそうですよ、殿下」
「ああ……うん。その様だね……。けど正直なところ、ただ白と黒のネジネジが交わってグレーになって……だからどうしたと言いたい」
「それ、大勢の前で言っちゃいけないヤツじゃないですか」
「今はお前達だけなんだ、いいじゃないか」
……やっぱり王子様にもこのセンスは理解しがたい様だ。
次は木工専門の美術館。
アンティークものの家具や木造の模型、果ては建築のミニチュアまで展示されている。
「へぇ、この細工凝ってますねぇ」
繊細な彫刻に見入っていると、王子達も興味を示す。
「そうなのか?」
「ええ、この彫りとか超ベテランクラスの職人でも難しいですよ」
様々な細工をスキルに取り込みつつ、細工に感心していると。
「あら、殿下方ではありませんか!」
……非常に聞き覚えのある、けれど出来れば聞きたくなかった声が聞こえてきた。
そこには思った通りにアリスとビルを含む班が、彼ら二人以外は疲れた様子で立っていた。
「――そろそろ出ようか。次へ行こう」
公爵令嬢を伴って部屋を後にしようとした殿下に、アリスはまとわりついた。
「アリスさん、止めて下さいませんか?」
「あ、すみません……つい」
口では謝りながらも不満げに王子の腕から手を離すし――そして、私のすぐ側ですってんと派手に転んだ。
「アリス!? おいお前、何をする!」
いつもの通り、何もしてないんだけどね?
「お前、いい加減にしろよ!」
「……特に何かした覚えはありませんが。貴方の目には何が見えたか知りませんが、私のせいだと言うならば、万人が頷く証拠をお持ち下さいませ」
それだけ言い捨て、私達は次の美術館へと移動したのだった。
私たちが巡るのは刺繍などの手芸が主力の美術館と、絵画や彫刻といった正統派美術館、そして木工専門の美術館を巡る事になっていた。
一班に一台馬車が割り当てられ、寄り道は許されていない。……一昨年まではもう少し緩かったそうだけど、研修時のトラブル以来より厳しくなったそうで。
最初に訪れたのは正統派美術館。
絵画は美しく目の保養になったけれど、彫刻の幾つかはちょっと良く分からないものが混ざっていた。
……お貴族様というのはこの様な芸術品にも造形を深め、上手く誉めねばならないらしい。私も普通の絵画ならそれなりに誉められるんだけど……ね。この現代アート的な彫刻は……何と言ったら良いのか。
「……これはなかなか斬新な作品だね」
にっこり微笑んだ王子様はそう言って誤魔化していたけれど。
「こちらは光と闇の交わりと混沌を表しているそうですよ、殿下」
「ああ……うん。その様だね……。けど正直なところ、ただ白と黒のネジネジが交わってグレーになって……だからどうしたと言いたい」
「それ、大勢の前で言っちゃいけないヤツじゃないですか」
「今はお前達だけなんだ、いいじゃないか」
……やっぱり王子様にもこのセンスは理解しがたい様だ。
次は木工専門の美術館。
アンティークものの家具や木造の模型、果ては建築のミニチュアまで展示されている。
「へぇ、この細工凝ってますねぇ」
繊細な彫刻に見入っていると、王子達も興味を示す。
「そうなのか?」
「ええ、この彫りとか超ベテランクラスの職人でも難しいですよ」
様々な細工をスキルに取り込みつつ、細工に感心していると。
「あら、殿下方ではありませんか!」
……非常に聞き覚えのある、けれど出来れば聞きたくなかった声が聞こえてきた。
そこには思った通りにアリスとビルを含む班が、彼ら二人以外は疲れた様子で立っていた。
「――そろそろ出ようか。次へ行こう」
公爵令嬢を伴って部屋を後にしようとした殿下に、アリスはまとわりついた。
「アリスさん、止めて下さいませんか?」
「あ、すみません……つい」
口では謝りながらも不満げに王子の腕から手を離すし――そして、私のすぐ側ですってんと派手に転んだ。
「アリス!? おいお前、何をする!」
いつもの通り、何もしてないんだけどね?
「お前、いい加減にしろよ!」
「……特に何かした覚えはありませんが。貴方の目には何が見えたか知りませんが、私のせいだと言うならば、万人が頷く証拠をお持ち下さいませ」
それだけ言い捨て、私達は次の美術館へと移動したのだった。
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