師匠はうっかり転生しちゃった伝説の陰陽師!

彩世幻夜

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第二章 異種族パーティー

弐話 まずは自己紹介を

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    歩く、と主張したは良いけど、結局ケモミミのお兄さんにおんぶして貰って、私は山の中の小屋へと辿り着いた。
    板間に囲炉裏があるだけの素っ気の無い小屋に着くなり、彼らはさっさと火を熾こし食事の支度を始めた。
    何やら野草と米を味噌を溶いた水で煮込んだおじやモドキ。……だけど味噌の香りが空きっ腹に素晴らしい攻撃力を発揮する。
    くぅ、と静かな空間に腹の音が響く。
    あああ、いつになく動き回ってお腹が空いていたとはいえ……!
    「……はぁ。ほら、食え」
    細身のお兄さんが、お椀に一杯のおじやを盛ってくれた。
   「え、いいの……?」
   「腹を空かせた子どもを飢えさせとく趣味はねぇよ」
   「あ、ありがとうございます……」
    匙で米を掬って食べる。
    美味……とは言わないが、空きっ腹には有難い。そもそも施設育ちなのだから贅沢は言わない。空腹が満ちて、不味くなければ十分だ。
   「あの……、ところで皆さんは……?」
    そうして腹が満ちれば、やはり気になるのは彼らの事だった。
   「――俺達は、旅をしながら商いをして食い繋いでいる、ある種冒険者と言える身だ。……が、俺達の主は冒険ではない。私は医術師だからな」
    細身のお兄さんが言う。
   「私は、薬師をしています」
    その妹らしき少女。
   「あたしゃ商売人だよ。ついでに情報も扱ってる」
    そして……何と言うかけしからん胸元をしたお姉さん。
   「おう、こん中で純粋に冒険者なのは俺だけだな」
    最後に、ケモミミの男。
   「――俺の名は緋川ひかわ草治そうじだ」
    医術師と言った男が名乗る。
   「私は緋川優菜ゆな、草治の妹です」
    続けて少女――やはり彼の妹だった彼女が。
   「フフフ、華乃はなのだよ。あたしゃこの兄妹みたいなイイトコの生まれじゃないから姓は無いよ」
   「蒼月そうげつだ。緋川兄妹の幼馴染みさ。姓は捨てた」
    そして残りの二人も名乗った。
    「――星野陽彰です」
    流れとして、私も名乗る。
    「……星野?    聞かぬ名だが」
    「それは……そうでしょう。多分私はこの世界の人間ではありませんので」
    「ほう?」
    「私は、日本と言う国の、関東地方に住んでいました。……地名に聞き覚えは?」
    「――ねぇな」
    「だと思います。……私の世界には、先程の様な獣や――何より蒼月さん、貴方のようなヒトは居ませんでしたから」
    「つまりお前は迷い人なのか」
    「……私の様な者が珍しくないので?」
    「珍しくない訳じゃない。そうしょっちゅう居るもんじゃないが、記録には残っている。前例はある」
    「まぁ、その服装を見た時点でそうじゃないかとは思ってはいたが……」
    「本当に本物とはね。さぁて、どうするかねぇ……」    
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