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オルレン大公閣下
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「お母様昨日の夜会はどうだったの?」
次の日の朝、朝食の時にラリシエルはトリシアとヴィンセントに尋ねた。
「そうねぇ、まぁ面白いものが見れたわ。」
「確かにあれは面白かったね。」
トリシアとヴィンセントは互いに顔を見合わせて笑った。
「なに?気になる。教えて!」
ラリシエルとローズリアは必死になってお願いする。
「仕方ないわね。」
トリシアは昨日会ったことを、リトラ公爵の件について話した。
ラリシエルとローズリアは何とも言えない顔で聞いていた。
「捕まっちゃったの?」
「ええ、犯罪だからね。」
ローズリアの質問にトリシアは答える。
「そうだ、トリシアには言ったんだけど、ハッシュ大公閣下から招かれているんだ。ラリシエルとローズリアも一緒に招待されているんだ。」
そう言うとヴィンセントは招待状をテーブルに置いた。
ハッシュ大公家の剣の紋章が入っている。
「私もいいの!?」
ローズリアが嬉しそうに笑う。
「ああ。」
「楽しみですお母様。」
ラリシエルも微笑んだ。
「ようこそ、トリシア、シュナイダー侯爵。そしてラリシエルとローズリア。今日はゆっくりしていってくださいね。」
丁寧な言葉遣いは相手が子供であろうと崩されない。
「ああ、ラリシエルはこちらへどうぞ。ちょうど第一王子殿下がいらしていますよ。」
オルレンの言葉にラリシエルの頬が引きつる。
「お、王子殿下がですか?」
トリシアとヴィンセントは何とも言えない表情でオルレンを見た。
「ラリシエル、あなたが王子殿下のことを苦手としていることは知っています。なので・・・そうですねローズリアも同席してはいかがですか?」
なぜそこでローズリアがでてくるのか、ラリシエルは首をかしげた。
「はい!大司教様!お任せください!大好きなお姉様を奪った王子殿下をギッタンギッタンにして差し上げます!!」
(それこの前お母様がローズリアに読み聞かせていた本の中のセリフ!!)
ラリシエルはそっとトリシアを見た。
トリシアはにこにこ笑っているだけで特に反応はない。
「お姉様!私が一緒なので大丈夫です。お姉様泣かせたら私がやり返します。」
「それは不敬罪にあたるのでやめた方がいいと思います。」
さすがのオルレンも止めに入った。
「シータ、案内をお願いしてもいいですか?」
「はい、旦那様。」
執事服に身を包んだシータに連れられて、2人は大公家のサロンへとやってきていた。
「ラリシエル!!」
扉がひらく音に中にいたアンドリューは過剰に反応し、それがラリシエルだと分かるとぱっと立ち上がりラリシエルにかけよった。
「・・・反応が子供ですわ・・・。」
あなたも子供ね、と心の中でつっこみながらラリシエルは注意深くアンドリューの動きを観察した。
「ラリシエル、その。エスコートしてもいいだろうか?」
おずおずとしかしちゃんとラリシエルに聞いてくれている。
きっと今までのアンドリューだったらエスコートしてやると言っていただろう。
たった数日でこの変化とは、とラリシエルは驚いた。
「はい、もちろんです。」
次の日の朝、朝食の時にラリシエルはトリシアとヴィンセントに尋ねた。
「そうねぇ、まぁ面白いものが見れたわ。」
「確かにあれは面白かったね。」
トリシアとヴィンセントは互いに顔を見合わせて笑った。
「なに?気になる。教えて!」
ラリシエルとローズリアは必死になってお願いする。
「仕方ないわね。」
トリシアは昨日会ったことを、リトラ公爵の件について話した。
ラリシエルとローズリアは何とも言えない顔で聞いていた。
「捕まっちゃったの?」
「ええ、犯罪だからね。」
ローズリアの質問にトリシアは答える。
「そうだ、トリシアには言ったんだけど、ハッシュ大公閣下から招かれているんだ。ラリシエルとローズリアも一緒に招待されているんだ。」
そう言うとヴィンセントは招待状をテーブルに置いた。
ハッシュ大公家の剣の紋章が入っている。
「私もいいの!?」
ローズリアが嬉しそうに笑う。
「ああ。」
「楽しみですお母様。」
ラリシエルも微笑んだ。
「ようこそ、トリシア、シュナイダー侯爵。そしてラリシエルとローズリア。今日はゆっくりしていってくださいね。」
丁寧な言葉遣いは相手が子供であろうと崩されない。
「ああ、ラリシエルはこちらへどうぞ。ちょうど第一王子殿下がいらしていますよ。」
オルレンの言葉にラリシエルの頬が引きつる。
「お、王子殿下がですか?」
トリシアとヴィンセントは何とも言えない表情でオルレンを見た。
「ラリシエル、あなたが王子殿下のことを苦手としていることは知っています。なので・・・そうですねローズリアも同席してはいかがですか?」
なぜそこでローズリアがでてくるのか、ラリシエルは首をかしげた。
「はい!大司教様!お任せください!大好きなお姉様を奪った王子殿下をギッタンギッタンにして差し上げます!!」
(それこの前お母様がローズリアに読み聞かせていた本の中のセリフ!!)
ラリシエルはそっとトリシアを見た。
トリシアはにこにこ笑っているだけで特に反応はない。
「お姉様!私が一緒なので大丈夫です。お姉様泣かせたら私がやり返します。」
「それは不敬罪にあたるのでやめた方がいいと思います。」
さすがのオルレンも止めに入った。
「シータ、案内をお願いしてもいいですか?」
「はい、旦那様。」
執事服に身を包んだシータに連れられて、2人は大公家のサロンへとやってきていた。
「ラリシエル!!」
扉がひらく音に中にいたアンドリューは過剰に反応し、それがラリシエルだと分かるとぱっと立ち上がりラリシエルにかけよった。
「・・・反応が子供ですわ・・・。」
あなたも子供ね、と心の中でつっこみながらラリシエルは注意深くアンドリューの動きを観察した。
「ラリシエル、その。エスコートしてもいいだろうか?」
おずおずとしかしちゃんとラリシエルに聞いてくれている。
きっと今までのアンドリューだったらエスコートしてやると言っていただろう。
たった数日でこの変化とは、とラリシエルは驚いた。
「はい、もちろんです。」
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