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番外編①フェナとサツキの裏側(2)
本日2話目の投稿です。
――――――――――――――――――――
ハルの部屋をでて少し歩いた後、フェナはサツキに尋ねた。
「ねえ、なんでさっきすぐにうなずいたの?」
「ん?だって・・・ねぇ。総帥閣下のお願いなのよ聞かないわけにはいかないでしょう。」
振り返ったサツキは頬を染めて言う。
「あー・・・そうだったわね。あんた総帥閣下の大ファンだったわね。」
フェナは呆れたように言う。
「私・・・フェナが総帥閣下のファンじゃないことは知ってるよ。でもねあの時返事がちょっと遅かった気がして・・・。勘違いならいいんだけどさ。」
「え?なんのこと?気のせいじゃない?」
サツキの指摘にフェナは内心あせる。
「そう?」
サツキがじっとフェナを見る。
「まあいいや。それよりも私わからないことがあるの。」
サツキが言う。
「ええ!?サツキが総帥閣下のことで分からないことがある!?」
フェナは驚く。
「あんたこの前、私は総帥閣下のことならなんでもわかるって言ってたじゃない。」
「総帥閣下のことじゃなくてメリィさんのことなんだけど。」
サツキは困ったように言う。
「ああ。あのお高く留まっているメリィのこと?」
「うん。苦い紅茶と甘い紅茶のどちらがいいかって聞いてきたじゃん。あれってどういう意味?」
サツキの言葉にフェナは固まる。
「え、なに?あんたわかってなかったの?」
「う、うん。嫌がらせかなとは思ったんだけど。」
サツキが言う。
「あれは・・・嫌がらせの範疇じゃないと思う。」
フェナは言葉を選ぶ。
「あれ死にますかそれとも男の餌食になりますかって聞かれてるんだから。」
「え、つまり毒入りの紅茶と媚薬入りの紅茶どっちがいいですかって聞かれたってこと?」
サツキが驚きと恐怖の入り混じったような表情で尋ねる。
「そういうこと。」
「私達・・・相当嫌われてるんだね。」
サツキが悲しそうに言った。
「ただ単に嫉妬だと思うけど・・・。それよりサツキは一人で呼び出されてどっちがいいですかって聞かれたらなんて答えるつもりだったの?」
「苦いのは嫌いだから甘いのかな。」
「はいアウトー!」
サツキの返答にフェナはつっこむ。
「よかったね一人じゃなくて。一人だったら媚薬入りの紅茶飲んでたかもよ。」
「怖ーい!」
サツキは肩を震わせる。
「でも思うのは毒も媚薬もそう簡単には手に入らない物をメリィは買えたっていうことよね。」
「貯金を切り崩したとかじゃないかな?」
「馬鹿じゃないの?ここの給料ひと月銀貨3枚よ。1年頑張って銀貨36枚。メリィは10年は働いているから銀貨360枚。つまり金貨3枚と銀貨60枚っていうこと。毒の相場は物によるけど金貨10枚。媚薬はその上を行くのよ。」
フェナは呆れたように言う。
「なんでフェナは毒の相場知ってるの?」
サツキが疑わし気に言う。
「言ってなかったけ?私は元暗殺者。仕事に失敗して依頼主に殺されかけているところを助けてもらったの。つまり総帥閣下は命の恩人さんってこと。」
「いいな総帥閣下に助けてもらったの?」
サツキが食いつく。
「食いつくところそこ?あ、侍女長様の部屋よ。ああ、もう。どんな面倒ごとを押し付けられるのかしら。」
フェナは独り言ちた。
「「失礼します。」」
サツキとフェナは一言断りを入れてから扉を開けた。
「遅かったわね。というか一体廊下で何を話していたのかしら。全部聞いていたわよ。フェナが精霊の愛し子様にお仕えすることを面倒ごとと言っていることも。」
入ってすぐ、椅子に腰かける許可一つ降りず、アルシェは厳しい表情で言った。
「精霊の愛し子様・・・?」
そんな話聞いていないと言いたげにサツキとフェナは顔を見合わせる。
「なにその顔。まさか聞いていないの?」
「はい、説明は侍女長様がするからと・・・。」
フェナが言うとアルシェは頭を抱えた。
「なにも説明をしていないのは予想外です!」
「大丈夫ですか?」
心配そうにサツキが言う。
「大丈夫よ。」
アルシェはため息交じりに言う。
「説明するわ。あなたは2日後からここに客人として来る精霊の愛し子様ユリア様の専属侍女になってもらいたいの。」
「精霊の愛し子様の侍女ですか?私達なんかがいいのでしょうか?」
フェナが言う。
「あら、貴女さっきまで嫌がっていたのに。」
「精霊の愛し子様にお仕えできるのなら話は違います。」
フェナは勝気に微笑んだ。
「現金な子だこと。私の娘だとは思いたくもないわ。サツキはこんなにも優秀なのに。」
アルシェは自分の子であるフェナとサツキを比べる。
「お母様、お母様。そうおっしゃいますけどサツキは苦い紅茶と甘い紅茶のどっちがいいですかっていうメリィの質問の意図に気づかなかったんですよ。」
フェナが反論する。
「ちょっとサツキ。それぐらいわからなくてどうするのよ。苦いと言えば毒、甘いと言えば媚薬でしょう!そういう基本的なことは3年前くらいにあげた本に載ってたと思うけど。まさか呼んでないの?」
アルシェは目をつり上げる。
「侍女長様。無駄話はやめてとっとと本題に入ってください。」
いつの間にか部屋の中にいたメリィが言う。
「メリィ・・・いつの間に!」
「フン。結構前からいたわよ。それでも元暗殺者なの?」
「暗殺者になったのは侍女よりも稼げるって聞いたからだもん。別に凄腕ってわけじゃあないのよ!」
フェナがメリィに食って掛かる。
「説明の続きをするわ。貴女たちには今から東の宮に行って東の宮の状態を確認してきてほしいの。どこか修繕が必要な場所があったら必ず今日中に言うのよ。皇宮の精霊術師たちを呼んで1日で直すから。」
「「はーい」」
「返事は短く!」
「はい!」
アルシェに叱られ2人はしゅんとする。
「早く行きなさい。終わらないわよ。」
メリィに冷たく言われ、サツキとフェナは渋々部屋から出て行った。
――――――――――――――――――――
明日から本編に戻ります
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ハルの部屋をでて少し歩いた後、フェナはサツキに尋ねた。
「ねえ、なんでさっきすぐにうなずいたの?」
「ん?だって・・・ねぇ。総帥閣下のお願いなのよ聞かないわけにはいかないでしょう。」
振り返ったサツキは頬を染めて言う。
「あー・・・そうだったわね。あんた総帥閣下の大ファンだったわね。」
フェナは呆れたように言う。
「私・・・フェナが総帥閣下のファンじゃないことは知ってるよ。でもねあの時返事がちょっと遅かった気がして・・・。勘違いならいいんだけどさ。」
「え?なんのこと?気のせいじゃない?」
サツキの指摘にフェナは内心あせる。
「そう?」
サツキがじっとフェナを見る。
「まあいいや。それよりも私わからないことがあるの。」
サツキが言う。
「ええ!?サツキが総帥閣下のことで分からないことがある!?」
フェナは驚く。
「あんたこの前、私は総帥閣下のことならなんでもわかるって言ってたじゃない。」
「総帥閣下のことじゃなくてメリィさんのことなんだけど。」
サツキは困ったように言う。
「ああ。あのお高く留まっているメリィのこと?」
「うん。苦い紅茶と甘い紅茶のどちらがいいかって聞いてきたじゃん。あれってどういう意味?」
サツキの言葉にフェナは固まる。
「え、なに?あんたわかってなかったの?」
「う、うん。嫌がらせかなとは思ったんだけど。」
サツキが言う。
「あれは・・・嫌がらせの範疇じゃないと思う。」
フェナは言葉を選ぶ。
「あれ死にますかそれとも男の餌食になりますかって聞かれてるんだから。」
「え、つまり毒入りの紅茶と媚薬入りの紅茶どっちがいいですかって聞かれたってこと?」
サツキが驚きと恐怖の入り混じったような表情で尋ねる。
「そういうこと。」
「私達・・・相当嫌われてるんだね。」
サツキが悲しそうに言った。
「ただ単に嫉妬だと思うけど・・・。それよりサツキは一人で呼び出されてどっちがいいですかって聞かれたらなんて答えるつもりだったの?」
「苦いのは嫌いだから甘いのかな。」
「はいアウトー!」
サツキの返答にフェナはつっこむ。
「よかったね一人じゃなくて。一人だったら媚薬入りの紅茶飲んでたかもよ。」
「怖ーい!」
サツキは肩を震わせる。
「でも思うのは毒も媚薬もそう簡単には手に入らない物をメリィは買えたっていうことよね。」
「貯金を切り崩したとかじゃないかな?」
「馬鹿じゃないの?ここの給料ひと月銀貨3枚よ。1年頑張って銀貨36枚。メリィは10年は働いているから銀貨360枚。つまり金貨3枚と銀貨60枚っていうこと。毒の相場は物によるけど金貨10枚。媚薬はその上を行くのよ。」
フェナは呆れたように言う。
「なんでフェナは毒の相場知ってるの?」
サツキが疑わし気に言う。
「言ってなかったけ?私は元暗殺者。仕事に失敗して依頼主に殺されかけているところを助けてもらったの。つまり総帥閣下は命の恩人さんってこと。」
「いいな総帥閣下に助けてもらったの?」
サツキが食いつく。
「食いつくところそこ?あ、侍女長様の部屋よ。ああ、もう。どんな面倒ごとを押し付けられるのかしら。」
フェナは独り言ちた。
「「失礼します。」」
サツキとフェナは一言断りを入れてから扉を開けた。
「遅かったわね。というか一体廊下で何を話していたのかしら。全部聞いていたわよ。フェナが精霊の愛し子様にお仕えすることを面倒ごとと言っていることも。」
入ってすぐ、椅子に腰かける許可一つ降りず、アルシェは厳しい表情で言った。
「精霊の愛し子様・・・?」
そんな話聞いていないと言いたげにサツキとフェナは顔を見合わせる。
「なにその顔。まさか聞いていないの?」
「はい、説明は侍女長様がするからと・・・。」
フェナが言うとアルシェは頭を抱えた。
「なにも説明をしていないのは予想外です!」
「大丈夫ですか?」
心配そうにサツキが言う。
「大丈夫よ。」
アルシェはため息交じりに言う。
「説明するわ。あなたは2日後からここに客人として来る精霊の愛し子様ユリア様の専属侍女になってもらいたいの。」
「精霊の愛し子様の侍女ですか?私達なんかがいいのでしょうか?」
フェナが言う。
「あら、貴女さっきまで嫌がっていたのに。」
「精霊の愛し子様にお仕えできるのなら話は違います。」
フェナは勝気に微笑んだ。
「現金な子だこと。私の娘だとは思いたくもないわ。サツキはこんなにも優秀なのに。」
アルシェは自分の子であるフェナとサツキを比べる。
「お母様、お母様。そうおっしゃいますけどサツキは苦い紅茶と甘い紅茶のどっちがいいですかっていうメリィの質問の意図に気づかなかったんですよ。」
フェナが反論する。
「ちょっとサツキ。それぐらいわからなくてどうするのよ。苦いと言えば毒、甘いと言えば媚薬でしょう!そういう基本的なことは3年前くらいにあげた本に載ってたと思うけど。まさか呼んでないの?」
アルシェは目をつり上げる。
「侍女長様。無駄話はやめてとっとと本題に入ってください。」
いつの間にか部屋の中にいたメリィが言う。
「メリィ・・・いつの間に!」
「フン。結構前からいたわよ。それでも元暗殺者なの?」
「暗殺者になったのは侍女よりも稼げるって聞いたからだもん。別に凄腕ってわけじゃあないのよ!」
フェナがメリィに食って掛かる。
「説明の続きをするわ。貴女たちには今から東の宮に行って東の宮の状態を確認してきてほしいの。どこか修繕が必要な場所があったら必ず今日中に言うのよ。皇宮の精霊術師たちを呼んで1日で直すから。」
「「はーい」」
「返事は短く!」
「はい!」
アルシェに叱られ2人はしゅんとする。
「早く行きなさい。終わらないわよ。」
メリィに冷たく言われ、サツキとフェナは渋々部屋から出て行った。
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