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今後について(3)
「何かお願いとかあれば遠慮なく言ってちょうだいね。」
ハルがにこやかに言う。
「では・・・お庭を散策してもいいでしょうか?」
ユリアは上目遣いでハルを見つめた。
「それくらい聞かなくてもいいのに。いつでも行っていいわよ。」
「ありがとうございます。」
ハルはクスクスと笑う。
「そうだわ。貴女に一応伝えておきたいことがあるのよ。」
ハルは一転して真面目な表情で言う。
「伝えておきたいことですか?」
ユリアは何を言われるのかとドキドキした。
「サツキとフェナから聞いたかしら。皇帝陛下に謁見すること。」
「はい。突然で驚きました。」
ユリアはうなずいた。
「実はね、私が一応皇帝に精霊の愛し子であるユリアが今クリムゾン大公家にいることを伝えたら一度でいいから会いたいとほざいたのよ。」
ハルが憎々し気に言う。
「ほ、ほざく?」
ユリアが素っ頓狂な声をあげる。
「あら、何かおかしかったかしら?あれは皇帝であっても権力と政治の実権は持ってないただのお飾りなのよ。知らなかった?」
「知りません。そんな重大なこと私が知っているのはおかしいと思います!」
これ以上帝国の秘密を教えないでくれと願うようにユリアは言った。
「おかしくないわ。帝国民は皆知っている話だもの。」
「知っているんですね!?」
ハルの言葉にユリアは驚いた。
「そ、それで政治の実権を握っているのは一体誰なのですか?」
ユリアは恐る恐る尋ねた。
聞かなくても誰なのかはなんとなくわかった。
「私よ。」
予想通りの答えをハルは返した
ユリアは乾いた笑みを浮かべた。
「代々軍の総帥になった者が偽りの皇帝をたて、自分が政治の実権を握るの。ただし、いくつか条件があるの。」
「条件ですか?」
ユリアは聞き返した。
その① 総帥となった者が公爵家以上の家柄の出身でなければならない
その② 先代の総帥に認められた者でなければならない
その③ 偽りの皇帝にたてることができる皇族と面識があること
その④ 総帥となるに足りる人格があること
その⑤ 皇帝の執務を行うことができるだけの頭脳があること
その⑥ 第1皇家又は第2皇家又は第3皇家の派閥出身であること
その⑦ 嫡子ではないこと
ハルはこの条件を暗唱する。
「つまりその①は平民駄目っていうこと。侯爵家以下の貴族家も駄目っていうこと。その②はそのままね。先代の総帥からの推薦のみっていうこと。その③もそのままね。その④は政治の実権を握ったからといって好き勝手にする人は駄目ってことね。その⑤はまあ馬鹿は駄目ってこと。脳筋もね。その⑥はとりあえずこの3つの派閥出身だったらなんでもいいよっていうこと。その⑦ね。嫡子だったら家を継ぐ人がいなくなるでしょう。それも駄目。ちなみに愛妾の子・・・つまりすでに屋敷のどこかに住まわせたり、正妻が愛妾がいるという事実を知っているのなら正妻の子とするという条件つきでいけるわ。ただ正妻にきちんと話していない・・・つまり浮気ね。浮気から生まれた子はどんなことがあっても無理ね。そもそも家の子として認められないのよ。」
追加の説明にユリアはうなずいた。
「そうなんですね。・・・で皇帝陛下に謁見するのはいつですか?」
「・・・明日よ。」
ハルが気まずそうに言った。
「・・・明日?明日!?」
ユリアは言葉の意味を飲み込むと同時に大声をあげた。
「そうなの。ごめんなさい。とめたのだけど明日会うって聞かなくて。ドレスとかアクセサリーの準備は大丈夫かしら?」
ハルが申し訳なさげに言う。
「わかりました。明日ですね。ええとドレスとアクセサリーについては私はわからないのでサツキとフェナに聞きます。」
「もしなかったら遠慮なく言ってちょうだい。・・・そうねメリィに言えば似合うものを用意してくれるわ。」
ハルが言う。
「メリィさんって一体どなたですか?」
「あら、私と初めて会ったときに会ったと思うわ。私が呼んだ子よ。」
「あ!あのかわいい子ですね。」
「まあ!かわいいだなんてあの子が聞いたら喜ぶわ。」
ユリアの言葉にハルは嬉しそうに笑う。
「閣下。そろそろ10時です。早くいかなければ間に合いません。」
扉の外から男性の声が聞こえてきた。
「もうそんな時間なのね。教えてくれてありがとう、ユリウス。」
ハルは扉の向こうにいるユリウスに向って声をあげる。
「もう少し話したかったのだけど・・・ごめんなさい。もう時間みたい。また今日の夕食で会いましょう。」
ハルはユリアにそう言うといそいそと部屋を出て行った。
「はい。」
ユリアは微笑んで見送った。
「ユリアお嬢様。大丈夫でしたか?」
ハルが去ってすぐに戻ってきたサツキとフェナのうち代表してサリアが尋ねた。
「なにが?」
フェナにいれてもらった紅茶を一口飲んだ後、ユリアは首を傾げた。
「怒っていらしたので。」
「うふふ。大丈夫よ。そんなに怒ってなかったわ。ただ・・・なんというのかしらね。イライラしていたかしら?なんか思い通りにいかないみたいな・・・そんな雰囲気だったわ。」
ユリアの返答にサツキとフェナはそろって首を傾げた。
「イライラですか?あの総帥閣下でもイライラするときってあるんですね。」
「ふふ。そうなのね。そうだわ。午後は3時まではお菓子を作りたいから今日のお茶会のお菓子、今持ってきてくれる?」
ユリアがお願いするとサツキが困惑気味に言う。
「お菓子ですね。構いませんがまさか午前中をお菓子選びに費やすおつもりですか?」
暗に時間を浪費するんですかとサツキは聞いた。
「まさか。選び終わったらお庭を散策するのよ。」
「・・・今後についての話の時に許可をもぎ取ったのですね。」
サツキが半ば呆れながら言う。
「ええ、お願いしたらすぐに許可してくれたわ。そんなことわざわざ言わなくてもよかったのにって。」
「総帥閣下はユリアお嬢様には甘いですね。」
部屋に入ってきたときにハルが怒っていたことをすっかり忘れてフェナが言った。
ハルがにこやかに言う。
「では・・・お庭を散策してもいいでしょうか?」
ユリアは上目遣いでハルを見つめた。
「それくらい聞かなくてもいいのに。いつでも行っていいわよ。」
「ありがとうございます。」
ハルはクスクスと笑う。
「そうだわ。貴女に一応伝えておきたいことがあるのよ。」
ハルは一転して真面目な表情で言う。
「伝えておきたいことですか?」
ユリアは何を言われるのかとドキドキした。
「サツキとフェナから聞いたかしら。皇帝陛下に謁見すること。」
「はい。突然で驚きました。」
ユリアはうなずいた。
「実はね、私が一応皇帝に精霊の愛し子であるユリアが今クリムゾン大公家にいることを伝えたら一度でいいから会いたいとほざいたのよ。」
ハルが憎々し気に言う。
「ほ、ほざく?」
ユリアが素っ頓狂な声をあげる。
「あら、何かおかしかったかしら?あれは皇帝であっても権力と政治の実権は持ってないただのお飾りなのよ。知らなかった?」
「知りません。そんな重大なこと私が知っているのはおかしいと思います!」
これ以上帝国の秘密を教えないでくれと願うようにユリアは言った。
「おかしくないわ。帝国民は皆知っている話だもの。」
「知っているんですね!?」
ハルの言葉にユリアは驚いた。
「そ、それで政治の実権を握っているのは一体誰なのですか?」
ユリアは恐る恐る尋ねた。
聞かなくても誰なのかはなんとなくわかった。
「私よ。」
予想通りの答えをハルは返した
ユリアは乾いた笑みを浮かべた。
「代々軍の総帥になった者が偽りの皇帝をたて、自分が政治の実権を握るの。ただし、いくつか条件があるの。」
「条件ですか?」
ユリアは聞き返した。
その① 総帥となった者が公爵家以上の家柄の出身でなければならない
その② 先代の総帥に認められた者でなければならない
その③ 偽りの皇帝にたてることができる皇族と面識があること
その④ 総帥となるに足りる人格があること
その⑤ 皇帝の執務を行うことができるだけの頭脳があること
その⑥ 第1皇家又は第2皇家又は第3皇家の派閥出身であること
その⑦ 嫡子ではないこと
ハルはこの条件を暗唱する。
「つまりその①は平民駄目っていうこと。侯爵家以下の貴族家も駄目っていうこと。その②はそのままね。先代の総帥からの推薦のみっていうこと。その③もそのままね。その④は政治の実権を握ったからといって好き勝手にする人は駄目ってことね。その⑤はまあ馬鹿は駄目ってこと。脳筋もね。その⑥はとりあえずこの3つの派閥出身だったらなんでもいいよっていうこと。その⑦ね。嫡子だったら家を継ぐ人がいなくなるでしょう。それも駄目。ちなみに愛妾の子・・・つまりすでに屋敷のどこかに住まわせたり、正妻が愛妾がいるという事実を知っているのなら正妻の子とするという条件つきでいけるわ。ただ正妻にきちんと話していない・・・つまり浮気ね。浮気から生まれた子はどんなことがあっても無理ね。そもそも家の子として認められないのよ。」
追加の説明にユリアはうなずいた。
「そうなんですね。・・・で皇帝陛下に謁見するのはいつですか?」
「・・・明日よ。」
ハルが気まずそうに言った。
「・・・明日?明日!?」
ユリアは言葉の意味を飲み込むと同時に大声をあげた。
「そうなの。ごめんなさい。とめたのだけど明日会うって聞かなくて。ドレスとかアクセサリーの準備は大丈夫かしら?」
ハルが申し訳なさげに言う。
「わかりました。明日ですね。ええとドレスとアクセサリーについては私はわからないのでサツキとフェナに聞きます。」
「もしなかったら遠慮なく言ってちょうだい。・・・そうねメリィに言えば似合うものを用意してくれるわ。」
ハルが言う。
「メリィさんって一体どなたですか?」
「あら、私と初めて会ったときに会ったと思うわ。私が呼んだ子よ。」
「あ!あのかわいい子ですね。」
「まあ!かわいいだなんてあの子が聞いたら喜ぶわ。」
ユリアの言葉にハルは嬉しそうに笑う。
「閣下。そろそろ10時です。早くいかなければ間に合いません。」
扉の外から男性の声が聞こえてきた。
「もうそんな時間なのね。教えてくれてありがとう、ユリウス。」
ハルは扉の向こうにいるユリウスに向って声をあげる。
「もう少し話したかったのだけど・・・ごめんなさい。もう時間みたい。また今日の夕食で会いましょう。」
ハルはユリアにそう言うといそいそと部屋を出て行った。
「はい。」
ユリアは微笑んで見送った。
「ユリアお嬢様。大丈夫でしたか?」
ハルが去ってすぐに戻ってきたサツキとフェナのうち代表してサリアが尋ねた。
「なにが?」
フェナにいれてもらった紅茶を一口飲んだ後、ユリアは首を傾げた。
「怒っていらしたので。」
「うふふ。大丈夫よ。そんなに怒ってなかったわ。ただ・・・なんというのかしらね。イライラしていたかしら?なんか思い通りにいかないみたいな・・・そんな雰囲気だったわ。」
ユリアの返答にサツキとフェナはそろって首を傾げた。
「イライラですか?あの総帥閣下でもイライラするときってあるんですね。」
「ふふ。そうなのね。そうだわ。午後は3時まではお菓子を作りたいから今日のお茶会のお菓子、今持ってきてくれる?」
ユリアがお願いするとサツキが困惑気味に言う。
「お菓子ですね。構いませんがまさか午前中をお菓子選びに費やすおつもりですか?」
暗に時間を浪費するんですかとサツキは聞いた。
「まさか。選び終わったらお庭を散策するのよ。」
「・・・今後についての話の時に許可をもぎ取ったのですね。」
サツキが半ば呆れながら言う。
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