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ことが終わって
帰還パーティーが終わり、サイラスとリリアへの復讐も終わった。
ハルは個人的な件で数日長く王国に滞在する。
帰還パーティーが終わって、ユリアとシオンは1週間ぶりにラピスラズリ大帝国の地を踏んでいた。
帰還パーティーの件について皇帝に報告するためにユリアはクリムゾン大公家に戻らずに皇宮に行った。
「無事帰ったようで何よりだ。」
謁見の間にて皇帝はユリアとシオンを労う。
「して、ユリア嬢よ。復讐が無事すんだら・・・爵位を与えると言っていたね。そのことなんだが・・・。」
何を言われるのかとユリアは身構えた。
「シオンからユリア嬢に話したいことがあるらしい。この件はそのあとでもいいかな?」
皇帝の言葉にユリアはシオンを見る。
シオンは驚いたように皇帝を見ていた。
「父上!?なぜ・・・。」
「知らぬとでも思っていたか?話すのならば今の内だ。爵位を受け取った後では遅いのはシオンも分かっているだろう?」
皇帝がにやりと笑う。
「父上・・・。」
シオンは目を見開く。
シオンは、ありがとうございます、と言った後、ユリアの方に体を向けた。
「シオン殿下、話したいこととは?」
「ユリア嬢。私は君に初めて会った時から君のことが好きだった。嫌でなければ・・・その・・・私と婚約してくれないだろうか?」
さすがに結婚とは言えなかったのであろうシオンが顔を赤くして言う。
「で、殿下?殿下が私を好き?え?」
てんぱっているユリアとシオンと皇帝はニヤニヤしながら見ている。
「一目ぼれだったんだ。」
シオンの言葉にユリアの頬が赤く染まった。
「私のことをここにきて初めて信じてくださったのはシオン殿下でした。私を偽物と疑いもしなかった。とてもうれしかったです。」
ユリアは微笑む。
「私でよければ、殿下と婚約させてください。」
「本当か!?」
シオンが尋ねた。
「はい、本心です。私もシオン殿下のことをお慕いしております。」
ユリアが言うとシオンは感極まったようにユリアに抱き着いた。
「よかったな、シオン。ユリア嬢がシオンと結婚すれば爵位の話はなかったことになる。よいか?」
皇帝がユリアに尋ねる。
「はい。」
ユリアの返事を聞いた宰相がいそいそと爵位関係の書類を片付け、婚約関係の書類を皇帝の前に置く。
「さすが準備がはやいな。」
皇帝が感嘆すると宰相は言う。
「なんとなくこうなるだろうなと予測されましたので。」
「予知能力でもあるのか?」
宰相は曖昧に微笑んだ。
「まあ、それはあとで問い詰めるとして、シオンが皇帝になったら5代続いたお飾りの皇帝制度が撤廃されることになった。ユリアが皇后になることを条件で総帥が持ち掛けてきた。いくつかの約束事さえ守ってくれればお飾り皇帝制度は2度ととられないだろうと言っていた。」
皇帝は衝撃の話をする。
「お飾り皇帝制度の撤廃?」
突然のことに唖然とするシオンに皇帝は朗らかに笑う。
「そういう顔をすると思っていた。本音は精霊の愛し子が皇室に入るのにお飾り制度を続けていたら精霊神ティターニア様の怒りに触れると思ったのだろう。どうせ次の精霊の愛し子が皇室から出なければ即お飾りに戻るだろう。」
きっとそうだ、と皇帝が言う。
ユリアが微妙な顔をする。
「責任が重大な気がします。」
結婚しても精霊神ティターニアからの加護は消えない。
精霊の愛し子が死んで初めて次の精霊の愛し子が現れる。
「そんなに責任を感じることはないよ。ハルはユリアのことをかなり可愛がっているから、数代先までは何とかなると思うよ。」
ユリアの血が薄くなりすぎたらお飾りに戻るだろうね・・・きっとなんとしてでも戻させるだろうね、とシオンが言う。
「はい。」
ユリアが微笑むとシオンは嬉しそうに言った。
「君と婚約できるだなんて夢みたいだ。」
「シオンよ。明日からクリムゾン大公家で政治について教えていた教師がこっちに移る。後継者教育を始める。音をあげた瞬間撤廃はなしだとよ。」
皇帝の言葉にシオンは固まる。
「え、後継者教育?」
なにそれ聞いてないと言いたげなシオンの表情に皇帝は笑う。
「がんばれ。」
「後継者教育だなんて!そんなものしてたらユリアと会う時間が減るじゃないですか!」
シオンの絶叫に皇帝は耳をふさぐ。
「大丈夫だ。結婚したらいつでも会えるぞ。」
皇帝はお飾り感覚で言う。
「お飾り皇帝じゃなくなったら視察とかそういうのも行かなくてはいけないんですよね?ますます会う時間減ると思いますけど!」
謁見の間に再度シオンの絶叫が響いた。
――――――――――――――――――
次回で本編最終話です。
そのあとは番外編を書いていきたいと思います。
ハルは個人的な件で数日長く王国に滞在する。
帰還パーティーが終わって、ユリアとシオンは1週間ぶりにラピスラズリ大帝国の地を踏んでいた。
帰還パーティーの件について皇帝に報告するためにユリアはクリムゾン大公家に戻らずに皇宮に行った。
「無事帰ったようで何よりだ。」
謁見の間にて皇帝はユリアとシオンを労う。
「して、ユリア嬢よ。復讐が無事すんだら・・・爵位を与えると言っていたね。そのことなんだが・・・。」
何を言われるのかとユリアは身構えた。
「シオンからユリア嬢に話したいことがあるらしい。この件はそのあとでもいいかな?」
皇帝の言葉にユリアはシオンを見る。
シオンは驚いたように皇帝を見ていた。
「父上!?なぜ・・・。」
「知らぬとでも思っていたか?話すのならば今の内だ。爵位を受け取った後では遅いのはシオンも分かっているだろう?」
皇帝がにやりと笑う。
「父上・・・。」
シオンは目を見開く。
シオンは、ありがとうございます、と言った後、ユリアの方に体を向けた。
「シオン殿下、話したいこととは?」
「ユリア嬢。私は君に初めて会った時から君のことが好きだった。嫌でなければ・・・その・・・私と婚約してくれないだろうか?」
さすがに結婚とは言えなかったのであろうシオンが顔を赤くして言う。
「で、殿下?殿下が私を好き?え?」
てんぱっているユリアとシオンと皇帝はニヤニヤしながら見ている。
「一目ぼれだったんだ。」
シオンの言葉にユリアの頬が赤く染まった。
「私のことをここにきて初めて信じてくださったのはシオン殿下でした。私を偽物と疑いもしなかった。とてもうれしかったです。」
ユリアは微笑む。
「私でよければ、殿下と婚約させてください。」
「本当か!?」
シオンが尋ねた。
「はい、本心です。私もシオン殿下のことをお慕いしております。」
ユリアが言うとシオンは感極まったようにユリアに抱き着いた。
「よかったな、シオン。ユリア嬢がシオンと結婚すれば爵位の話はなかったことになる。よいか?」
皇帝がユリアに尋ねる。
「はい。」
ユリアの返事を聞いた宰相がいそいそと爵位関係の書類を片付け、婚約関係の書類を皇帝の前に置く。
「さすが準備がはやいな。」
皇帝が感嘆すると宰相は言う。
「なんとなくこうなるだろうなと予測されましたので。」
「予知能力でもあるのか?」
宰相は曖昧に微笑んだ。
「まあ、それはあとで問い詰めるとして、シオンが皇帝になったら5代続いたお飾りの皇帝制度が撤廃されることになった。ユリアが皇后になることを条件で総帥が持ち掛けてきた。いくつかの約束事さえ守ってくれればお飾り皇帝制度は2度ととられないだろうと言っていた。」
皇帝は衝撃の話をする。
「お飾り皇帝制度の撤廃?」
突然のことに唖然とするシオンに皇帝は朗らかに笑う。
「そういう顔をすると思っていた。本音は精霊の愛し子が皇室に入るのにお飾り制度を続けていたら精霊神ティターニア様の怒りに触れると思ったのだろう。どうせ次の精霊の愛し子が皇室から出なければ即お飾りに戻るだろう。」
きっとそうだ、と皇帝が言う。
ユリアが微妙な顔をする。
「責任が重大な気がします。」
結婚しても精霊神ティターニアからの加護は消えない。
精霊の愛し子が死んで初めて次の精霊の愛し子が現れる。
「そんなに責任を感じることはないよ。ハルはユリアのことをかなり可愛がっているから、数代先までは何とかなると思うよ。」
ユリアの血が薄くなりすぎたらお飾りに戻るだろうね・・・きっとなんとしてでも戻させるだろうね、とシオンが言う。
「はい。」
ユリアが微笑むとシオンは嬉しそうに言った。
「君と婚約できるだなんて夢みたいだ。」
「シオンよ。明日からクリムゾン大公家で政治について教えていた教師がこっちに移る。後継者教育を始める。音をあげた瞬間撤廃はなしだとよ。」
皇帝の言葉にシオンは固まる。
「え、後継者教育?」
なにそれ聞いてないと言いたげなシオンの表情に皇帝は笑う。
「がんばれ。」
「後継者教育だなんて!そんなものしてたらユリアと会う時間が減るじゃないですか!」
シオンの絶叫に皇帝は耳をふさぐ。
「大丈夫だ。結婚したらいつでも会えるぞ。」
皇帝はお飾り感覚で言う。
「お飾り皇帝じゃなくなったら視察とかそういうのも行かなくてはいけないんですよね?ますます会う時間減ると思いますけど!」
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――――――――――――――――――
次回で本編最終話です。
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