【完結】無能と称され婚約破棄された精霊の愛し子は国を見切ります

ルー

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幸せな日々

「シオン殿下は、ユリア・シェーラ侯爵令嬢を健やかなる時も、病める時も豊かな時も、貧しき時も、あなたを愛し、あなたをなぐさめ命のある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

ラピスラズリ大帝国の神殿にて皇太子シオンと精霊の愛し子ユリアの結婚式が行われていた。

「はい、誓います。」

神官はまずシオンの方を見て言う。

次にユリアの方を見て言う。

「ユリア・シェーラ侯爵令嬢は、シオン殿下を健やかな時も、病める時も、豊かな時も、貧しい時も、あなたを愛し、あなたをなぐさめ命のある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

「はい、誓います。」

「それではここにお2人の結婚が成立したことを宣言します。」

神官は紙に自分の署名をする。

紙にはすでにユリアとシオンのサインが入っている。

シオンはユリアを見つめて微笑んだ

「ユリア、君を幸せにすることを誓うよ。これからよろしくねユリア。」

「はいシオン殿下。」

ユリアも微笑み返す。

「シオンと呼んでよ。殿下はいらないから。夫婦なんだからそんな呼び方いやだな。」

シオンが言うとユリアは顔を赤くしながら言った。

「し、シオン。」

「かわいい・・・。」

シオンはユリアを抱きしめる。

「皇太子殿下、皇太子妃殿下。パレードのお時間です。」

側近のレイがやってきて言う。

「さ、ユリア。行こうか。」



精霊神ティターニアに愛された精霊の愛し子ユリア皇太子シオンの結婚パレードは盛大に行われた。

民たちは2人の結婚を祝福した。

パレードの途中、空からたくさんの花が落ちてきた。

それはまるで精霊神ティターニアがユリアの結婚を祝福しているようだった。

2人の結婚は多くの人々に祝われた。
















5年後・・・

「陛下、仕事をさぼって皇后陛下のところに行くのはおやめください。」

皇帝となったシオンは度々ユリアに会いに行くために執務室を抜け出していた。

ついに見かねた宰相レイは現場をおさえ、皇帝を叱っていた。

5年前までは軍所属で感情的になりがちだったレイはシオンの代からお飾り制度が撤廃されるということになり、宰相候補に名があがった。

筆頭候補だったエルが辞退したことによりレイが教育を受けることになったのだ。

感情的だったレイは教育の賜物かすっかり大人しくなった。

そして、シオンの即位と同時にレイは宰相になった。

「少しぐらい見逃してくれてもいいじゃないか。」

「少しですか?これのどこが少しなのですか?1日に1回ならまだしも1時間に1回はやめて欲しいですね。そんなにあって何をするんですか?話すこともなくなりそうな気がしますが・・・。」

「何を話そうと私の勝手だよね。それもこれも全部ハルがお飾り制度撤廃だなんて言うから。」

シオンの怒りがその場にいないハルに向く。

「総帥閣下に聞かれたらひとたまりもありませんね。さ、どこに行くんですか?仕事してください。」

そっとその場を去ろうとしたシオンはレイに捕まり、机に戻される。

「そうだ、今日の朝ユリアが言っていたんだけど令嬢たちを集めてお茶会をするって。」

「ああ、第一皇子殿下と第二皇子殿下の婚約者探しのお茶会ですね。」

「そうそう。いつの間にかレイラの婚約者も決まっていたし。」

愚痴る皇帝にレイは苦笑いだ。

「第一皇女殿下の婚約は陛下に内緒で決められましたからね。まあ、レイラに婚約者はまだ早いと言っていたのを聞かれていたのですね。」

「くそっ!」

シオンは悔し気に机を叩く。

「皇帝陛下、皇后陛下から伝言です。よろしいでしょうか?」

廊下から侍女が声をかける。

「ああ。」

失礼します、と言って侍女は入ってくるとユリアの言葉を伝えた。

「皇后陛下はよかったらお茶会に参加してお2人の皇子殿下の婚約者を見繕ってくれないかと仰せです。」

その伝言はシオンにとってはとてもうれしいものだった。

「わかった。すぐに行く。」

立ち上がると侍女の後についていく。

「仕事、2倍にしておきますね。」

レイはどす黒い笑みを浮かべた。

戻ってきた皇帝がその執務の量が2倍以上になっていたことに悲鳴をあげたのは言うまでもない。





そして2人は賢帝、賢妃と呼ばれさらに国を発展させていく。

その裏には宰相の必死の努力があったとかなかったとか・・・。




―――――――――――――――――――――――
これにて本編は完結です。
番外編も書こうと思っているので番外編の方も読んでくれるとうれしいです。











感想 2

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