2 / 3
猫と魔法
しおりを挟む
吾輩はねこであ「リリさまあ! また貴重な本をこんなにビリビリにして~!今日こそは文字の書き取り、最後までしてもらいますからね!」
そう言ってプンスカ怒っているこやつは、吾輩に文字とやらを教えている、マーサである。
そう、吾輩は猫に戻るため、魔法とやらを学ぶはずが、文字を学ばないと魔法を使えにゃいらしいのだ。まったく、にゃんと面倒この上にゃい!
魔法とやらは、呪文を唱えれば魚が出現するような、もっとお手軽なものだと期待していたというのに…!
吾輩の目の前には、真っしろな四角い紙と、羽の生えた棒が置かれていた!
羽ペンとやら、にゃんと魅力的にゃ棒じゃ!
羽が風に吹かれてパタパタしておるではにゃいか!
吾輩、狙った獲物は逃さにゃいのだ!
バシャッ!
「あああああ!リリ様!」
吾輩の手は黒くてドロドロした液体まみれになっていた。
ふむ、これは早急に綺麗にするにゃ
ペタペタと液体を擦り付ける。くっきり吾輩のマークがついていく
にゃんとおもしろい!
「や、やめてえええ! リリ様!その手で机を触らないで!あああ、新しい椅子にまで!」
マーサは目に水を溜めながら、吾輩を掴み上げてきた
吾輩の動きを止めるなんぞにゃんと無礼なやつめ
吾輩は、まっくろな手をマーサの真新しい服に向けて振り上げながら、高らに抗議する。
うるにゃ! はやく下せ!吾輩は飽きたのだ!文字とやらがつまらにゃすぎるのが悪い!さっさと魔法とやらを教えろ!
「ひぐっ…だからリリ様、魔法を学ぶには、まず魔法の文字を覚えなければならないんですよ!それなのに、本を破って、こんなに汚してどうにもなりません…!」
魔法の文字?吾輩は賢い猫だぞ!そんなものなくとも魔法にゃんぞ勘で使えるわ!あの魔法使いどもも、唱えるだけで使えてたではにゃいか!
「それは絵本の話であって、現実と物語はちがうんですよう」
しかし、吾輩が魔法書とやらをパラパラめくってみたが、本当に記号のようなものばかりで、まったく意味不明にゃのだ。
文字を読めにゃい程度のことで、魔法が使えないとは猫に戻るにゃんぞ程遠いではにゃいか!!
そう言ってプンスカ怒っているこやつは、吾輩に文字とやらを教えている、マーサである。
そう、吾輩は猫に戻るため、魔法とやらを学ぶはずが、文字を学ばないと魔法を使えにゃいらしいのだ。まったく、にゃんと面倒この上にゃい!
魔法とやらは、呪文を唱えれば魚が出現するような、もっとお手軽なものだと期待していたというのに…!
吾輩の目の前には、真っしろな四角い紙と、羽の生えた棒が置かれていた!
羽ペンとやら、にゃんと魅力的にゃ棒じゃ!
羽が風に吹かれてパタパタしておるではにゃいか!
吾輩、狙った獲物は逃さにゃいのだ!
バシャッ!
「あああああ!リリ様!」
吾輩の手は黒くてドロドロした液体まみれになっていた。
ふむ、これは早急に綺麗にするにゃ
ペタペタと液体を擦り付ける。くっきり吾輩のマークがついていく
にゃんとおもしろい!
「や、やめてえええ! リリ様!その手で机を触らないで!あああ、新しい椅子にまで!」
マーサは目に水を溜めながら、吾輩を掴み上げてきた
吾輩の動きを止めるなんぞにゃんと無礼なやつめ
吾輩は、まっくろな手をマーサの真新しい服に向けて振り上げながら、高らに抗議する。
うるにゃ! はやく下せ!吾輩は飽きたのだ!文字とやらがつまらにゃすぎるのが悪い!さっさと魔法とやらを教えろ!
「ひぐっ…だからリリ様、魔法を学ぶには、まず魔法の文字を覚えなければならないんですよ!それなのに、本を破って、こんなに汚してどうにもなりません…!」
魔法の文字?吾輩は賢い猫だぞ!そんなものなくとも魔法にゃんぞ勘で使えるわ!あの魔法使いどもも、唱えるだけで使えてたではにゃいか!
「それは絵本の話であって、現実と物語はちがうんですよう」
しかし、吾輩が魔法書とやらをパラパラめくってみたが、本当に記号のようなものばかりで、まったく意味不明にゃのだ。
文字を読めにゃい程度のことで、魔法が使えないとは猫に戻るにゃんぞ程遠いではにゃいか!!
0
あなたにおすすめの小説
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
小さな貴族は色々最強!?
谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。
本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。
神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。
その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。
転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。
魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。
ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!
ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」
それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。
挙げ句の果てに、
「用が済んだなら早く帰れっ!」
と追い返されてしまいました。
そして夜、屋敷に戻って来た夫は───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる