愛なんて言葉だけだ

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　一週間、実家に帰った。同居を始めてからあなたから離れるのはこれが初めてだ。「今日帰るよ」と連絡すると、「うん」といつもの素っ気ない返事がきた。



「楽しかった？」
　「そうだね」と答えようと顔を上げると、にやついたあなたが目の前にいた。

「おいで」
　そう言って両手を広げられると、私は吸い込まれるようにすっぽりとそこに収まった。

「寂しかった？」
　そんなわけない。別に実家との関係が悪いわけでもないし、久しぶりに会った両親や兄妹と楽しく笑っていた。

「うん」

　私の口から出たのは小さな小さな肯定だった。

「そっかぁ」
　とても嬉しそうな声が頭上から聞こえた。なんとなくイラついて、くっつけていたおでこを思いっきりぶつけた。