名もなき詩を幻影の世に捧ぐ

赤麦

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魂を血塗れた翼に転換する咎を葬った

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   画布の向こう側に楽園を描く
   金の扉は開かれた
   数多の魂は虜となりて
   酔いしれるように堕ちて逝った

   私は求められたが故に描いただけ
   蒼の意志がそうさせたのだ
   私は悪くない
   私に罪はない





 【魂が隷属する器】

   魂は花
   肉体は隷
   永遠を赦されぬ土塊
   滅びを尊ぶ無名の器
   散り逝くことを美徳と定め



 【血塗れの絵本】

   無知な女神の愛読書
   四つの柱の花筐
   赤い絵の具で落書きされて
   塗り潰された言の葉一つ
   全ては幻影の内側に



 【翼を失った鳥の歌】

   この誇らしき魂を失おうと
   滅び逝くこの肉体は渡さない
   還るべきは蒼穹の彼方
   此処は大地母神の牢獄
   在るべきは天の父の御腕



 【転換を前提とする儀式】

   争いの終止符を打つ事を理由に
   平穏の世を築く事を前提に
   勝者となる事を目的に
   煉獄の業火は厳かに焚かれる
   咎人は救世主に成り変わる



 【咎は都雅なる利鎌の月夜】

   月明かりに導かれる剣士
   月夜に歌う麗しの歌姫
   金の利鎌を水面は映す
   それは世界を繋げる扉
   向こう側を目指し堕ちて往く


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