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ただ一人の友人との出会い2
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ユウマが情報を得ている頃、川原ではグループによる集会が行われようとしていた。
「こいつが俺たちを嗅ぎ回ってたって?」
一人の生徒を囲むように、いじめグループは集まっていた。
「お前達のやってきたことは犯罪だろ? バレそうになってビビってるだけだ」
「今井君だっけ? 状況判断ができないかわいそうな男だ。この後どうなるか、分かっているかい?」
囲まれていた生徒、今井の発言にリーダーのような男は冷静に話す。
「そう、君はこの後全てを失うんだ。しばらく学校にも来られないだろうね」
グループのメンバー達は笑いながら、リーダーの指示を待っている。覚悟はしていたが、やはり怖くなる今井。
『依頼は届かなかったか……』
そう諦めた時であった。
「見つけたぞ、お前らだな? 学校内でも有名なグループは」
能力も使いながら、全速力でユウマは川原へ到着した。息は少し荒くなっているが、目の前の光景に黙っていられなかった。
「俺たち有名なのかい? そういう君は……ってそちらも有名人じゃないか。噂は聞いているよ」
先程までと変わらず、リーダー格の男は冷静に話す。他のメンバーとは違うとユウマも察した。
「お前達のグループのメンバーから情報を得てな。学校サボって川原にいるとか、どういうつもりだ?」
ユウマはグループが囲む輪の中心に、依頼主であろう今井の姿を確認する。迂闊には動けないと判断した。
「川原で何をしようが、それは勝手だろう? サボってきみに迷惑がかかるのかい?」
「そこだけを切り取れば、俺には関係ない。ただし、お前達のやってきたことは許されない」
「許さないだって? これは面白い。僕たちは君に何かしたわけじゃない」
「そうだな。だが、お前達に恨みを持つ生徒は多い。そして、俺に助けを求める声も」
あくまで依頼主の正体は明かさずに。攻撃する隙を作るための会話である。
「ふーん、つまり僕達に喧嘩でも売ってるってわけかい。そっちがその気ならいいよ?」
「……」
ユウマとグループのいる場所は少し離れており、能力で強襲することはできない。ここへ来るまでに使っているため、回数にも制限がある。
『仮に何人か倒せても、この数を相手にできるか』
相手は約十人といったところ、半分倒せても残りが厳しいか。ユウマが悩んでいると。
「そんなに考える必要はないよ。僕とタイマンでどうだい? この数はフェアじゃない」
相手のリーダーは挑発するような表情で提案する。ユウマにとっては思ってもいなかった展開に。
「自信があるのか?」
「そりゃあね、こんなグループのリーダーやってるんだから」
「……わかった。その条件でいい」
グループのリーダーは、それを聞くと少しずつユウマの元へ近づいて行く。反対に他のメンバーは今井を連れ下がって行く。
「さぁかかってきなよ」
挑発的な行動に疑問はあったが、ユウマも引く状況ではないと判断。お互に近づいて行く。
『この距離なら背後をとれる!』
ユウマの能力の範囲内に相手が入る。集中力を高め、相手の背後にいる自分を想像する!
「これで終わりだ」
能力で相手の背後を一瞬にしてとり、得意の飛び蹴りを繰り出す。
「すごいなぁ、本当に能力者なんだ。でもね、それじゃあダメだよ」
「!?」
飛び蹴りが当たった瞬間、その異様な硬さに驚くユウマ。急いで距離を取り。
「……お前まさか」
「そうだよ、僕も能力者なんだ。防御力を上げるっていうのかな、体を硬くさせることができるんだ」
自分以外の能力者に初めて出会ったユウマは驚きを隠せない。
「驚くことない、僕と君は似たような存在だということさ。君は……高速移動か瞬間移動だろう? 凄いよ」
ここまで自分と対等に戦える人を相手にしたことがないユウマには、少しの恐怖が。
『相手の能力発動前に攻撃できれば』
ユウマはそう考え、再び集中し始める。しかしそれを見ていたリーダーの男が。
「また来るかな? 何度やっても同じだよ」
バレている! その事に動揺し集中力は消えてしまった。こんな体験は初めてだと、焦りばかりがつのる。
「君は初めて能力者を見たようだね。僕は君でニ回目、経験の差で僕が勝つだろう」
口元をニヤリとさせ、そう話すとユウマに向かってダッシュして行く。突然の行動に動けないユウマ。
「能力は使い方次第だよ」
「ぐはぁ!」
ただのパンチとは思えないほどの威力で、ユウマは吹き飛ばされる。
「僕の能力で拳を硬くし、攻撃する事で威力を上げられる。便利な能力だよね」
ユウマは初めて本当の恐怖を感じていた。能力者になり最強であることを感じていたからだ。
「まだ終わりじゃないだろ? さぁ早く起きなよ」
ユウマは焦る頭で考える。能力の使い方、他に何かできないかと。
「そうだ、俺はまだ終わっていない。お前を倒し本当の強さを手に入れる」
「面白いね、じゃあもう一度行くよ?」
ユウマの元へ再びダッシュで近づく。
『この攻撃、受ければもう立てないだろう』
そう思った瞬間、ユウマの頭に新たな戦略が誕生した。
「こいつが俺たちを嗅ぎ回ってたって?」
一人の生徒を囲むように、いじめグループは集まっていた。
「お前達のやってきたことは犯罪だろ? バレそうになってビビってるだけだ」
「今井君だっけ? 状況判断ができないかわいそうな男だ。この後どうなるか、分かっているかい?」
囲まれていた生徒、今井の発言にリーダーのような男は冷静に話す。
「そう、君はこの後全てを失うんだ。しばらく学校にも来られないだろうね」
グループのメンバー達は笑いながら、リーダーの指示を待っている。覚悟はしていたが、やはり怖くなる今井。
『依頼は届かなかったか……』
そう諦めた時であった。
「見つけたぞ、お前らだな? 学校内でも有名なグループは」
能力も使いながら、全速力でユウマは川原へ到着した。息は少し荒くなっているが、目の前の光景に黙っていられなかった。
「俺たち有名なのかい? そういう君は……ってそちらも有名人じゃないか。噂は聞いているよ」
先程までと変わらず、リーダー格の男は冷静に話す。他のメンバーとは違うとユウマも察した。
「お前達のグループのメンバーから情報を得てな。学校サボって川原にいるとか、どういうつもりだ?」
ユウマはグループが囲む輪の中心に、依頼主であろう今井の姿を確認する。迂闊には動けないと判断した。
「川原で何をしようが、それは勝手だろう? サボってきみに迷惑がかかるのかい?」
「そこだけを切り取れば、俺には関係ない。ただし、お前達のやってきたことは許されない」
「許さないだって? これは面白い。僕たちは君に何かしたわけじゃない」
「そうだな。だが、お前達に恨みを持つ生徒は多い。そして、俺に助けを求める声も」
あくまで依頼主の正体は明かさずに。攻撃する隙を作るための会話である。
「ふーん、つまり僕達に喧嘩でも売ってるってわけかい。そっちがその気ならいいよ?」
「……」
ユウマとグループのいる場所は少し離れており、能力で強襲することはできない。ここへ来るまでに使っているため、回数にも制限がある。
『仮に何人か倒せても、この数を相手にできるか』
相手は約十人といったところ、半分倒せても残りが厳しいか。ユウマが悩んでいると。
「そんなに考える必要はないよ。僕とタイマンでどうだい? この数はフェアじゃない」
相手のリーダーは挑発するような表情で提案する。ユウマにとっては思ってもいなかった展開に。
「自信があるのか?」
「そりゃあね、こんなグループのリーダーやってるんだから」
「……わかった。その条件でいい」
グループのリーダーは、それを聞くと少しずつユウマの元へ近づいて行く。反対に他のメンバーは今井を連れ下がって行く。
「さぁかかってきなよ」
挑発的な行動に疑問はあったが、ユウマも引く状況ではないと判断。お互に近づいて行く。
『この距離なら背後をとれる!』
ユウマの能力の範囲内に相手が入る。集中力を高め、相手の背後にいる自分を想像する!
「これで終わりだ」
能力で相手の背後を一瞬にしてとり、得意の飛び蹴りを繰り出す。
「すごいなぁ、本当に能力者なんだ。でもね、それじゃあダメだよ」
「!?」
飛び蹴りが当たった瞬間、その異様な硬さに驚くユウマ。急いで距離を取り。
「……お前まさか」
「そうだよ、僕も能力者なんだ。防御力を上げるっていうのかな、体を硬くさせることができるんだ」
自分以外の能力者に初めて出会ったユウマは驚きを隠せない。
「驚くことない、僕と君は似たような存在だということさ。君は……高速移動か瞬間移動だろう? 凄いよ」
ここまで自分と対等に戦える人を相手にしたことがないユウマには、少しの恐怖が。
『相手の能力発動前に攻撃できれば』
ユウマはそう考え、再び集中し始める。しかしそれを見ていたリーダーの男が。
「また来るかな? 何度やっても同じだよ」
バレている! その事に動揺し集中力は消えてしまった。こんな体験は初めてだと、焦りばかりがつのる。
「君は初めて能力者を見たようだね。僕は君でニ回目、経験の差で僕が勝つだろう」
口元をニヤリとさせ、そう話すとユウマに向かってダッシュして行く。突然の行動に動けないユウマ。
「能力は使い方次第だよ」
「ぐはぁ!」
ただのパンチとは思えないほどの威力で、ユウマは吹き飛ばされる。
「僕の能力で拳を硬くし、攻撃する事で威力を上げられる。便利な能力だよね」
ユウマは初めて本当の恐怖を感じていた。能力者になり最強であることを感じていたからだ。
「まだ終わりじゃないだろ? さぁ早く起きなよ」
ユウマは焦る頭で考える。能力の使い方、他に何かできないかと。
「そうだ、俺はまだ終わっていない。お前を倒し本当の強さを手に入れる」
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