氷結の正義〜少女は悪を許さない〜

大吉祭り

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リーダーの魔法と決着

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 「これでなんとかしろフィオーラ!」


 シェルが放ったのは、矢ではなく道具。
 かなりのスピードだったがなんとか受け取る。

 これは……魔法石か!
 私はそれを力一杯に潰すと、一時的に石の魔力の恩恵を受ける。


 「これで一度だけ魔法が使える!」


 しかし渡された石は小さい。
 自分の身を守るしかできないだろう。

 ゴーレムのパンチは目の前まで迫っている。
 私は小さく詠唱し、氷の魔法で盾を作る。

 バリンッ!
 盾は簡単に壊され、私は衝撃で吹き飛ばされる。


 「ぐっ!? けど、盾のおかげでダメージはそこまでじゃない。シェル、すまない助かったわ!」

 「無事ならいいさ。ただ、石はそれで全部だ。残り二つはリーダーが持って来てたはず」


 目の前のゴーレムも気になるけど、リーダーは無事なのだろうか。
 この広くない施設で、これだけ音を出しても来ないなんて。


 「フィオーラ? しっかりしてくれよー。まずは目の前の相手だぞ」

 「……まさか、シェルにそんなこと言われるとはね」


 思わずクスリとしてしまった。
 いつもは半分ふざけるような奴だけど、今は真剣になってる。

 すると、ゴーレムが何か話し始める。


 「ギギギ……エネルギー……ノコリワズカ」


 私とシェルは、思わず顔を見合わせる。


 「つまり、もう少し粘れば勝てるのか?」

 「そうだと思う。私の魔力はもうない。シェル、あんたに全部任せるよ」


 私がそう言うと、シェルは苦笑いで。


 「オッケー。頼まれた」



 あれからどのくらい経ったのだろ?
 シェルがなんとか、遠距離からの攻撃をしているが、ゴーレムにダメージはほとんどない。

 やはり時間切れを狙うしかない。
 でも、本当に止まるのか?


 「フィオーラ、そろそろ俺もやばい。多少は魔力回復したか?」

 「少しね。だけどこんなんじゃ、奴相手には1回程度の足止めしか」


 ゴーレムも限界が近いのか、動きは最初よりも遅い。
 それでも、私たちの方が辛い状況にある。


 「一回できれば勝てるかもしれないし、とりあえずやろう」

 「わかった。シェルは援護頼む!」


 シェルと位置を変え、再びゴーレムに近づいていく。
 もう一度、奴を凍らせて時間を作る作戦だ。

 ゴーレムは前と同様、私のすぐ近くまで来る。
 そして、腕を上げた瞬間、私は氷魔法を発動。


 「止まれ! コルド!」


 作戦は成功。
 したと思った時、氷はすぐに壊されてしまう。


 「い、一体どうして!?」


 後ろからリッシュの声が聞こえる。
 おそらく、自分で思っていたよりも魔力が回復していなかった。
 漂う魔力の少ないこの施設では、回復もかなり遅いのかもしれない。

 そして、まさに今、ゴーレムは私に向かって腕を振り下ろす!
 これは避けられない……

 覚悟を決めて目を閉じる。
 これで、私の人生も終わりか、何もできなかった。

 ズドン!
 その時、近くから重たい音が聞こえる。
 ゴーレムのパンチか、でも、私は特にダメージがない。

 目を開けると、すぐ側にはゴーレムのパンチを拳で受け止めるリーダーが。
 私が見ていることに気がつくと、空いている手を挙げ。


 「よぉ、フィオーラ! 遅くなって悪かったな。まさかこんな奴がいるとは知らずに」


 そんな事はどうでもいい。
 知りたい事はそれではなく。


 「リーダー、今までどこにいたの!? 探してもいないから、てっきりやられたのかと」

 「その辺の話は、こいつをどうにかしてからだ。……ほれっ、この魔法石を使え」


 投げられた魔法石を受け取る。
 施設の壁をも破壊するゴーレムのパンチを、リーダーは余裕で受け止めている。


 「リーダー、そのゴーレムはあと少しでエネルギー切れになる。それまで耐えれば勝ちよ!」

 「おいおいフィオーラ。どうせなら倒しちまおうぜ?」


 そう言うとリーダーは、ゴーレムの腕を両手でつかみ、持ち上げる。


 「俺の魔法とこいつの相性はいいようだ。物理戦なら任せてくれよ~」


 それを見たシェルが、ワクワクしながら。


 「そう言えばリーダーの得意魔法って、肉体強化だもんね。殴り合いなら負けないよ」


 そう言っている間も、リーダーはゴーレムを振り回している。
 あの肉体強化はすごい効果だ。


 「いいか、お前たち。ゴーレムには、起動に必要な魔力が埋め込まれている。つまり、そいつを壊してやれば止まるってわけだ」


 そう言うとリーダーは、ゴーレムを投げ飛ばし、ボディーの中心あたりを殴って破壊し始める。

 私とシェルが見にいくと、そこには大きな魔法石が埋め込まれている。


 「これが動力源だ。こいつを壊してやれば、動けなくなるぞ」


 そう言ってリーダーは、魔法を解除すると。


 「フィオーラ、あとは凍らせてから壊してしまえ。魔法石も渡したしな」

 「了解」


 さっきの魔法石を使い、その魔力を全てゴーレムへ向け。


 「コルド!」


 ゴーレムの全てが固まる。
 ようやく、こいつとの戦いも終わりか。
 凍った魔法石を粉砕し、機能を完全に停止させた。
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