乙女ゲームの隠れチートモブ〜誰も知らないキャラを転生者は知っていた。〜

浅木永利 アサキエイリ

文字の大きさ
33 / 58
1章 二幕 運命の出会い

3話VS【大罪連】 side ソフィン

しおりを挟む
《side ソフィン》

他の大罪達が頑張って戦っている中、私は一人森フィールドの中で歩いていた。

「かれこれあなたと戦ってかなり時間が経ちましたね、、、私としては他の大罪にドヤされたくないので貴方を消したいのですが、、、本当にしぶといですね。」

相手の力はそこまで強くない。ただ、固すぎるのだ。いくらなんでもここまで耐久値が高いとは思わなかった。

「『悲蒼術式』舞水皇武」

「身体強化!」

ものすごく固すぎる、、、ただの身体強化の強さじゃない。最高速度の力で貫こうとしても身体強化を重ねがけして防いでくる。あちらは動かないので体力の消耗は少ないが、私は先程から動き続けているため、かなりきつい。もう少し経てば、私は攻撃の手が緩んでしまうだろう。

「、、、何とか、、、時間が稼げないものですかね、、、」

そう悩んでいると、こちら側に援軍が来た。

「大丈夫ですか?ソフィン様」

「ちょうどいいところに来てくれましたね。永都。」

元六厄神最強の永都が来た。どこぞの主のせいで弱いやつに思われていると思うが、その強さは、九罪と同等。その中でも上位クラスに入れるくらいの強さがある。

「ソフィン様。私が足止めしますので、あちらの準備を」

「わかった。では少しの間時間稼ぎをよろしく頼むわ。」

そして私はその場を1度永都に任せ、前線を離脱する。

「さて、任せられましたし、ゆったり追い詰めながら王手まで持っていくとしましょう。」

そう言うと永都は王から頂いた神刀を構える。

「先程も見たが、なぜ貴様らは神の剣を持っているのだ?それも複数、、、」

「おや、喋らないのかと思ったら、まあいいです。教えてあげましょう。私の刀はアラル様から頂いた神刀、、、【黒桜】次の世へ継ぐという意味とどんな未来も突き通してほしい、左右されないで欲しいという意味から付けられた“アラル様の最高傑作”だから、私に負けは許されないし、まず負けることはない!」

刀を振るう。それは永都のような細い腕から放たれる飛ぶ斬撃ではないと思うほどの、スピードで放たれた。

「身体強化!くっ?!強すぎる?!この私が受けきれないだと?!」

実を言えば、ソフィンの攻撃はあまり強くない。技量が100だとして、力が1のため、攻撃力というものがない。だがしかし、全てが弱いという訳では無い。それに、弱いなら大罪としてやって行けない。彼の得意分野はーーー共鳴と魔法。

彼は出来ることが二つある。1つは1度見たものは発動することが可能ということ。
2つ目は共鳴は音と、光、そして全ての生命に力が依存するということだ。

「さて、、、「チェックメイトです。」」

普通の魔法では相手は破れない。なら、今まで見てきた全てを出す。

「私が思う最高の魔法。死なず受け止めきれるのなら受け止めてみろ!

星神魔法 ブラックホール!!」

かつて10万もの魔物を葬った黒き円球の魔法。それは誰にも負けない最強の魔法。
先程の消耗に加え、この威力の魔法。避ける、防ぐなどの力は彼に残っておらず、、、ただ倒されることしか出来なかった。

「よしこれで」

「一件落着ですね。」

ソフィンと永都は顔を合わせ、面白かったのか、なにかおかしかったのかふと笑ってしまった。

《side ???》

アラル達が大罪連と戦っている同時刻。学園の対抗戦でも一つ想定外のことが起こっていた。

「お、おい!先生がやられたぞ!」

「うわぁぁぁ!」  「きゃぁぁ!」

大罪連 現王にしてこの世界のTOP3に入る強者、アルクラがいた。

「私の部下を全滅させられたのでな、、、特に君たちには恨みはないが、、、八つ当たりさせてもらうよ。」

アルクラは正直そこまで強くない。分かりやすく言うならゲーム1章の中ボスレベルだ。アラルなら問題無く潰すことができる。だが、本人は他の幹部を相手しているため、ここにいる誰かが立ち向かわないとならない。

「、、、なら、私が相手するわ。」

私は立ち上がる。どうせ助からないなら、少しでも人を逃がして役に立って死にたい。別に自殺願望があるわけじゃない。でも、多分あらるくんの次に強いのは私だと思うから。

「ほぅ?小娘ごときが私に勝とうなどーー」

刹那、彼の右頬に光線の魔法がかする。

「たかが小娘ごとき、、、だとしても、舐めてるとあなたの配下のような目に遭うわよ?」

私が今しなければ行けないのは時間稼ぎ。だからこそ怒りで相手の冷静さを失わせる。これが最善だと思った。だが、考えが甘かった。相手は格上。普通に勝つなんて不可能に近かった。いくつもの魔法が私に向かって飛来する。どれも1度喰らえば即死級の魔法。真正面、斜め右、左、後ろ、、、四方八方から魔法が私を狙って飛んでくる。確かに早いが、身体強化をすればギリ避けられなくもない速さだ。

「闇魔法 ブラックサンダー」

「っ!闇魔法か!なるほど、私の前に現れたのも納得だ、、、だが!そんなもので特殊魔法使いの私に勝つなど不可能!!次元空魔法 ディメンションラストスパーク」

次元空魔法の中位魔法。威力は火魔法の上級レベルで、闇魔法で言えば同等なのだが、、、

「くっ?!次元空魔法ですって?!」

問題はその動きだ。闇魔法のブラックサンダーのようにジグザグだけでなく、これは、、、転移していくのだ。

「ぐぁぁあ?!」

避けるなんて、、、予測できない限り、、、防ぐのも、、、硬すぎないかぎり無理なのだ。

「クハハ。先程までの威勢はどこへ行ったあ?今はまるで子鹿のようだぞ!」

畳み掛けるように多くの魔法を放つ。先程と同じ即死級の魔法、、、その先程の威力とは比較にならないくらいの巨大な魔法を放ってくる。多分、このままでは逃げ出しているみんなにも被害が及ぶだろう。

「私が、、、止めなきゃ、、、」

ヨロヨロの足を震わせながらも立ちあがり、極大魔法で撃退する。

「闇魔法  ギガダークインフェルノ!!」

両方の魔法がぶつかり、消滅する。

「な、何とか、、、」

だが、そこで私は絶望した。上空を見れば先程よりでかい魔法が待機していた。

「クハハ、、、残念だったな、、、全力で防いだのに、、、これでここら一体が焼け野原だ!!」

アルクラは笑いながら魔法を発動する。猶予は3分弱、、、どれだけやっても逃がすことは不可能、、、諦めるほかなかった。

「、、、冥天魔法 冥雷、、、」

刹那、上にあった巨大な魔法は簡単に消し飛ばされた。

「誰?!」

私ですらさっきので全力だったのに全く太刀打ち出来なかったのに、、、

「、、、」

“彼女”は無言でアルクラを見下し、護身用としてアラルに持たされていた神剣を構える。
そしてそれと同時に私は反射的に後ろに飛んだ。理由は分からない、、、だけど、いまこの時だけは自分の勘を信じるしかないと思った。
刹那、真後ろで爆音が鳴り響く。

「、、、ふっ、、、クハハ、、、確かに強いが、、、ただの小娘だな、、、」

煙が無くなって見えたのは少女をアルクラが殺そうとしている所。私が止めないと!そう思い足を動かそうとするも動かず、呪うようにその男に憎しみの言葉を吐く。

「クハハ、、、面白いね、君。僕の配下にならなーー」

ならないかと言おうとした時、その少女を投げた。いや、投げてしまった。刹那、この学園を囲む程の異次元の殺気が放たれる。先程まで憎むような言葉を発していた彼女も、笑っていた男もその殺気に息を飲み、動けずに居た。

「、、、」

その少女は誰かにお姫様抱っこされていた。それはーー

「誰だ?こいつを傷つけたミジンコは?」

現世界最強 アラル レオナル本人だった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!

yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。 しかしそれは神のミスによるものだった。 神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。 そして橘 涼太に提案をする。 『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。 橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。 しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。 さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。 これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う

シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。 当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。 そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。 その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~

於田縫紀
ファンタジー
 図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。  その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

処理中です...