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第五章〜ディフォン〜
満月の下で
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~カナside~
巨大なラウスが消え、とりあえずゆいさん達がいるところに移動する。
やはり魔法を使ってしまったからか、みんな驚いたような顔をしていた。
近づくと来た時に襲われていた人が話しかけてくる。
「君すごいねぇ。あんなに大きなラウスを一瞬で倒しちゃうなんて」
するとゆいさんが説明してくれた。
「この人は秀吉さんだよ」
「カナって言います。よろしくお願いします」
見るからに痛そうな傷が目に入る。
どうしても放っておけなくて、魔法で治してあげた。
「おお、治った。これも君の力?」
「そうです」
「へぇ、すごいね」
秀吉さんはわかりやすく私の魔法に興味を示した。
そこでふと、気になっていたことを思い出した。
「そういえば、ゆいさんが近づいた時にラウスの狙いが変わったような……」
すると信長さんも思っていたようで、説明してくれた。
「おそらく、浄化の力が強い方に集まってくるんだろう。これまでもそうだと思っていたが、今回で確信をもてた」
やっぱりか。
私が秀吉さん達に近づいた時もラウスの狙いが変わったように見えた。
(やっぱりイリス達大丈夫かな。オリ姉とノア兄もはぐれていないといいけど……)
仲間たちの心配をしているといつの間にか話は進んでいたみたいで、ゆいさんに話しかけられた。
「そうだ、カナちゃんって旅の仲間とはぐれたんだよね。なにか特徴とかないの?」
「えっと、イリスは銀色の長い髪で、スラッとしている人。ノアは獣人の子供で私みたいに魔法を使える。オリヴィアは私よりちょっと大きいくらいの女の子の獣人。みんな異世界人だから浄化の力は強いと思う」
それからもう少し詳しく説明して、秀吉さん達も探すのを手伝ってくれることになった。
「よろしくお願いします」
「似たような人が見つかったら連絡するね」
そして秀吉さん達は自分たちの城に帰っていき、私達も信長さんの城に向かった。
夜、用意してもらった部屋に一人でいたが、なかなか寝付けそうになかった。
先程帰ってきた時に見晴らしのいい丘を通ってきたのを思い出し、こっそりそこに移動する。
そして満月が輝いている空を見上げて寝転んだ。
「綺麗だなぁ……イリス達も見てるかな」
すると突然、私の横に何かが現れた。
「えっ?! なに?」
よく見ると隣に可愛い柴犬がちょこんと座っていた。
体を少しだけ起こし、驚いて働かない頭を何とか動かそうとする。
「柴犬? なんだびっくりしたー、どうしたのこんなところで」
『ワン!』
「もしかして私を慰めに来てくれたの?」
そう言って再び寝っ転がり、大の字になって目を瞑る。
すると柴犬は私の腕を枕にして寝る体勢になってしまった。
巨大なラウスが消え、とりあえずゆいさん達がいるところに移動する。
やはり魔法を使ってしまったからか、みんな驚いたような顔をしていた。
近づくと来た時に襲われていた人が話しかけてくる。
「君すごいねぇ。あんなに大きなラウスを一瞬で倒しちゃうなんて」
するとゆいさんが説明してくれた。
「この人は秀吉さんだよ」
「カナって言います。よろしくお願いします」
見るからに痛そうな傷が目に入る。
どうしても放っておけなくて、魔法で治してあげた。
「おお、治った。これも君の力?」
「そうです」
「へぇ、すごいね」
秀吉さんはわかりやすく私の魔法に興味を示した。
そこでふと、気になっていたことを思い出した。
「そういえば、ゆいさんが近づいた時にラウスの狙いが変わったような……」
すると信長さんも思っていたようで、説明してくれた。
「おそらく、浄化の力が強い方に集まってくるんだろう。これまでもそうだと思っていたが、今回で確信をもてた」
やっぱりか。
私が秀吉さん達に近づいた時もラウスの狙いが変わったように見えた。
(やっぱりイリス達大丈夫かな。オリ姉とノア兄もはぐれていないといいけど……)
仲間たちの心配をしているといつの間にか話は進んでいたみたいで、ゆいさんに話しかけられた。
「そうだ、カナちゃんって旅の仲間とはぐれたんだよね。なにか特徴とかないの?」
「えっと、イリスは銀色の長い髪で、スラッとしている人。ノアは獣人の子供で私みたいに魔法を使える。オリヴィアは私よりちょっと大きいくらいの女の子の獣人。みんな異世界人だから浄化の力は強いと思う」
それからもう少し詳しく説明して、秀吉さん達も探すのを手伝ってくれることになった。
「よろしくお願いします」
「似たような人が見つかったら連絡するね」
そして秀吉さん達は自分たちの城に帰っていき、私達も信長さんの城に向かった。
夜、用意してもらった部屋に一人でいたが、なかなか寝付けそうになかった。
先程帰ってきた時に見晴らしのいい丘を通ってきたのを思い出し、こっそりそこに移動する。
そして満月が輝いている空を見上げて寝転んだ。
「綺麗だなぁ……イリス達も見てるかな」
すると突然、私の横に何かが現れた。
「えっ?! なに?」
よく見ると隣に可愛い柴犬がちょこんと座っていた。
体を少しだけ起こし、驚いて働かない頭を何とか動かそうとする。
「柴犬? なんだびっくりしたー、どうしたのこんなところで」
『ワン!』
「もしかして私を慰めに来てくれたの?」
そう言って再び寝っ転がり、大の字になって目を瞑る。
すると柴犬は私の腕を枕にして寝る体勢になってしまった。
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