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07話
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グリューネヴァルト王国での成人年齢は15歳である。
貴族は幼い頃から家の為に政略的な婚約を結んでおり、成人近い年齢まで婚約者が一人も居ないというのは、
外聞が良くない。その年になっても縁が結べないのは何か問題があるのではと、要らぬ勘繰りをされるからだ。
しかしそれは伯爵家以下の令嬢達のみ。
グリューネヴァルト王国には婚約者のスペア制度というものがあり、
高位令嬢であれば、王族の婚約者のスペアとして婚約者を決める事が出来ない為、成人年齢が近づいても婚約者がいない。
高位貴族達に娘が複数居る場合、もしもを想定して用意されている事の方が過去を見ても多い。
王子本人が拒否を示せば設けられない異例が過去あったらしいが、アリアにはスペアが存在している。
スペアの為、王族と婚約者が無事に婚姻するまで、選ばれた令嬢は誰とも婚約も婚姻も出来ない。
現在の婚約者と同じように扱われる為、スペアの婚約者と同じように他の異性に無用に近づいてはいけないし、
妃教育は受ける事はないが、それに近い教育基準が求められ、高い基準を求められた。
けれど、本当の婚約者ではない為、王子と二人での交流は認められていない。
婚約者のスペアなどを用意するものだから、スペアに選ばれた令嬢とその親に野心がある場合、現婚約者の身辺は不穏になる。
スペアを本物にすげ替えようと動く為、害される危険が高くなり、常より身辺警護を強固にしなければ、その座から引きずり降ろされるのだ。
第一王子であるアルフィアスが15の年を迎える成人の儀の日は、アルフィアスの誕生日である。
そのまま立太子の儀も執り行い、公式に婚約者の存在が発表される。
その儀から1年経過後に、婚姻式が執り行われるのだ。
アリアはスペアが誰であるのか存在を知っていた。
秘匿されるべき存在ではないが、暗黙の了解として婚約者に知られぬようにするのがマナーである。
誰だって嫌だろう。スペアの存在があるだけでも嫌だというのに、相手まで知ってしまうのは。
ことごとく相手を己と比べてしまうだろうし、あの令嬢の方が相応しいのではないか…と不安に陥ってしまうのだから。
今回のスペアは野心家過ぎるのかもしれない。
アリアはあの日を記憶を思い出す――――
ある日のお茶会で、私へと近づく派手な令嬢は、確か侯爵家の令嬢であっただろうか。
王妃様主催のお茶会の為、最先端を意識した衣装というよりは、清楚系、可憐系を意識した衣装が多い中で、
一際目立つ衣装着たのが、その侯爵家の御令嬢である彼女。
赤い衣装はそれだけで「私を見て!」と主張するものなのねー、とボンヤリと考えていたら、
気づいたら私の前に彼女がいた。
「御機嫌よう。」
取り敢えず、目上の私から声をかけられるのを待っているようなので、先に声を掛ける。
まっすぐ私を目指して歩いて来ていた事から「どなたか知り合いだったかしら…」と記憶を探ってみるも、
こんなに派手な方だったら覚えていそうだけれど、記憶になかった。
「ゾンネンベルフ侯爵家が長女アルバータと申します。以後、お見知りおき下さいませ。」
しっかりと淑女教育を受け意欲的に学んで来たのだろう。優雅で淑やかな仕草でカテーシーをされる。
顔立ちは化粧でもっと上に見えるけれど、体付きは13歳?もう少し上かしら…それくらいに見えた。
流石侯爵家長女なだけあって、妙な貫禄がある。
王妃様より目立つ衣装を選んでいた事で空気の読めない浮ついた令嬢と一見判断したけれど、違うということね。
「ヴァレンタイン公爵家が長女、アリア・ヴァレンタインと申します。ご丁寧な挨拶有難う。」
こちらの方が爵位が上な為、カテーシーまではしない。
目線だけ合わせ、微笑むだけに留めた。
どちらが上であるかを示さないといけない挨拶は少し苦手だ。
爵位をひけらかしてる気がするし、妙にへりくだられるのも居心地が悪かった。
それなら、公爵家で固まって談笑してる方が気楽だったりする。
「アリア様とお呼びしても宜しいですか?私の事はアルバータとお呼び下さいませ。」
会ったばかりでグイグイくる方だわ…ますます苦手。
「え、ええ…。アルバータ様…で宜しいかしら。」
「早速お呼び下さるなんて嬉しいですわ! 仲良くして下さいましね。
アリア様、御髪に花びらが……」
スッと距離を詰め、髪に手を伸ばした彼女は囁いた。
私の耳元で「自分は貴方のスペアである」と告げられる。
「はい。取れましたわ。では、私はまだご挨拶しなければならない方がいるので、失礼致します。
今度、ゆっくりお話が出来ると嬉しく思います。アリア様。」
目的を果たしたのだからこの場に居る必要はないわ。と言わんばかりに自信満々で去る姿を、アリアは苦笑して見送った。
スペアの存在は秘匿される者ではなかったのかしら?
わざわざ知らせにという事は、波風を立てたいという事ね。
彼女のライバル宣言なのかもしれないけれど、アリアの胸中は「だから?」でしかない。
正直、アルフィアスとの約束の日を50回以上反故にされており、スペアだと言われてもどうでも良かった。
それでも、去り際の小憎たらしい顔を見て、
「後1年ちょっとで解消してあげるから、感謝しなさいよ。」
と、言い返したい衝動にはかられたが。
100回目でパッタリと通うのを止めた事を、アルバータは知っているだろう。
今がチャンスとばかりにほくそ笑む彼女を想像して、少しだけイラッとした。
でも………
女嫌いだというアルフィアス。
私だろうが、あの令嬢だろうが、彼にはどちらでも一緒の事なのかもしれない。
アルフィアスはここの所よく眠れなかった。
眠ろうとしても、あの青い瞳に見つめられた時を思い出し眠れないのだ。
理由は分かっている。
婚約解消を願い出られたからだ。脅しでも何でもなく父に正式に解消を願い出た。
という事は、本気だという事。
この事をいつものように先送りにすれば、解消は確実になる。
それだけは、受け入れられ無かった。
アリアを手放す事だけは、たとえ彼女が望んでいたとしても、する気など微塵もないのだ。
解消の手続きに入ろうと侍従を呼びつけようとする父を止め、恥も外聞もなく必死に縋った。
父は呆れ「それなら何故あのような扱いや振る舞いをしたのだ。」と口にした。
どこで間違えてしまったのだろう。
私が言葉に迷う内に、父がスラスラと話し出す。
「今のままだと解消を取り消すよう公爵に納得させるのは難しい。
猶予をやろう。
お前の立太子の儀までに解消を覆して貰えるように、今度こそ行動を起こせ。」
アリアが私から離れていくというだけで、こんなにも苦しい。
婚約という契約で縛れている事に安堵して、関係の改善の努力を先送りにしていた。
「そんなに大切だったなら、何でも出来るだろうよ。」
父の言葉が心に染み渡る。
「はい…。立太子の儀まで、出来る事は全て行うつもりです。有難うございます。」
強ばる喉から言葉を絞り出した。
あれから1日が経過したが、まだ何も行動を起こせていない。
明日、公爵家へ赴き、アリアと会おう。
早急な為、会ってくれるかは分からないが…
眠気も来ないのにベッドに居るより、公爵家に訪問の願いを書いた手紙をしたためておこう。
次の行動を決めると、明日の分に回されている仕事を先に処理しておく事にする。
アリアとの話し合いを誰にも邪魔されたくない。
きっと、明日の会話はとても重要になるだろう。
会話を終えても拒否されたら……アリアの手を離せるだろうか…
貴族は幼い頃から家の為に政略的な婚約を結んでおり、成人近い年齢まで婚約者が一人も居ないというのは、
外聞が良くない。その年になっても縁が結べないのは何か問題があるのではと、要らぬ勘繰りをされるからだ。
しかしそれは伯爵家以下の令嬢達のみ。
グリューネヴァルト王国には婚約者のスペア制度というものがあり、
高位令嬢であれば、王族の婚約者のスペアとして婚約者を決める事が出来ない為、成人年齢が近づいても婚約者がいない。
高位貴族達に娘が複数居る場合、もしもを想定して用意されている事の方が過去を見ても多い。
王子本人が拒否を示せば設けられない異例が過去あったらしいが、アリアにはスペアが存在している。
スペアの為、王族と婚約者が無事に婚姻するまで、選ばれた令嬢は誰とも婚約も婚姻も出来ない。
現在の婚約者と同じように扱われる為、スペアの婚約者と同じように他の異性に無用に近づいてはいけないし、
妃教育は受ける事はないが、それに近い教育基準が求められ、高い基準を求められた。
けれど、本当の婚約者ではない為、王子と二人での交流は認められていない。
婚約者のスペアなどを用意するものだから、スペアに選ばれた令嬢とその親に野心がある場合、現婚約者の身辺は不穏になる。
スペアを本物にすげ替えようと動く為、害される危険が高くなり、常より身辺警護を強固にしなければ、その座から引きずり降ろされるのだ。
第一王子であるアルフィアスが15の年を迎える成人の儀の日は、アルフィアスの誕生日である。
そのまま立太子の儀も執り行い、公式に婚約者の存在が発表される。
その儀から1年経過後に、婚姻式が執り行われるのだ。
アリアはスペアが誰であるのか存在を知っていた。
秘匿されるべき存在ではないが、暗黙の了解として婚約者に知られぬようにするのがマナーである。
誰だって嫌だろう。スペアの存在があるだけでも嫌だというのに、相手まで知ってしまうのは。
ことごとく相手を己と比べてしまうだろうし、あの令嬢の方が相応しいのではないか…と不安に陥ってしまうのだから。
今回のスペアは野心家過ぎるのかもしれない。
アリアはあの日を記憶を思い出す――――
ある日のお茶会で、私へと近づく派手な令嬢は、確か侯爵家の令嬢であっただろうか。
王妃様主催のお茶会の為、最先端を意識した衣装というよりは、清楚系、可憐系を意識した衣装が多い中で、
一際目立つ衣装着たのが、その侯爵家の御令嬢である彼女。
赤い衣装はそれだけで「私を見て!」と主張するものなのねー、とボンヤリと考えていたら、
気づいたら私の前に彼女がいた。
「御機嫌よう。」
取り敢えず、目上の私から声をかけられるのを待っているようなので、先に声を掛ける。
まっすぐ私を目指して歩いて来ていた事から「どなたか知り合いだったかしら…」と記憶を探ってみるも、
こんなに派手な方だったら覚えていそうだけれど、記憶になかった。
「ゾンネンベルフ侯爵家が長女アルバータと申します。以後、お見知りおき下さいませ。」
しっかりと淑女教育を受け意欲的に学んで来たのだろう。優雅で淑やかな仕草でカテーシーをされる。
顔立ちは化粧でもっと上に見えるけれど、体付きは13歳?もう少し上かしら…それくらいに見えた。
流石侯爵家長女なだけあって、妙な貫禄がある。
王妃様より目立つ衣装を選んでいた事で空気の読めない浮ついた令嬢と一見判断したけれど、違うということね。
「ヴァレンタイン公爵家が長女、アリア・ヴァレンタインと申します。ご丁寧な挨拶有難う。」
こちらの方が爵位が上な為、カテーシーまではしない。
目線だけ合わせ、微笑むだけに留めた。
どちらが上であるかを示さないといけない挨拶は少し苦手だ。
爵位をひけらかしてる気がするし、妙にへりくだられるのも居心地が悪かった。
それなら、公爵家で固まって談笑してる方が気楽だったりする。
「アリア様とお呼びしても宜しいですか?私の事はアルバータとお呼び下さいませ。」
会ったばかりでグイグイくる方だわ…ますます苦手。
「え、ええ…。アルバータ様…で宜しいかしら。」
「早速お呼び下さるなんて嬉しいですわ! 仲良くして下さいましね。
アリア様、御髪に花びらが……」
スッと距離を詰め、髪に手を伸ばした彼女は囁いた。
私の耳元で「自分は貴方のスペアである」と告げられる。
「はい。取れましたわ。では、私はまだご挨拶しなければならない方がいるので、失礼致します。
今度、ゆっくりお話が出来ると嬉しく思います。アリア様。」
目的を果たしたのだからこの場に居る必要はないわ。と言わんばかりに自信満々で去る姿を、アリアは苦笑して見送った。
スペアの存在は秘匿される者ではなかったのかしら?
わざわざ知らせにという事は、波風を立てたいという事ね。
彼女のライバル宣言なのかもしれないけれど、アリアの胸中は「だから?」でしかない。
正直、アルフィアスとの約束の日を50回以上反故にされており、スペアだと言われてもどうでも良かった。
それでも、去り際の小憎たらしい顔を見て、
「後1年ちょっとで解消してあげるから、感謝しなさいよ。」
と、言い返したい衝動にはかられたが。
100回目でパッタリと通うのを止めた事を、アルバータは知っているだろう。
今がチャンスとばかりにほくそ笑む彼女を想像して、少しだけイラッとした。
でも………
女嫌いだというアルフィアス。
私だろうが、あの令嬢だろうが、彼にはどちらでも一緒の事なのかもしれない。
アルフィアスはここの所よく眠れなかった。
眠ろうとしても、あの青い瞳に見つめられた時を思い出し眠れないのだ。
理由は分かっている。
婚約解消を願い出られたからだ。脅しでも何でもなく父に正式に解消を願い出た。
という事は、本気だという事。
この事をいつものように先送りにすれば、解消は確実になる。
それだけは、受け入れられ無かった。
アリアを手放す事だけは、たとえ彼女が望んでいたとしても、する気など微塵もないのだ。
解消の手続きに入ろうと侍従を呼びつけようとする父を止め、恥も外聞もなく必死に縋った。
父は呆れ「それなら何故あのような扱いや振る舞いをしたのだ。」と口にした。
どこで間違えてしまったのだろう。
私が言葉に迷う内に、父がスラスラと話し出す。
「今のままだと解消を取り消すよう公爵に納得させるのは難しい。
猶予をやろう。
お前の立太子の儀までに解消を覆して貰えるように、今度こそ行動を起こせ。」
アリアが私から離れていくというだけで、こんなにも苦しい。
婚約という契約で縛れている事に安堵して、関係の改善の努力を先送りにしていた。
「そんなに大切だったなら、何でも出来るだろうよ。」
父の言葉が心に染み渡る。
「はい…。立太子の儀まで、出来る事は全て行うつもりです。有難うございます。」
強ばる喉から言葉を絞り出した。
あれから1日が経過したが、まだ何も行動を起こせていない。
明日、公爵家へ赴き、アリアと会おう。
早急な為、会ってくれるかは分からないが…
眠気も来ないのにベッドに居るより、公爵家に訪問の願いを書いた手紙をしたためておこう。
次の行動を決めると、明日の分に回されている仕事を先に処理しておく事にする。
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