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11話 清め ※R18
しおりを挟む「ううううっ…」
真赤な顔を細い手で隠すアイル。
「さぁアイル…身体を清めよう!」
一歩も引かないパダムをコレ以上アイルは拒絶出来ず…
何よりカチャンが目を覚まして、今頃自分を探して不安で、泣いているのではないかと思うと、気が気でなく…
さっさと受け入れて、早く終わらせる方が良いとアイルは判断した。
「お… お願いします…」
股間を隠していた掌で今度は自分の顔を隠し、アイルは躊躇いがちにぽそぽそとパダムの言い分を受け入れた。
肌着を臍まで捲り上げ、パダムは水を浸した布でそろそろとアイルの秘部を拭ってゆく。
冷たい布で触れられ、アイルはビクリッと震えるが声は何とか抑えた。
「・・・・・・っ」
顔を隠すアイルの耳にチャプッ・・・ チャプッ・・・ と洗面用の器で布を何度もゆすぐ水の音が聞こえる。
ソレもそのハズで、白い陶製の器の水は、布をゆすぐ度にアイルの血で赤く染まって行き、パダムの眉間のシワはどんどん深くなるばかりだ。
「すまないアイル… 痛かっただろう?」
太腿にこびり付いた血を丁寧に布で拭い落とし、器の水でゆすぐ。
「パ… パダム様の方がとてもお辛かったでしょうから… 私は構いません」
「本当にすまない…」
「お気になさらず、すべては治療ですから」
<パダム様は本当に、優しい人だわ… 貴族でもこんなに優しい男の人はいないのに…>
細い手で顔を隠すのを止め、アイルは赤い顔でパダムを見る。
<婚約者のマニス様にだって、こんなに優しくされたコトは無いのに>
「今夜は痛まないよう、配慮すると約束するよ」
「・・・・・・」
<王族に連なる方だと、兄は言っていたけれど… パダム様こそ何処の誰なのかしら? 国王陛下のお子でないのは私にも分かるけれど…?>
何年も貴族社会を離れているアイルには、見当もつかなかった。
あまりにもションボリするパダムが気の毒になり、アイルは手を伸ばし、呪紋が浮き出た頬に触れる。
「昨夜のパダム様は呪毒に犯され、普通ではありませんでした… パダム様自身が魔獣になりかけていたようです」
「そうなのだ、聖女も、教会も、治療師も、魔術師も… 誰もが私を癒せず見捨て、呪毒で魔獣へと変化する前に殺せと言っていた…」
パダムは頬に触れる華奢な手を掴み、掌にキスをする。
「なんて酷いコトを…っ!」
眉をひそめるアイルの清らかな水色の瞳と、キラキラと光る深紅の瞳が見つめ合う。
「だが、君の兄フジャヌだけが諦めずに、手を尽くそうとしてくれた… 呪毒に詳しい者がいると聞けば外国にでも出向き、連れ帰ると私の治療をさせたが、私を直せる者はいなかった」
「兄がですか?!」
正直、信じられない、アイルが知る兄は、何者にも心動かされず、誰かのために骨を折るコトなど考えられなかったからだ。
「私自身、このまま魔獣になるのは嫌だと、自害を考えていたところに、フジャヌが最後に君を連れて来たのだ」
パダムもアイルの頬に手を伸ばし、丸い頬をそっと撫で…
覆いかぶさるようにアイルの唇にキスをするパダム。
「パダム様…?」
もう一度キスを落とされ、アイルは唇をパダムに柔らかく吸われる。
「…ん?」
そしてもう一度キス。
「パダ・・・・・・っ」
唇の隙間からスルリとパダムの舌が、アイルの中に忍び込み、小さな舌を撫でる。
「んんっ…」
大きな手で細い項を支えられ、アイルは唇ダケでなく舌までパダムに吸われ、呻き声を漏らす。
「うっ…んんん…っ」
唇を吸われて居るのに、なぜか下腹の奥が熱くなり鈍く疼き…
チュク…ッ…チュ…チュ… と唇の音が部屋に響きだし…
「お母しゃまぁ~! ひいぃぃぃぅううう~っ・・・お母しゃまぁ~! ひいぃぃぃぅううう~っ・・・お母しゃまぁ~!! ひいぃぃぃぅううう~っ・・・―――っ!!!!!」
号泣しながらカチャンがベッドに飛び乗り、半裸のアイルにしがみ付く。
<カチャン――――――――――――っ!!!!!!!!!>
真赤な顔で、声の無い叫び声を上げカチャンを見つめるアイル。
少し前までアイルの唇を、吸いまくっていた口をパカリと開けパダムは…
半裸のアイルと、全裸の自分との間に号泣しながら飛び込んで来るまで、子供の存在に全く気付かなかったと驚愕し…
ベッドを飛び降り、部屋の端っこまでザザザザザザザッ・・・と素早く遠ざかる。
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