呪われた騎士に贈られた花嫁

金剛@キット

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74話 逢引きの朝2 ※R18

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 ズルリと楔を引き抜き、パダムは荒いく呼吸を乱しながら、アイルの耳もとで、囁いた。

「愛しているよアイル… 」



 愛の告白に答えようと、アイルは仰向けに転がり、鋭いラインの雄々しい頬を撫で…

「パダム… 私も愛しています」

 満面の笑みを浮かべ、パダムは嬉しそうに、アイルの唇に何度もキスをする。

「ああ、私はやっと… 神から贈られた花嫁と、ゆっくり朝を過ごしている!!」

「ふふふふふっ…」
 
 パダムの喜びように、アイルも笑みが零れた。

「いつも君は、カチャンが起きる前に戻ると言って、夜明けには私の元を去ってしまうから… ソレがずっと寂しくて堪らなかったのだ」

「パダム… 知らなかった、そんなにアナタが寂しがっていたなんて」

「君が私と朝まで一緒に居てくれたのは、初めて夫婦の契りを結んだ、初夜の翌朝だけだったからな」

「あの時は… 本当に驚いてしまって… 何もかも初めてでしたから… アナタの顔をマトモに見たのもあの時が初めてで…」

 その時ふと、アイルは何か、大切なコトを、忘れているような気がして…
 
 ソレが何か、思い出せなくて、しばらく考え込む。


「私もあんなに驚いたのは初めてだった… ソレも君が、あのフジャヌの妹だなんて…」

 ニコニコと思い出し笑いをする、パダムの顔を見ながら、アイルは…



『久しぶりにゆっくり話せるのだから、楽しんで来い… だが、パダム様が良いと言っても、あまり羽目は外すなよ? また醜聞騒ぎを起こしたら、今度こそ修道院に押し込むからな!』


「お兄様――――――――――っ!!!!!!!!!」


「・・・っ!!!!!」
 いきなりアイルが、大声で叫び、ギョッと飛び跳ねたパダム。




「いやぁぁぁっ!! 修道院に入れられる―――――っ!!!!」


「・・・・?!」
 パダムはアイルが、何を言っているのか、理解に苦しみ、心底困った顔をする。


「どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう―――――っ!!!」


 アイルは、全裸でベッドを飛び降り、部屋中をグルグルグルグルと、歩き回り…

 時々、きゃああああ―――――っ!!!! どうしよう―――――っ!!!! と叫ぶ。



「どどどどどど… どうしたのだ?!! アイル?!!」

 酷く慌てて、取り乱すアイルを見ていて、戦場では英雄のパダムも、少しづつ、落ち着きを無くしてゆく。



 シッカリしているように見えて…


 全くシッカリしていない、アイルはとても、天然でボケている娘である。




 その分、兄のフジャヌが、厳しく意地悪になるのは、仕方ないコトなのかも知れない。







  
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