花婿探しに王都へ来たら、運命の番が2人いた?!

金剛@キット

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17話 目覚めて1人

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  のどのかわきを感じて、ヒラソルは目が覚めた。
 ゆっくりと寝返りをうつと、大きなベッドにヒラソルは1人っきりで眠っていたことに気づく。
 ボンヤリと自分の周囲を見ているうちに、眠る前の記憶がいくつかよみがえってくる。

 
「あ゛っ……?」
 ガロテ様はどこ? うわっ、声がかれてガサガサしてる… 水が飲みたい! 水はどこにあるの?!

 のろのろと身体を起こすと、口では言えない秘部が痛み、ヒラソルはピタリッ… と動きを止める。
「……っ!」
 お腹の奥が…… ヂクヂク痛む…っ! う゛う゛っ…

 身体じゅうがだるく、あちこちが痛むが… のどのかわきに耐えられなくて、ヒラソルは裸のままベッドから下りて絨毯じゅうたんの上をふらふらと歩き、窓際に置かれたテーブルの上に水差しを見つける。

 一緒に備えてあったカップに注ぎ、ごくごくと水を飲み、ようやくのどのかわきをうるおすと… ふらふらとベッドに戻り、ドサッ… と転がる。
 シーツにうなじがこすれて、ピリッ…! と痛み… ヒラソルは痛んだうなじにそろそろと指先で触れる。

「確か眠る前……」
 僕はガロテ様にうなじをまれて… 『つがいちぎり』をかわしたら、すぐに疲れて眠ってしまった。
 いつも自慰じいで射精する時も、一度出すとすぐに眠たくなるから… ああ! あの路地裏ろじうらで僕は1度、自慰じいをして出したから… たぶんよけい眠くなってしまったんだ……? それに今日は、飲むと眠くなる強い抑制剤を飲んで来たから……

「ううう~~~っ!」
 恥ずかしい! せっかくガロテ様のつがいにしてもらったのに、僕は寝落ちしてしまったの?! もう~ 僕のバカ! バカ! バカぁぁ!

 眠る前の記憶を整理するうちに… 自分がやらかした恥ずかしいことを思い出して、ヒラソルはカッ… と赤くなり、手のひらで顔を隠して身もだえる。



 コンッ… コンッ… コンッ… 突然、部屋の扉を外側からたたく音が響き、ヒラソルはビクッ…! と身体を強張こわがらせて驚いていると…

「失礼します、お食事をお持ちしました」
 使用人がワゴンに食事をのせて室内に入ってきた。

「ひゃっ?!」
 あわててヒラソルはベッドの上掛けをかぶり、裸のままの身体を隠す。
 水差しが置かれたテーブルの上に、使用人は手際よく食事をならべる。

「あ… あの、僕の服がどこにあるか知りませんか?!」
 顔を真っ赤にして、ヒラソルが使用人にたずねると… ニッコリとほほ笑み、使用人は答えた。

「申し訳ございません、ヒラソル様のお着物は、ただいま洗濯室で汚れを落としております… アルマドゥラ様から代わりの物を用意するよう、おおせつかっておりますので、すぐにお持ちいたします」

「アルマドゥラ様? あの勇者…様?!」
 んんんっ?? 何かの聞き間違い?! ガロテ様の間違いではないの?

 ヒラソルが首をひねりながら、使用人にたずねると…

「はい、そうでございます、ヒラソル様はアルマドゥラ様のつがいになられたと、お聞きしましたが…?」

「待って下さい! 僕は… ガロテ様のつがいです! けして勇者アルマドゥラ様のつがいではありませんよ?!」
 な… なんでそんな間違いが起きているの?!

「ああ… アルマドゥラ様は普段、お父上からいただいたお名前の『ガロテ様』を名乗っておられますので… ヒラソル様は間違いなく勇者様のつがいでいらっしゃいますよ?」

「……はぁっ?!!」


 ヒラソルの細いあごが外れそうなほど、大きく口をぽか~んと開く。

 使用人が部屋を出て行き、パタンッ…! と扉が閉まった後も… ヒラソルは口を閉じることが出来なかった。





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