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70話 初夜が明けて
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頬を撫でられ、アディがふと目覚めると、すでに騎士服を着たデスチーノがベッドの端に座っていた。
「あ…」
<わぁ… デスチーノは騎士服を着ている時が、一番雄々しくて素敵だなぁ… また好きになっちゃいそうだ…>
ぼんやりとアディは寝転がったまま、デスチーノに見惚れていると…
頬と額にキスが落ちた。
「すまないアディ… 騎士団へ行かないといけないのだ」
困った顔でデスチーノはアディに謝った。
怠い身体をアディがのろのろと起こすと、デスチーノが背中にクッションを二つはさんだ。
「あ… ありがとう…」
<ああ… デスチーノを独り占めする時間は、もう終わりなんだ… でもデスチーノは僕のために、毎日無理を重ねて頑張ってくれたのだから、我がままを言って困らせてはいけないし… 寂しいけど少しぐらい我慢しないとね>
裸のままクッションに凭れると、アディはため息をはいて、礼を言った。
素早くデスチーノはベッドを下りて、椅子に掛けてあった、アディに良く似合うペール・オレンジのローブを取ると… 戻って来て、アディの背中に羽織らせ、唇にキスを落とす。
「ふふふっ… 僕の旦那様は何も言わなくても、何でもしてくれるのですね?」
「当然だ! 若く美しい妻に嫌われたくないから、気の利かない乱暴者だと思われないように、優しくしないと」
「あなたのどこが"気が利かない乱暴者"なのですか? 僕の方こそ"気が利かない未熟者"だから、あなたの言っている意味が理解できませんよ?!」
わざと大袈裟にアディは驚いて見せ、機嫌良くニコニコと笑った。
初夜が明けてすぐに、騎士団の仕事に出なくてはならないことで、デスチーノは夫として新妻のアディに罪悪感を持っているのだと、わかっていたからだ。
「君は本当に素晴らしい妻だ! 私は君の夫になれて誇らしいよ!! 毎日、誰かに君を自慢してしまいそうだ!」
アディの優しさが通じて、デスチーノは満面の笑を浮かべ、大喜びする。
「それは褒め過ぎですよ、旦那様! ところで今日は騎士団で何をする予定なのですか?」
些細なことでデスチーノに褒めちぎられ、アディは恥かしくなり、話題を変えようと仕事の話を聞いた。
「ああ… うん… コンプラ―ル男爵に誘拐された貴族たちが、国外で誰に売られたか、売買名簿が見つかって…」
急にデスチーノの顔が曇る。
コンプラ―ル男爵は後々、その名簿に記された有力貴族たちを脅迫し商売に使おうとしていたのだ。
「それは… 名簿が見つからないよりは、ましなのですよね?」
「うん… 名簿にあった国の大使に直接会いに行き、売られた貴族たちの救出を依頼するつもりだ」
救出も困難だが…
救出された後の、被害者たちの行く末を考えると、デスチーノは気が重くなった。
外国に送られる前に見つけて救出した貴族のオメガたちを、家に帰したら…
純潔は守られたのに、誘拐された時点で傷もの扱いとし、家族に捨てられ、真っ直ぐ修道院に送られたオメガがいたのだ。
その話を被害者たちを家まで送らせた部下たちに聞き、デスチーノは言葉を失った。
確かに誘拐されたことが社交界で噂になれば、そのオメガは間違いなく、嫁ぎ先が無くなるだろう。
「デスチーノ、僕の方こそあなたの妻になれて誇りに思います!
今も外国であなたの助けを待っている人はたくさんいるのでしょう? その人たちを救えるのはあなたしかいませんからね! あなたは立派な人です!!」
「…そうだな、後のことはその時になってから、考えることにしよう」
「後のこと?」
デスチーノは暗い気分を振り切り、ニヤリと笑った。
「ああ、昨夜は君と一緒にいた時間が、ほんのわずかだったから、今夜も初夜にしよう! だからアディ、ゆっくり休んで今夜の2日目の初夜に向けて備えておいてくれよ?」
「?!」
<二日目の初夜―――っ?!!!>
ぽっ… と頬を赤らめて、アディはニコニコとデスチーノにうなずいた。
デスチーノはたまらず、熱烈なキスで新妻の唇を奪った。
「あ…」
<わぁ… デスチーノは騎士服を着ている時が、一番雄々しくて素敵だなぁ… また好きになっちゃいそうだ…>
ぼんやりとアディは寝転がったまま、デスチーノに見惚れていると…
頬と額にキスが落ちた。
「すまないアディ… 騎士団へ行かないといけないのだ」
困った顔でデスチーノはアディに謝った。
怠い身体をアディがのろのろと起こすと、デスチーノが背中にクッションを二つはさんだ。
「あ… ありがとう…」
<ああ… デスチーノを独り占めする時間は、もう終わりなんだ… でもデスチーノは僕のために、毎日無理を重ねて頑張ってくれたのだから、我がままを言って困らせてはいけないし… 寂しいけど少しぐらい我慢しないとね>
裸のままクッションに凭れると、アディはため息をはいて、礼を言った。
素早くデスチーノはベッドを下りて、椅子に掛けてあった、アディに良く似合うペール・オレンジのローブを取ると… 戻って来て、アディの背中に羽織らせ、唇にキスを落とす。
「ふふふっ… 僕の旦那様は何も言わなくても、何でもしてくれるのですね?」
「当然だ! 若く美しい妻に嫌われたくないから、気の利かない乱暴者だと思われないように、優しくしないと」
「あなたのどこが"気が利かない乱暴者"なのですか? 僕の方こそ"気が利かない未熟者"だから、あなたの言っている意味が理解できませんよ?!」
わざと大袈裟にアディは驚いて見せ、機嫌良くニコニコと笑った。
初夜が明けてすぐに、騎士団の仕事に出なくてはならないことで、デスチーノは夫として新妻のアディに罪悪感を持っているのだと、わかっていたからだ。
「君は本当に素晴らしい妻だ! 私は君の夫になれて誇らしいよ!! 毎日、誰かに君を自慢してしまいそうだ!」
アディの優しさが通じて、デスチーノは満面の笑を浮かべ、大喜びする。
「それは褒め過ぎですよ、旦那様! ところで今日は騎士団で何をする予定なのですか?」
些細なことでデスチーノに褒めちぎられ、アディは恥かしくなり、話題を変えようと仕事の話を聞いた。
「ああ… うん… コンプラ―ル男爵に誘拐された貴族たちが、国外で誰に売られたか、売買名簿が見つかって…」
急にデスチーノの顔が曇る。
コンプラ―ル男爵は後々、その名簿に記された有力貴族たちを脅迫し商売に使おうとしていたのだ。
「それは… 名簿が見つからないよりは、ましなのですよね?」
「うん… 名簿にあった国の大使に直接会いに行き、売られた貴族たちの救出を依頼するつもりだ」
救出も困難だが…
救出された後の、被害者たちの行く末を考えると、デスチーノは気が重くなった。
外国に送られる前に見つけて救出した貴族のオメガたちを、家に帰したら…
純潔は守られたのに、誘拐された時点で傷もの扱いとし、家族に捨てられ、真っ直ぐ修道院に送られたオメガがいたのだ。
その話を被害者たちを家まで送らせた部下たちに聞き、デスチーノは言葉を失った。
確かに誘拐されたことが社交界で噂になれば、そのオメガは間違いなく、嫁ぎ先が無くなるだろう。
「デスチーノ、僕の方こそあなたの妻になれて誇りに思います!
今も外国であなたの助けを待っている人はたくさんいるのでしょう? その人たちを救えるのはあなたしかいませんからね! あなたは立派な人です!!」
「…そうだな、後のことはその時になってから、考えることにしよう」
「後のこと?」
デスチーノは暗い気分を振り切り、ニヤリと笑った。
「ああ、昨夜は君と一緒にいた時間が、ほんのわずかだったから、今夜も初夜にしよう! だからアディ、ゆっくり休んで今夜の2日目の初夜に向けて備えておいてくれよ?」
「?!」
<二日目の初夜―――っ?!!!>
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デスチーノはたまらず、熱烈なキスで新妻の唇を奪った。
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