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11話 処罰
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「だが、アイツはダメです!」
気力を振り絞り、フリーゲは意地を張ってシルトを拒む。
スッ… と、シルトから一切の表情が消え…
完全に怒らせてしまったと、フリーゲを震え上がらせた。
「ならばあの者に、奴隷紋を付け北方の辺境へ送りましょう」
プファオ公爵は、2人の間に入り、新たな提案を出した。
「…奴隷紋だと?!」
眉をひそめてフリーゲは、プファオ公爵を睨んだ。
引くに引けない王太子に譲歩させる為、公爵が考え付いた苦肉の策である。
「人としてではなく、便利な道具として、辺境へ送るのです」
奴隷紋が有る限り、逃げ出すことも命令を拒絶することも、出来なくなるからだ。
「王太子殿下もご存知の通り、あれは頑固で誇りが高く、"花の令息" の称号を女神に与えられたせいで、大変高慢になり、当家でも持て余しておりました」
「つまり… 奴隷紋など付けられれば、あの者は死ぬより辛い屈辱を味わうと、そういうことですね公爵? 罰を与えながら死ぬまで我が辺境で使うか… 妙案ではありませんか殿下!」
この際、死刑よりは奴隷の方がマシだと、公爵の提案を押し通す為に、煽るようにシルトも話を合わせた。
「お止めください父上!! 奴隷紋など… 処刑された方がマシです!!」
公爵の話が、当のリヒトにも聞こえ叫んだ。
「黙れ! 大罪人のお前に口を出す権利は無い!」
公爵ではなく、シルトがリヒトの願いを冷淡に退けた。
「嫌です!! こんな屈辱… 死んだ方が良い!! お願いです父上、止めさせて下さい!!」
リヒトは、悲痛な叫び声を上げ続けた。
「お願いです父上―――――っ!!」
プファオ公爵の言う通り、誇り高いリヒトには奴隷紋など到底受け入れられなかった。
「うるさいぞ、黙れ大罪人が!!」
騒ぎ出したリヒトの腹を、執行人は斧の柄で、2度強く突き、黙らせた。
「うぐっ…!! ぐふっ…! うっうう…う…」
突かれた腹を押さえ、リヒトは冷たい石畳の上に転がりうめき声を上げた。
嫌がるリヒトの姿を見て、フリーゲは喜色を浮かべる。
「…道具か? 面白い! 特別に死刑の代わりに奴隷にして辺境へ送る!! ただし奴隷紋はこの刑場で付けろ! 処刑を楽しみに見に来た観客たちが、気の毒だからな!」
下品にニヤつく王太子に、人の上に立つ者に必要な威厳の欠片も無かった。
「殿下の、仰せのままに」
黙ってプファオ公爵は、フリーゲに従った。
「ああ! どうせなら性奴隷用の紋にしろ、北方の騎士たちにも、娯楽は必要だからな!!」
パンッ… と、フリーゲは自分の太ももを叩き、良いことを思いついたとニヤニヤ笑いを浮かべる。
「ソレでは発情期が、面倒になります」
不服を唱えるシルトの顔に、卑劣な人間を見た時と同じ軽蔑が浮かんでいた。
オメガの発情を、魔法で抑制しているリヒトは…
抑制する為の魔法が、性奴隷紋の制約で使えなくなるのだ。
そして性奴隷の紋に組み込まれた魔法で、オメガの発情はあるのに子供が作れず、番の契りも結べなくなる。
「抑制魔法を使えないオメガは、薬を使うそうでは無いか? 絶対に性奴隷の紋にしろ!」
卑しく笑うフリーゲ。
「王太子殿下の仰せのままに」
再び王太子に服従の意を表したプファオ公爵の手は、密かに怒りで震えていた。
王太子は気付かなかったが、シルトはすぐに気付く。
「嫌だ… 父上… 処刑して… ください… お願い…し…ます」
うめきながら、懇願し続けるリヒトを見ていられず、シルトは視線を逸らし瞳を閉じる。
「一番最初は、元婚約者の私が味見してやろう!!」
隣に新しい婚約者を座らせているのを忘れ、フリーゲはゲスな考えを口に出し…
「えええ―――――っ?! フリーゲ様そんなことしたら、私は婚約を止めますからね!!」
真っ赤になって怒るギフトに、フリーゲは自分が失言したことに気付く。
「冗談に決まっているだろう?」
へらへらと笑い、フリーゲはギフトをなだめながら…
薄い囚人服を着たリヒトの身体を、ギフトの目を盗み欲望で潤んだ目で、フリーゲはチラチラと見ていた。
シルトは、軽蔑に値する、フリーゲの卑しい姿を睨み付ける。
気力を振り絞り、フリーゲは意地を張ってシルトを拒む。
スッ… と、シルトから一切の表情が消え…
完全に怒らせてしまったと、フリーゲを震え上がらせた。
「ならばあの者に、奴隷紋を付け北方の辺境へ送りましょう」
プファオ公爵は、2人の間に入り、新たな提案を出した。
「…奴隷紋だと?!」
眉をひそめてフリーゲは、プファオ公爵を睨んだ。
引くに引けない王太子に譲歩させる為、公爵が考え付いた苦肉の策である。
「人としてではなく、便利な道具として、辺境へ送るのです」
奴隷紋が有る限り、逃げ出すことも命令を拒絶することも、出来なくなるからだ。
「王太子殿下もご存知の通り、あれは頑固で誇りが高く、"花の令息" の称号を女神に与えられたせいで、大変高慢になり、当家でも持て余しておりました」
「つまり… 奴隷紋など付けられれば、あの者は死ぬより辛い屈辱を味わうと、そういうことですね公爵? 罰を与えながら死ぬまで我が辺境で使うか… 妙案ではありませんか殿下!」
この際、死刑よりは奴隷の方がマシだと、公爵の提案を押し通す為に、煽るようにシルトも話を合わせた。
「お止めください父上!! 奴隷紋など… 処刑された方がマシです!!」
公爵の話が、当のリヒトにも聞こえ叫んだ。
「黙れ! 大罪人のお前に口を出す権利は無い!」
公爵ではなく、シルトがリヒトの願いを冷淡に退けた。
「嫌です!! こんな屈辱… 死んだ方が良い!! お願いです父上、止めさせて下さい!!」
リヒトは、悲痛な叫び声を上げ続けた。
「お願いです父上―――――っ!!」
プファオ公爵の言う通り、誇り高いリヒトには奴隷紋など到底受け入れられなかった。
「うるさいぞ、黙れ大罪人が!!」
騒ぎ出したリヒトの腹を、執行人は斧の柄で、2度強く突き、黙らせた。
「うぐっ…!! ぐふっ…! うっうう…う…」
突かれた腹を押さえ、リヒトは冷たい石畳の上に転がりうめき声を上げた。
嫌がるリヒトの姿を見て、フリーゲは喜色を浮かべる。
「…道具か? 面白い! 特別に死刑の代わりに奴隷にして辺境へ送る!! ただし奴隷紋はこの刑場で付けろ! 処刑を楽しみに見に来た観客たちが、気の毒だからな!」
下品にニヤつく王太子に、人の上に立つ者に必要な威厳の欠片も無かった。
「殿下の、仰せのままに」
黙ってプファオ公爵は、フリーゲに従った。
「ああ! どうせなら性奴隷用の紋にしろ、北方の騎士たちにも、娯楽は必要だからな!!」
パンッ… と、フリーゲは自分の太ももを叩き、良いことを思いついたとニヤニヤ笑いを浮かべる。
「ソレでは発情期が、面倒になります」
不服を唱えるシルトの顔に、卑劣な人間を見た時と同じ軽蔑が浮かんでいた。
オメガの発情を、魔法で抑制しているリヒトは…
抑制する為の魔法が、性奴隷紋の制約で使えなくなるのだ。
そして性奴隷の紋に組み込まれた魔法で、オメガの発情はあるのに子供が作れず、番の契りも結べなくなる。
「抑制魔法を使えないオメガは、薬を使うそうでは無いか? 絶対に性奴隷の紋にしろ!」
卑しく笑うフリーゲ。
「王太子殿下の仰せのままに」
再び王太子に服従の意を表したプファオ公爵の手は、密かに怒りで震えていた。
王太子は気付かなかったが、シルトはすぐに気付く。
「嫌だ… 父上… 処刑して… ください… お願い…し…ます」
うめきながら、懇願し続けるリヒトを見ていられず、シルトは視線を逸らし瞳を閉じる。
「一番最初は、元婚約者の私が味見してやろう!!」
隣に新しい婚約者を座らせているのを忘れ、フリーゲはゲスな考えを口に出し…
「えええ―――――っ?! フリーゲ様そんなことしたら、私は婚約を止めますからね!!」
真っ赤になって怒るギフトに、フリーゲは自分が失言したことに気付く。
「冗談に決まっているだろう?」
へらへらと笑い、フリーゲはギフトをなだめながら…
薄い囚人服を着たリヒトの身体を、ギフトの目を盗み欲望で潤んだ目で、フリーゲはチラチラと見ていた。
シルトは、軽蔑に値する、フリーゲの卑しい姿を睨み付ける。
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