25 / 29
悪役令嬢からの解放
6
しおりを挟む
国王が王宮の騎士を呼び、魔力封じの手枷を禁忌魔法に関わった全員と息子に嵌めて、緊急会議を行う為に会場から出て行った。
パーティに集まっていた貴族達も、会議に出席するのに国王の後に続いた。
残った卒業生や一年生も自分の家に帰され、断罪で嘘の証言をした者達は家に帰れず、王子と浮気相手と共に〈閉縛の塔〉に入れられた。
そこには〔マリオネットマインド〕に関わった貴族達も入っている。
国家重罪犯を収監する〈閉縛の塔〉は、窓もなく出入口は1階の1つのみで、魔力も吸い取られ魔法が何一つ使えない。
一度入れば、出入口の扉は国王しか開けられず逃亡する手段のない塔だ。
「やっと終わったわね~。
見物しかできないのってしんどいわ~。」
小会場に残っていたのは漆黒の塔の三人とフレイヤ、ヨルズノート、ヒルデガルダだけだった。
だからこそ賢者イーヴァルディは威厳の欠片もなく、不満を口に出来たのだ。
「自分達で決着をつけたいと言われたから手出しはしなかったが満足したか。」
隠者ヴォルヴァはアスガルズ王国の将来と弟子三人の心情を憂いていた。
「魔力の圧のかけ方が雑すぎますよ。」
ヴァルキュリアはこんな状況でも指導を忘れない。
フレイヤ、ヨルズノート、賢者と隠者の四人は弟子も大概だが師も非常識だと引いてしまった。
そこに帰ったと思ったヨルズノートの婚約者、ダグとイズンが近づいてきた。
ヨルズノートを守るようにフレイヤとヒルデガルダが前に出る。
ヨルズノートは二人の腕を取り笑って首をふる。
二人の気持ちは嬉しいがダグの事は自分で決着をつけなければならない。
フレイヤとヒルデガルダは躊躇ったが、大人しく退る。
「ヘルモーズ公爵令息様、自宅にて待機せよと王命が出ているのに、まだいらっしゃったの?」
ヨルズノートの他人のような態度にダグは困惑した表情をしていた。
「ヨル、一体っ、ぐっ⋯ガハッ!」
ダグが喋っている途中で蹲り血を吐いた。
「似非紳士がヨルに馴れ馴れしいですわ。」
「屑が!」
フレイヤとヒルデガルダの魔力の圧を受けたのだ。
イズンは魔力の余波をうけ、へたり込む。
「二人とも落ち着いて。
ヘルモーズ公爵令息様、もう婚約者ではないので、愛称で呼ぶのは止めてください。
こんな事は言いたくありませんが、私は貴方にそんな風に呼ばれたくありません。」
ダグは息を乱しながら漆黒の塔の第二位、魔道冶師となった嘗ての婚約者に頭を下げる。
「申し訳ありません。
ですが貴女がどうして漆黒の塔に入れたのか、以前とはあまりにも違うし、それに⋯」
ダグの言い淀んだ先をヨルズノートが引き取る。
「それに死んだのに何故生きているのか聞きたいですか?」
その言葉に視線を逸らした。
「その前にイズンさんを立たせてください。」
へたりこんだイズンの存在を思い出し、ダグは手を貸して立たせる。
「貴方に言えるのは私は死んでないし、そちら有責での婚約破棄は決定している。
ヘルモーズ公爵家は終わりです。」
ヨルズノートはイズンを見てからダグに視線を戻す。
「君、いや、貴女は禁忌魔法を使ってイズンを殺そうとした。
その件は魔導冶師になろうとなくなるものじゃない!」
まだわかってなかったのかとヨルズノートは呆れた。
「イズン様を禁忌魔法を使って殺そうとした証拠は?」
ダグはイズンを見たが、イズンは顔を背けた。
「イズンが死の呪いだと⋯
それに血溜まりで倒れている貴女を見た。」
イズンの行動で自信がなくなったのだろう、小さな声で言った。
「つまりイズンに言われただけで信じたんですね。
血溜まりの私を見たと言ってますけど間近で見たんですか?」
「いや⋯」
「でしょうね。
はあ、もうこんな屑に同情した私が本っ当に馬鹿だったわ!」
自身の愚かさを再認識してヨルズノートは自嘲した。
「しかしあれはっ!」
「あれは人形だよ。
それに私がかけたのは当日だけ猫耳が生える呪い。
貴方は私の両親にも死の呪いって言ってたから、こちらでも王宮魔術師と漆黒の塔の魔術師と魔法師で検証しました。
そんなものは一切なかった。
王宮の魔術師に聞いてみればわかるよ。」
イズンはヨルズノートの言葉に敵意を剥き出しにして叫ぶ。
「あんたが周りを唆して隠蔽したんでしょ!
あれは絶対に死の呪いよ!」
「だから証拠がないじゃない。
漆黒の塔は仲間だからって庇わないし、王宮の魔術師は『真実の宣誓』をしてるから嘘はつけないんだよ。」
王宮魔術師はその職に就く時に魔法、魔術関係の類は真実しか言えないように契約魔法を施される。
「そんな·····、あんたは私に死の呪いをかけて私がそれを弾き返して死ぬのよ。
そうじゃなきゃおかしい·····」
独り言のような呟きにヨルズノートは嘲笑う。
「いくら妄想でもえげつないね。
頭大丈夫?」
イズンはその嘲りに顔を真っ赤にした。
「妄想じゃない。ゲームではそうだったもの!」
言った途端にハッとなって両手で口を覆うが遅かった。
「やっぱりゲームを知ってたんだね。
誰か魔力封じの手枷持ってる?」
隠者ヴォルヴァがヨルズノートに手枷を渡し、それをイズンに嵌める。
ついでにフレイヤが口封じの魔法でイズンを喋れなくした。
ダグはこの展開についていけずイズンとヨルズノートを交互に見る。
「どうしてイズンを⋯」
「イズンがさっきゲームって言ったでしょ。
ゲームを知ってるのは【千里眼】か王妃の仲間のどっちかなんだよ。
【千里眼】なら私を禁忌魔法を使った罪人に仕立てあげようとした悪人だし、王妃の仲間ならもっとヤバいよ。
そんであんたはそんな女に入れあげ、婚約者を蔑ろにして禁忌魔法の罪人にしようとした共犯。」
ダグの顔が一気に青くなり一歩後ずさる。
「でも呪いをかけたんだろう。
なら⋯」
「一口に呪いといっても色々あるんだよ。
1日猫耳が生えるおふざけ程度のものなんて、お説教されて終わり。
宴会で盛り上がったら時々やる人もいるんだから。」
呪術関係は闇属性や呪術を扱える人間しか精通していない。
ダグが詳しくないのをヨルズノートは知っていた。
「私はヨルを陥れようなんて思っていなかった!」
首を振りながら必死に否定するが、今更だ。
「ヨルって呼ばないでよ。
知っているかどうかなんて私にわからないけど、傍から見たらあんたはその女と不貞して私を禁忌魔法を使った罪人にしようとした。
後は推して知るべしだよ。」
無表情でダグを見据えて事実だけを告げた。
いつの間に来たのか王宮の騎士がイズンとダグを連行して行った。
ヨルズノートは大きく息を吐いて体の力を抜く。
その手をフレイヤとヒルデガルダが握った。
「こっちも終わったよ。
フレたんもヒーたんも守ろうとしてくれてありがとう☆」
笑顔でお礼を言うヨルズノートの顔に翳りがないか確かめ、完全に吹っ切れている様子に二人は安堵した。
「これで本当に終わりましたのね。」
「お疲れ様でした☆」
「やっと本当の自由だね。」
三人の悪役令嬢は生まれて初めて、心からの笑顔を浮かべて抱き合った。
「なーんかいい感じに終わらせようとしてるけど、三人とも漆黒の塔の第二位になったから、自由だけど忙しくなるわよ♬.*゚」
「それに後処理でこの国は荒れるかもしれん。
そのせいで逆恨みを買わないようにしておきなさい。」
「まだ貴女達に教える事もありますし、書類仕事とか書類仕事とか。」
賢者イーヴァルディ、隠者ヴォルヴァ、ヴァルキュリアの三人の師から発せられた恐ろしい未来にゾッとなった。
「少しは感慨にふけらせて下さいませーーー!」
「私、この会場を覆う魔道具作るのにほとんど寝てないのにーーー!」
「わたしのダラダラ生活がーーー!」
元悪役令嬢三人の悲鳴が響き渡った。
[完]
★ Σ ★ Σ ★ Σ ★
読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
一応これで完結となります。
好きなものだけ詰め込んだら(友情、バトル、剣と魔法)女性向けでありながら恋愛ほぼ0のポンコツ作品となりましたが、書いてる本人はノリノリでした( ˶¯ ꒳¯˵)
これにコメディを入れれば収拾がつかなくなるところでした。(実際はコメディで書く力がなかったんですがorz)
最後の黒幕を国王にしようか王妃にしようかと悩み、国王なら最強ラスボスとしてバトルを繰り広げられる!と意気込んで書こうとして( ゚д゚)ハッ!思い出しました。
(これ、一応女性向けですやん·····)
で、ラスボスは王妃になりました。
それ以外は迷走もあまりなく手直し程度はありましたが、大きな書き直しがなかった初めての作品でした。
完結までお付き合い下さった皆様、お気に入り登録や感想を下さった皆様には感謝しかありません。
本当にありがとうございました。
((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
(この後はちょっとお時間を頂き番外編を書きたいなぁと思っています。)
パーティに集まっていた貴族達も、会議に出席するのに国王の後に続いた。
残った卒業生や一年生も自分の家に帰され、断罪で嘘の証言をした者達は家に帰れず、王子と浮気相手と共に〈閉縛の塔〉に入れられた。
そこには〔マリオネットマインド〕に関わった貴族達も入っている。
国家重罪犯を収監する〈閉縛の塔〉は、窓もなく出入口は1階の1つのみで、魔力も吸い取られ魔法が何一つ使えない。
一度入れば、出入口の扉は国王しか開けられず逃亡する手段のない塔だ。
「やっと終わったわね~。
見物しかできないのってしんどいわ~。」
小会場に残っていたのは漆黒の塔の三人とフレイヤ、ヨルズノート、ヒルデガルダだけだった。
だからこそ賢者イーヴァルディは威厳の欠片もなく、不満を口に出来たのだ。
「自分達で決着をつけたいと言われたから手出しはしなかったが満足したか。」
隠者ヴォルヴァはアスガルズ王国の将来と弟子三人の心情を憂いていた。
「魔力の圧のかけ方が雑すぎますよ。」
ヴァルキュリアはこんな状況でも指導を忘れない。
フレイヤ、ヨルズノート、賢者と隠者の四人は弟子も大概だが師も非常識だと引いてしまった。
そこに帰ったと思ったヨルズノートの婚約者、ダグとイズンが近づいてきた。
ヨルズノートを守るようにフレイヤとヒルデガルダが前に出る。
ヨルズノートは二人の腕を取り笑って首をふる。
二人の気持ちは嬉しいがダグの事は自分で決着をつけなければならない。
フレイヤとヒルデガルダは躊躇ったが、大人しく退る。
「ヘルモーズ公爵令息様、自宅にて待機せよと王命が出ているのに、まだいらっしゃったの?」
ヨルズノートの他人のような態度にダグは困惑した表情をしていた。
「ヨル、一体っ、ぐっ⋯ガハッ!」
ダグが喋っている途中で蹲り血を吐いた。
「似非紳士がヨルに馴れ馴れしいですわ。」
「屑が!」
フレイヤとヒルデガルダの魔力の圧を受けたのだ。
イズンは魔力の余波をうけ、へたり込む。
「二人とも落ち着いて。
ヘルモーズ公爵令息様、もう婚約者ではないので、愛称で呼ぶのは止めてください。
こんな事は言いたくありませんが、私は貴方にそんな風に呼ばれたくありません。」
ダグは息を乱しながら漆黒の塔の第二位、魔道冶師となった嘗ての婚約者に頭を下げる。
「申し訳ありません。
ですが貴女がどうして漆黒の塔に入れたのか、以前とはあまりにも違うし、それに⋯」
ダグの言い淀んだ先をヨルズノートが引き取る。
「それに死んだのに何故生きているのか聞きたいですか?」
その言葉に視線を逸らした。
「その前にイズンさんを立たせてください。」
へたりこんだイズンの存在を思い出し、ダグは手を貸して立たせる。
「貴方に言えるのは私は死んでないし、そちら有責での婚約破棄は決定している。
ヘルモーズ公爵家は終わりです。」
ヨルズノートはイズンを見てからダグに視線を戻す。
「君、いや、貴女は禁忌魔法を使ってイズンを殺そうとした。
その件は魔導冶師になろうとなくなるものじゃない!」
まだわかってなかったのかとヨルズノートは呆れた。
「イズン様を禁忌魔法を使って殺そうとした証拠は?」
ダグはイズンを見たが、イズンは顔を背けた。
「イズンが死の呪いだと⋯
それに血溜まりで倒れている貴女を見た。」
イズンの行動で自信がなくなったのだろう、小さな声で言った。
「つまりイズンに言われただけで信じたんですね。
血溜まりの私を見たと言ってますけど間近で見たんですか?」
「いや⋯」
「でしょうね。
はあ、もうこんな屑に同情した私が本っ当に馬鹿だったわ!」
自身の愚かさを再認識してヨルズノートは自嘲した。
「しかしあれはっ!」
「あれは人形だよ。
それに私がかけたのは当日だけ猫耳が生える呪い。
貴方は私の両親にも死の呪いって言ってたから、こちらでも王宮魔術師と漆黒の塔の魔術師と魔法師で検証しました。
そんなものは一切なかった。
王宮の魔術師に聞いてみればわかるよ。」
イズンはヨルズノートの言葉に敵意を剥き出しにして叫ぶ。
「あんたが周りを唆して隠蔽したんでしょ!
あれは絶対に死の呪いよ!」
「だから証拠がないじゃない。
漆黒の塔は仲間だからって庇わないし、王宮の魔術師は『真実の宣誓』をしてるから嘘はつけないんだよ。」
王宮魔術師はその職に就く時に魔法、魔術関係の類は真実しか言えないように契約魔法を施される。
「そんな·····、あんたは私に死の呪いをかけて私がそれを弾き返して死ぬのよ。
そうじゃなきゃおかしい·····」
独り言のような呟きにヨルズノートは嘲笑う。
「いくら妄想でもえげつないね。
頭大丈夫?」
イズンはその嘲りに顔を真っ赤にした。
「妄想じゃない。ゲームではそうだったもの!」
言った途端にハッとなって両手で口を覆うが遅かった。
「やっぱりゲームを知ってたんだね。
誰か魔力封じの手枷持ってる?」
隠者ヴォルヴァがヨルズノートに手枷を渡し、それをイズンに嵌める。
ついでにフレイヤが口封じの魔法でイズンを喋れなくした。
ダグはこの展開についていけずイズンとヨルズノートを交互に見る。
「どうしてイズンを⋯」
「イズンがさっきゲームって言ったでしょ。
ゲームを知ってるのは【千里眼】か王妃の仲間のどっちかなんだよ。
【千里眼】なら私を禁忌魔法を使った罪人に仕立てあげようとした悪人だし、王妃の仲間ならもっとヤバいよ。
そんであんたはそんな女に入れあげ、婚約者を蔑ろにして禁忌魔法の罪人にしようとした共犯。」
ダグの顔が一気に青くなり一歩後ずさる。
「でも呪いをかけたんだろう。
なら⋯」
「一口に呪いといっても色々あるんだよ。
1日猫耳が生えるおふざけ程度のものなんて、お説教されて終わり。
宴会で盛り上がったら時々やる人もいるんだから。」
呪術関係は闇属性や呪術を扱える人間しか精通していない。
ダグが詳しくないのをヨルズノートは知っていた。
「私はヨルを陥れようなんて思っていなかった!」
首を振りながら必死に否定するが、今更だ。
「ヨルって呼ばないでよ。
知っているかどうかなんて私にわからないけど、傍から見たらあんたはその女と不貞して私を禁忌魔法を使った罪人にしようとした。
後は推して知るべしだよ。」
無表情でダグを見据えて事実だけを告げた。
いつの間に来たのか王宮の騎士がイズンとダグを連行して行った。
ヨルズノートは大きく息を吐いて体の力を抜く。
その手をフレイヤとヒルデガルダが握った。
「こっちも終わったよ。
フレたんもヒーたんも守ろうとしてくれてありがとう☆」
笑顔でお礼を言うヨルズノートの顔に翳りがないか確かめ、完全に吹っ切れている様子に二人は安堵した。
「これで本当に終わりましたのね。」
「お疲れ様でした☆」
「やっと本当の自由だね。」
三人の悪役令嬢は生まれて初めて、心からの笑顔を浮かべて抱き合った。
「なーんかいい感じに終わらせようとしてるけど、三人とも漆黒の塔の第二位になったから、自由だけど忙しくなるわよ♬.*゚」
「それに後処理でこの国は荒れるかもしれん。
そのせいで逆恨みを買わないようにしておきなさい。」
「まだ貴女達に教える事もありますし、書類仕事とか書類仕事とか。」
賢者イーヴァルディ、隠者ヴォルヴァ、ヴァルキュリアの三人の師から発せられた恐ろしい未来にゾッとなった。
「少しは感慨にふけらせて下さいませーーー!」
「私、この会場を覆う魔道具作るのにほとんど寝てないのにーーー!」
「わたしのダラダラ生活がーーー!」
元悪役令嬢三人の悲鳴が響き渡った。
[完]
★ Σ ★ Σ ★ Σ ★
読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
一応これで完結となります。
好きなものだけ詰め込んだら(友情、バトル、剣と魔法)女性向けでありながら恋愛ほぼ0のポンコツ作品となりましたが、書いてる本人はノリノリでした( ˶¯ ꒳¯˵)
これにコメディを入れれば収拾がつかなくなるところでした。(実際はコメディで書く力がなかったんですがorz)
最後の黒幕を国王にしようか王妃にしようかと悩み、国王なら最強ラスボスとしてバトルを繰り広げられる!と意気込んで書こうとして( ゚д゚)ハッ!思い出しました。
(これ、一応女性向けですやん·····)
で、ラスボスは王妃になりました。
それ以外は迷走もあまりなく手直し程度はありましたが、大きな書き直しがなかった初めての作品でした。
完結までお付き合い下さった皆様、お気に入り登録や感想を下さった皆様には感謝しかありません。
本当にありがとうございました。
((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
(この後はちょっとお時間を頂き番外編を書きたいなぁと思っています。)
33
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~
オレンジ方解石
ファンタジー
恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。
世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。
アウラは二年後に処刑されるキャラ。
桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる