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5、入学試験2

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そんなこんなでやっとお呼びがかかった、私は案内通りに別室へ移動する。

「さて、今から君の魔力量を測る………この水晶玉に手を乗せてくれるだけで良い」

「はい、わかりました」

私は言われた通り水晶玉に手を乗せる、すると様々な色を浮かばせた後、すると最終的に真っ赤に染まっていく……あ、これはまずい。


「ーーーッッッッッッ鉄血武器錬成プルケミート鉄血竜の盾メドラシールド!!!」


私が呟いた後、急いで水晶玉を遠くへぶん投げる、その後水晶玉は空中で破裂、水晶の破片達は私達に襲い掛かってくる。

「うわっーーー!?!!、ーーーえ?、な、なんだこれは」

事前に自分たちの前に血を盾のように変化させ、破片をガードする私。

「ふーー、大丈夫ですか?試験官さん」

「あ、ああ………まさかあの水晶玉が測定不能、魔力暴走を起こすなんて………なんて魔力量だ……」

何かぶつぶつ言っている………。

「あの~すいません~、それで私は失格でしょうか?」

「うん?……….とんでもない!!君はとりあえず一次試験は突破だ!!、次の試験会場の待機室まで案内するよ!!」

「はい、わかりました」

ーーーーーーーーー

「で、次はペーパーテストってか」

ここに関しては朧げな記憶を頼りに答案用紙を埋めていく

そのまま適当に埋めた後、かなり時間が余ったので寝て過ごす。

「終わりです、筆記用具を置いてください」

そのまま、合格点を満たしているものだけ実技試験へと進む。

実技試験の待合室でまたもや絡まれる。

「リフィル、アンタまだ生き残ってたんだ、賄賂でも渡したの?」

「……アンタのとこの試験官は男だったんだ」

「は?」

「姉の婚約者寝取るぐらい淫乱だからね、試験官と寝て合格にしてもらったんでしょ?」

「なっっーー、言わせておけば!!」

「ちょ、ま、まずいですよマーガレット様、ここで揉め事を起こしては………」

「ちっーー、まぁ良い……次は実技試験、お前のメッキを剥がしてやる、私が直々に格の違いを教えてやるわ、感謝しなさい!!」

お付きのメイドに止められ思いとどまるマーガレット………事あるごとに絡まれるのは想像以上に精神にくるな……とっとと終わらせたい……。

「………ハァ………」

ため息を吐きながら実技試験会場に足を運ぶ私。

『原初の氷よ、我ここに貫く力を望む氷槍アイシクル・ランス!!』

順番に受験者が魔法を放っていく…………どうやらマーガレットの順番が来たようだ、彼女は氷の槍を生み出し、的を指し貫く、ギャラリーから歓声が上がる。

「スッゲェ、流石ヴァーミリオン家次期当主、入学前から中級の魔法を使えるのか………」

「合格間違いなしだな」

いまだにざわめきがおさまらずにいる。

「では、32番来てください、あの的に向かって好きな魔法を放ってください、威力や命中精度、詠唱速度、様々な観点から採点します」

『………炎槍フレイム・ランス

「え?」

私の番が来た…………同属性の魔法を使ったらなんてイチャモンつけられるかわかったものではないので、炎属性の中級魔法を放つ、見事、的を焼き貫く………見たところ今までの受験者は初級魔法しか使ってないようだし、中級を使えるなら高得点を期待できるはず。

「え?、え?」

「………あの、もう下がっても大丈夫ですか?」

「え??!!、あ、は、はい!!、勿論です!!」

試験官がボーッと呆けているのを見兼ねた私が声をかけると、上擦った声で返答、後ろに下がる。

「お、おいおい、なんだ今の……」

「無詠唱??!!」

「見たところ平民だと思うけど……」

「バッカ、平民がそんな高等技術使えるもんか」

「けど、さっき明らかに詠唱してなかったぜ?」

(………よしよし)

この無詠唱は私が神童と持て囃されていた時に覚えた技術だ、周りの反応を見る限りどうやら入学時点でできるのは凄いみたいだ………良かった、この歳でも高等技術扱いで………。


ちなみに、魔法よりも魔力の燃費が良いので、体の特性を生かした……竜魔法(っていえばいいのか?)、の方を普段は使っている。

ーーーーーーーー

「で、最後は模擬戦か」

試験もこの模擬戦で最後、とっとと終わらせて帰りたい……。

「ふん、何をブツブツ言ってるの、アンタの相手はこの私!!、覚悟しなさい!!」

「うげっっ、マーガレット………」

もうそろそろ終わりというのに、最後の最後でマーガレットと模擬戦とか………対戦表組んだやつ覚えてろよ。

「ここには結界が貼ってあるので、魔法、体術なんでもありで、思う存分戦ってください!、相手が気絶、もしくはこちらが戦闘不能と判断したら試合終了です、死んでも本当に死ぬことはありません!では開始!!」

試験官は口早に説明する、何故か私の方をチラ見しながら、開始の宣言を上げた後速攻でリングから逃げていく。

『原初の火よ、我望む、ここに火撃を、火球ファイア・ショット!』

「うわっと」

マーガレットから放たれる火の玉を避ける私。

「何勝手に避けてんのよ!!!」

「いや、無茶言わないでよ」

勝手なことを宣う彼女、球が当たった場所が焼け爛れてるのを横目で見ながら返答する私…………いつまでも逃げるわけにはいかないし、マーガレットが様子見の初級魔法で牽制してる間に手っ取り早く勝負を決めてしまおう。

『原初の火よ、我望む、ここに火撃を、火球ファイアーショット

「おっと」

相手の二撃目の魔法を難なく躱し、そのままマーガレットに肉薄する私

「今度はこっちの番かな………鉄血武器錬成プルケミート鉄血竜の槌メドラ・ハンマー

「ナッッッ~ーー痛ッッッッッッ??!!!」

私はマーガレットに接近した後、血と魔力を練り合わせ、巨大なハンマーを出現させる、大上段から振り下ろし、彼女を叩き潰す…………ハンマーをどかしてみると、マーガレットは人に踏まれたカエルのように足をひくひくさせながら気絶していた。

「ふぅ、これで試験も終わりか」

私は呟く、そして言葉通り試験は終了した。
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