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20、待ち合わせ

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「………それで?、何の話だったんだ?」

「どうでも良い話だったよ」

「そうか」

レクスと合流し、何があったかと聞かれるが、答える気にもならない、それほど不愉快な話だった。

「その、今日も……泊まっていくか?」

「え?………良いの?」

「お前をあの家に帰したら何されるか分かんないしな……というか、俺の部屋に住まないか?」

「え?、そ、それは、校則的に大丈夫なの?」

「わからない……けど、約束しただろ、お前の味方で居続けるって、だから安心しろ……俺が何とかしてやる」

「お、おう\\\……あ、ありがとう\\\……れっくん\\\」

学生寮の彼の部屋に住まわせてくれると提案してくれる、しかし、それは校則的に大丈夫なのかと疑問をぶつける私に対して、嬉しいがかなり小っ恥ずかしい事を真面目な顔で言ってくれる彼に私は顔を赤面させる。

「ーーー俺じゃなくて、でしょ、レクス?」

「「おわッッッッ??!!!」」

レクスも自分の言った事に恥ずかしくなってきたのか、私と同様顔を真っ赤に染める、お互い、恥ずかしがってる所にまたロイがどこからともなく湧き出てくる、驚愕する私達。

「ほ、本当に心臓に悪いなお前………」

「何でロイにぃがここにいるの?」

「いやぁ、そろそろ終わるころだと思って迎えにきたんだよ」

いつも不意に出てくるロイに胸を押さえながら愚痴るレクス、どこ吹く風で迎えにきたと返答するロイ。

「リレをか?」

「ーーーとレクスをだよ」

「………食えない奴だな」

「?」

なぜかロイに突っかかるレクス、口元に手を当てて上品に微笑しながら彼の詰問を適当に受け流す………二人って仲悪かったっけ?。

「それと、今日は僕の部屋に泊まってほしいな」

「は?、な、何でだよ??」

「………だって昨日、レクスの部屋に泊まったんでしょ?」

「ーー!!」

「順番的に考えれば、次は僕の部屋に泊まってもらうのが筋じゃない?」

「ぐぬぬぬ」

「それに同じ部屋に泊まり続けるより、小まめに泊まる部屋を変えた方がバレづらいし」

「くぅぅぅ」

「校則の件で学院側と交渉するにも時間稼ぎはできるだけできた方が良いでしょ?」

「ーーわかった、わかったよ!!!」

「………まぁ、リレちゃんが僕の部屋よりレクスの方が良いって言うなら話は別だけど」

「あ、いや、私は別に構わないけど………」

「じゃあ決まりだね」

……………急遽、ロイの部屋に泊まることになった。

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