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4、vsマーガレット1(微ざまぁあり)
しおりを挟む「ハァ………ハァ………何で、まだ限界が来ないのよ………」
「………?」
防戦一方だったが、徐々にマーガレットの息が切れていく………おかしい、彼女が数十発の魔法の連打で魔力切れなんて………以前、彼女の戦いぶりを見せてもらったが、ほぼ無尽蔵に魔炎を放ち、敵を駆逐していたはずだが…………。
(………だが、もしかしたら私をハメるための演技かもしれない、ここは無理に攻めず、逃げよう、もし演技じゃなかったら追ってくる体力なんて残ってなさそうだし)
「死ねッッッッッ!!!」
「ーーーー痛ッッッッッッ??!!!」
背後の茂みから何者かに斬りつけられ、深傷を負わされてしまう私。
(し、しまった、マーガレットに気を取られすぎた!!)
「全く、いつまでも遊んでいるから焦れて出て来ちゃったよ」
「ーーーーッッッッ、ディ、ディラン?」
深傷を負わされた私は思わず地面に座り込んでしまう、背中を切り付けてきた人物の正体はディランだった………。
「ああそうだよ俺さ、君のような魔力無しの無能が元婚約者なんて人生の汚点だからね、始末しとかないと後々面倒になりそうだ」
「そんな、そんな事って………」
「せめて元婚約者の手で………殺してあげるよ!!!」
「ーーーーッッッッッ」
座り込んだ私に大上段から剣を振り下ろすディラン、私は目を固く瞑ることしかできない。
「…………?」
『グルルル……』
「な、何だこの化け物は??!!、どこから出てきやがった??!!!」
目を開けると、そこには紅の体毛を身に纏った、赤狼がディランの剣を尻尾で受け止めていた。
『グルァッッッッ!!!』
「ーーヒィィィ???!!!」
赤狼はディランの剣を尻尾で弾き飛ばし、そのまま彼の左腕に食いつく。
『ーーールァッッッ??!!』
赤狼がディランの左腕を噛み砕こうとした瞬間、後方から魔炎が飛んでくる、避けるため、一旦ディランから口を離し、大きく後退する。
「大丈夫、ディラン?」
「あ、ああ、こんなのどうって事ないさ」
「……え、ディ、ディラン、そ、それ………」
「え?………ーーーーギャアアアアアア???!!!!、な、なななななんだこれはッッッッッ??!!!、おお、俺の腕がミイラみたいに??!!!!」
マーガレットの攻撃だったらしい、ディランの身を心配する彼女、何でも無いと答えるが、彼女は彼が噛みつかれた腕を見た瞬間、顔の血の気を引かせる、ディランはマーガレットに指摘されてようやく自分の体の異常に気づいた、そう、噛みつかれた腕が干物のように乾涸びてしまっていた……あまりにショックだったのか、気絶してしまうディラン。
「な、なに……あれ……」
『ルルル………』
「あ、貴方は一体………」
『…………』
「ーーーキャッッッッ??!!」
『ーーーガル?!』
正体を問うが、低い唸り声を響かせるばかり、相手から注意がそれた私達を襲うのは魔炎弾の嵐、雨霰と降り注ぐ火の玉、赤狼は咄嗟に私を背中に乗せて俊敏に動き回り、回避する。
「クッソッッッ、ちょこまかと!!」
『グルルル………』
「な、何?、誰に威嚇してるのかわかってるの?!?、ちょっと機敏な犬ッコロ一匹、私に敵うわけない!!」
『グルルル』
「精霊獣の能力は大概、武器と同じ、所詮魔力を吸収するだけの受け専門の力で一体何をーーー」
さっきまで逃げ回っていたのに、マーガレットの顔を見た瞬間、さっきより殺気を込めた威嚇音を鳴らす赤狼、彼女は赤狼の態度が気に食わなかったのか、挑発をする、言葉が通じないと思ったが、馬鹿にされてることは理解したのか、木の上から彼女の数メートル手前に着地する赤狼。
『ーーガルァッッッ!!!』
「ーーッッッッッッッ???!!!!!」
どうせ魔法を霧散させるだけだとたかを括っているマーガレット、赤狼が咆哮と共に前足を縦に薙ぐと四本の炎の斬撃が放たれた、咄嗟に避けようとするも、少し斬撃の数が多すぎた、斬撃達は油断の代償として彼女の右腕を斬り飛ばし、バラバラに切り刻み、焼き尽くす、彼女の傷口が炭化していた。
「なgにおおうぇあn4亜g9絵にう9アンルグ9あえr、わ、わわ私の腕が???!!!」
突然の激痛に奇声を発するマーガレット。
「な、何今の………」
『スンスン…………グルァ……』
「乗れって……事??」
『ルァッッ』
「わ、わかった」
(あ、これ結構良い手触りかもーーー)
『ーーーグルァッッ!!!』
「ーーーウワッッッッ???!!!」
鼻をスンスンと動かし、自身の背中を口で指し示す、乗れと言われてる気がした私は質問すると、首を縦に振る赤狼………どうやら言葉は通じるみたいだ、私は赤狼のいう通りに背中に乗る、雲のようにフワフワしつつも絶妙に狼の毛の硬さも備えている毛なみに頰を緩ませた瞬間、一気に空中へと跳躍する赤狼。
『ルガァァァァッッッッッ!!!』
「ちょ、ちょちょちょ、早い高い怖い!!!!」
背の高い木の上を伝って高速移動を開始する赤狼、私は振り落とされないよう必死にしがみついた。
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